この作品はいかがでしたか?
1,040
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少し間があいて。
ニノが思いきり笑った。
優
和也
優
和也
優
こんな他愛もない話をしていると
下から悲鳴が聞こえた。
和也
優
和也
優
ニノは急いで部屋を出て行った。
…なんだろう。
和也
閉めたドアの外からでも聞こえた、ニノの
智って呼ぶ声。
優
1人部屋でポツリと智くんの名前を言ったら
もっと下からざわざわした声たちが聞こえてきた。
…なにかあったのかな。
心配になり、ニノに言われたことを無視して。
急いで部屋から出た。
優
和也
優
目の前には
智くんが床に倒れていた。
苦しそうに息をしていて
そんな智くんを見て、心臓がバクバクした。
和也
ニノはそう呟いて、急いで救急車に電話をしていた。
優
智
涙がブワァって溢れだして、智くんの頬にたくさんの涙が溢れてしまった。
智
優
そう言われたところで
救急車が来て
運ばれて行ってしまった。
優
そう呼んでも
智くんは来ない。
さっきのことが、頭に遮って心臓がバクバクする。
そして
一度出た涙は溢れだすばかりで、止まらない。
和也
優
和也
ニノは
優しく抱きしめてくれた。
だけど
今優しくされると、余計に止まらない涙。
和也
優
和也
優
ニノのバイクに乗って、智くんが運ばれた病院に向かった。
…大丈夫かな
頭も痛そうだったけど…
大野智
の名前プレートが貼ってある病室を開けたら。
そこには
静かに眠る智くんがいた。
優
そう呼んでも
智くんはスヤスヤと眠っている。
智くんの近くに行って、優しく手を握った。
優
和也
優
和也
ニノはそう言って
智くんの担当医の人に呼ばれて行ってしまった。
…
ニノにあんなこと言われても
実際には私のせいだもんね
私のせいで、こんなケガを負わせちゃった。
優
前みたいに
ふにゃってした優しく笑う笑顔は見れないの?
優
そう呼んでも
笑顔が見れない。
…ごめんね、智くん。
…私のせいだ
私のせいで…。
和也
いつの間にか戻ってきたニノが真剣な顔で
私に言った。
和也
…ヤバイ状態?
どういうこと?
和也
優
和也
優
私のせいで
こんなことに…
智くん…
優
涙は溢れるばかり。
もう止まる方法なんて
わからない。
もう
智くんが目を覚ましてくれるまで、止まらなくたっていい。
和也
優
和也
優
和也
優
…大丈夫
智くんなら
大丈夫だよね。
でも
私…決めたよ。
智くん…、ありがとう
私
智くんが目を覚ましたら
もう会わないことにする。
Kazu.side
さっきから
優ちゃんがおかしい。
そりゃ大切な彼氏がヤバイ状態になりかけてたら
おかしいのもわかるけど。
何かが違う。
…嫌な予感する。
和也
優
和也
優
和也
優
和也
優
和也
まさか…ね
別れようなんて、ね。
それこそ智は
重症だよ。
頼むから
そんなわけないっ!って言ってくれよ。
…、優ちゃん。
優
だけど
優ちゃんから返ってきた返事は
少しどこか
だけど
この時の俺はバカだった。
和也
まさか…なんて思ってたから。
本当に別れがくることを、この時の俺は
思っていなかった。
智くんが病院に運ばれてから、あっという間に
日付が変更していた。
…1時
和也
優
和也
心配で寝れないよ。
目が覚めるまでは、絶対に寝ないって決めたもん。
そんなとき
ずっと握っていた智くんの手がピクッて
動いた。
優
和也
優
和也
ニノが病室を出た瞬間
智くんのまぶたが
ゆっくりと…開いた。
優
智
優
智
優
目を覚ました瞬間
いつの間にか止まっていた涙が、また溢れだした。
智
優
智
うまく喋れていない智くん。
そんな中、智くんは私の頭をポンポンってしてくれた。
…ようやく
あの笑顔が見れた。
優
智
優
体を重そうに、起き上がり
私を…
優しく抱きしめてくれた。
智
優
智
優
智
優
智
カタコトで喋る智くんを優しく抱きしめ返す。
私
別れようなんて、バカなコト考えてた。
…でも
私は
私で
私なりの考え。
決めたよ。
智
智くんとの唇が触れそうになったとき
病室のドアが開いた。
和也
智
和也
智
ニノは智くんに抱きついた。
智くんはそれを優しく受け止めていて。
心がホッて
癒された。
優
和也
優
和也
そっか…
そういえば、ずっと笑ってなかったかも。
智
手招きする智くんのところへ急いで行くと。
いきなり後頭部に手を添えられた。
優
智くんって言い終わる前に、智くんの唇に
押し付けられた。
優
智
和也
いつまでもこんな日々が続けばいいのに
って思った。
コメント
7件
続き見たすぎてハート1000にしました
続き見てね😊
ありがとう😊w