寧々
花子くん聞いて!
お風呂から上がって合流したら、すぐにヤシロに声をかけられた。
花子
どうしたの?
寧々
お湯に浸かっても魚にならなかったの!しかも鱗も出なかったし…!この世界良いなぁ〜!
花子
………
その言葉を聞くと、自然と笑みが零れていた。
花子
ならずっとこの世界にいる?
寧々
………まさか!早く元の世界に戻るに決まってるじゃない…!光くん達も心配してるだろうし…
花子
……そーだネ
花子
(さすがにそんな上手くはいかないか…)
敦
そういえば二人は泊まる所とかないんだよね?どうするの?
花子
あ
寧々
あ
花子
………
寧々
…忘れてたね
花子
ウン…
敦
ハハ…
思わず敦サンが苦笑いをする。
太宰
それなら私達(探偵社員)が使っている社員寮に来るのはどうだい?
寧々
社員
花子
寮?
敦
探偵社が使っているアパートみたいなものだよ
花子
へー…
敦
今は満室だから、誰かの部屋で一緒に寝るしかないね
敦
僕の部屋には鏡花ちゃんが居るし…
敦
谷崎さんは…
潤一郎
ナオミが居る
ナオミ
ナオミはずっとお兄様と一緒ですわーっ!!
そう言いながら、彼女は谷崎サンの腕をギュウっと抱き締める。
花子
(あれ腕折れないのかな…)
そう思うほど、強く抱き締めていた。おかげで、彼からは冷や汗が出ていた。
寧々
どこに泊まれば…
与謝野
妾の部屋に泊まるかい?寧々
寧々
えっ!いいんですか!?
女の人はニコッと笑いながら頷く。
敦
(与謝野女医の部屋…大丈夫かな…)
潤一郎
(生血とか滴り落ちてそう…)
ナオミ
……?
寧々
花子くんは誰の部屋に泊まるの?
花子
んーどうしよっかな〜?
太宰
私の部屋に泊まるかい?
花子
え゛
寧々
良かったね花子くん!泊まる所見つかったよ!
花子
あ、うん…
花子
(あの人と一緒かぁ…)
正直彼の部屋に泊まるのは嫌だった。だって…
俺と少し似てるから
寧々
それじゃあまた明日!花子くん!
花子
うん、また明日
ニコッと笑って、俺はヤシロに手を振った。
太宰
はい、ここが私の部屋だよ
花子
……
花子
(ちょっと汚いけど、想像してたよりはキレイかな…)
そう思いながら部屋に入る。
太宰
誰も私の部屋に泊まらないから、予備の布団、国木田くんに押し付けようと思っていたけど、とって置いたままで良かったよ
そう言いながら、彼は押し入れから布団を出して敷く。
太宰
もう遅いし寝ようか
花子
……うん
彼の反対方向を向いて、布団に寝転がる。
しばらく静かだった。物音がせず、聞こえてくるのは外で鳴き続ける虫の声。
花子
……
花子
(あんまり眠くないな…ていうか、寝たくない…)
太宰
一つ、
彼が声をかけてきた。
太宰
聞きたいことがあるのだけれどいいかい?
花子
……ドーゾ
太宰
君……本当はもう元の世界に戻る方法が分かっているのだろう?
花子
っ!
花子
……ふ、
思わず笑みがこぼれる。
花子
ヘェ…
どうして分かったの?
主
何かすごい展開になってきた…笑笑
主
次のお話も楽しんで見てね!
♥️と💬よろしく!!







