起きた。
Fukase
ここは、どこ?
ああ、忘れてしまったのね
IAーリリィ
…私の住んでいる場所よ
Fukase
きみは、だれ?
忘れないって言ったくせに…
IAーリリィ
…。
Fukase
…?
Fukase
ずいぶん、くらいところに、すんでるんだね
あなたの闇の中だけどね
Fukase
きみ、リリィのこと、しらないかな?
やっぱり、忘れてるのね。
リリィは私よ。
IAーリリィ
…、
Fukase
とってもきれいなこえ、ぼく、すきなんだ。
IAーリリィ
そうなのね…。
知ってる、知ってるわ。
Fukase
どこにもいかないって、
Fukase
いってたのにさ
IAーリリィ
そう…。
Fukase
ぼくをおいて、きえちゃって
置いてってなんかないわ。
あなたが好きだもの。
私はずっと隣にいたいのに。
Fukase
ひどいて、なんて、あはは、
Fukase
でも、いいんだ
IAーリリィ
どうして…?
Fukase
きっともう、だめ、だから
まだあなたならやれるわ
どうか頑張って
Fukase
リリィが、しあわせなら
Fukase
それでいいよ
IAーリリィ
私はダメなのに…。
Fukase
また、いつか、ひかりの、ふるまちを
あなたの好きな歌ね
Fukase
てを、つないで、あるき、ましょう、
Fukase
だれがうたった、うただったっけ、
私よ
IAーリリィ
…。
Fukase
まったく、ほんとに、えっと、えっと
全く本当にあなたは馬鹿ね─
IAーリリィ
いい歌ね
Fukase
うん、ぼくの、だいすきな、うた
Fukase
リリィと、よく、うたった、
Fukase
でも、あまり、おぼえて、ないところが、ある
いいえ、覚えてなくても
あなたがそれを覚えていること
私は嬉しいわ
IAーリリィ
そうなのね、その「リリィ」さんとまた歌えるといいわね。
歌いたい
Fukase
うん
ああ、これじゃ
IAーリリィ
思い出してくれそうにないわね…。