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例えば魔法が使えたら

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例えば魔法が使えたら

4 - 世界一優しい魔法を君に

♥

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2023年01月07日

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注意!! ・青黒大前提!(ココ重要) ・他のメンバーさん達には特にカプ要素を考えていませんが、書いてる人が赤桃・白水脳なのでそう見えるところもあるかもしれません💭 ・nmmn ・地雷さんはUターン⚠️

悠くんが好きだ。

・・・あ、待って、語弊ある。絶対誤解が生まれる。違うで?恋愛的なアレじゃなくてな?仲間として、人としてって意味な?

間違ってでも恋愛な意味だと捉えないで欲しい。僕が×ぬ。あの青いのに確実にやられる。

違うんよ。あれな?メンバーとしてな?一人の人として、その人柄とかそういうので、悠くんが好き。これ前提でよろしくな?マジで。

・・・さてと、本題に戻そう。

悠くんが好きだ。いれいすメンバーは勿論全員大好きやけど、悠くんとは白黒組っていう繋がりもあるし、実際彼に可愛がられている自信もある。

悠くんからご飯やゲームを誘われればほいほいついて行くし、そんな僕を悠くんも気に入っているようで、よく誘われる。

まぁ、まろちゃんからの視線が痛い日も度々あるが、気にしてたら生きていけないので全力スルーの毎日である。

ちなみに悠くんはそんなまろちゃんに何も気付いてない。最早まろちゃんが不憫である。

とまぁ少し話がずれたかもしれないが、僕は悠くんを尊敬してるし、大好きである。

子供組と大人組の括りにされた時は、まろちゃんが言う“クソガキ”的な態度を取ることばかりだが、普段は大抵何を言われても二つ返事で了承する。

元々彼は優しいから無茶振りなんてほぼほぼ振って来ないし、大好きな彼だからこそ応えたいという他でも無い僕の意志だった。

・・・けれどまぁ、時には例外というものがある。

いやいやいや無理やってマジで!!

なんや初兎!男に二言は無いやろ!?ほら、一気に行け!

ならせめて自分でやらせてや!その量バグってんでアホか!?

ギャーギャーと騒がしい僕の家。二人しかいないとは思えない騒ぎ様だ。これ明日辺り苦情来ないかな、なんて思ってしまうほど。

目の前に迫ってくる悠くんを全力で拒む僕。何をしてるかって、事の起こりは約一時間前に遡る。

初兎!遊ぼうぜ〜!

まるで小学生が放課後に友達を誘いにくるみたいな。そんなノリで、僕の家を突撃して来たのは間違い無く今目の前にいる最年長である。

当然アポ無し。僕も暇してたから良かったものの、僕がいなかったらこの人どうしてたんやと思うくらいには、悠くんは気軽に僕の家を訪ねて来た。

そんな彼をしっかり家の中へと迎え入れた僕も中々にフッ軽かもしれないが、僕らはそのままゲームを始めた。

いつかのリレー放送でもやったア○ビ大全である。

負けた方が勝った方の言うこと聞くってことで!という悠くんの提案に、ええやんやってやるわ、と乗った僕。

・・・まぁ、今回は僕が負けた訳やけど。

これは聞いてない!!無理!!!

勝った方の言うこと聞くって約束やろ〜!?ほら!行けるって!

いやいやいやこれはやばいやろ!!喉潰す気か!!

おい俺湯気で目痛くなって来たから早く食えよ!!

食えるかそんなん!!!自分だけ全力で顔を逸らすな!!

全力の言い合いの中心となっているのは、彼が手に持っている赤いそれにある。

勝負乗ったんお前やろ!

誰もこんな罰ゲームとは思わんわ!

バーチャルライブで似たようなのやったことあるやん!ほら!男見せろ!

差し出されるそれから漂ってくる湯気が僕の顔を包む。ゔわっっ目痛っ!?

悠くんが持っているのは、一体どこから手に入れたのか分からない激辛カップラーメンである。

いくら前にバーチャルライブで激辛ペ○ングを食べたからと言って、激辛に慣れた訳じゃない。

そもそも僕は甘いものが好きなんよ。それの対極中の対極の物を持ってくるのは悪意しか感じられない。

もう見た目が嫌なんよ。汁があることでその辛さが余計に目に見える。赤い絵の具でも入れたんかってくらい真っ赤なんやけど?もしかして×ぬ?

あの、悠佑さん。ちょっと一旦落ち着いて話し合いとか、

うるせえ敗者は敗者や大人しく降参しろ!

ちょっバカ量考えっ・・・ゔわぁぁぁぁ!!

美味かったか?

川を渡りかけたわ・・・

ほぼ屍状態の僕に比べ、いかにも万全な状態で元気そうな悠くん。くそ、一生恨む。

何処から買ってくるん、あぁいうの

あー、あれはなんかないこに貰った

おいリーダー

折角やし初兎かほとけにでも食わせたろと思って

ちょっといらない気遣いやな〜〜??

あっははは!悪い悪い!

げしげしと彼の体を突けば、悠くんはからからと楽しそうに笑った。絶対反省してないやろ、全く。

・・・で、本題は?

・・・へ?

それとなく切り出した僕に、悠くんはきょとんとした表情を浮かべた。

なんとなく、分かっていた。そもそも悠くんがこうやって僕の家に来る時は、勿論遊び目的も何割かは占めているだろうが、その裏に本題があるのだ。今までもそうだった。

まぁ大体はまろちゃんとのことなんやけど。

一体今日はどんな惚気話兼相談をされるのかと僕が彼の言葉を待っていると、悠くんは何やら言いづらそうに視線を泳がせた。

─────ど

え?

上手く聞き取れずに聞き返せば、悠くんは少し照れた様に眉を下げた。

・・・お前と、遊びたかっただけなんやけど、

・・・・・・、!

それだけなんやけど、・・・あかんかった?

視線を泳がせながら、気恥ずかしそうに頬を掻く悠くん。

・・・

悠くんは、いれいす最年長だ。いざという時にやっぱり頼りになって、その背中はいつだって僕達の憧れで。

かっこよくて尊敬の対象でもある、僕達の何倍も色んな経験をしている彼だけど。

彼はいつまで経っても真っ直ぐで純粋で、子供心と言うか、そういうものを忘れない。

この頼もしい最年長は、少年の心をいつまでもその胸に抱いている。

それはきっと、彼がずっと自分の夢を信じて追い続けて来たから。

なんだかおかしいかもしれないけど、そんなところに彼の今までの努力を垣間見た気がした。

・・・悠くんって、タラシよなぁ

はぁ?

何言ってるんだこいつ、と言いたげな視線が僕に刺さる。

こりゃまろちゃんも大変やわ〜

なんでそこでまろが出てくるん?

はいはい、なんでもありませんよと

??

眩しいなぁ、と思う。一時期、本気で世界が嫌いになりそうになったこともあったけど、こういう人がいる世界なら、まだまだ捨てたもんじゃない。

その時、僕のスマホ画面が光り、通知が浮かび上がった。

・・・あっ、それ見たことある。魔法使いのゲームよな、おもろいん?

・・・んー、まぁ

微妙やん

魔法、魔法かぁ。

ちらりと隣に座る悠くんを見る。そんな僕の視線に気付き、悠くんはこてんと首を傾げた。

どした?

・・・いや

君の為に使える魔法が、僕の手にあればいいのに。

そんなことを考えてたって言ったところで、君はなんやそれって言って笑うんだろうけど。

割と真剣に、思ってたりするんよ。いつだって泥を被ってでも努力して来た君に、これから先ずっと、100%の幸せが降り注げばいいのにって。

っうわ、なんやねん

いつも彼が僕達にしてくれるように、悠くんの頭をわしゃわしゃと撫でてみれば、慣れていないからか悠くんが逃げようとする。

あ、逃げんな逃げんな、激辛食べたんやからこんくらいさせろ〜

なんの関係があんねん!?

騒ぐ悠くんはお構いなしに、僕はその頭を撫で続けた。

いつか僕が、世界一優しい魔法を君に。

黒さん生誕祭まで後3日

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