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主
主
中学2年の春。 あの日、僕はひどく怯えていた。 前の学校でのいじめから逃げるようにして、 この街に引っ越してきたばかりだったから。新しい制服は、 まるで僕という存在を覆い隠す重い鎧のようだった。
新しいクラスの教室のドアを開けるたび、全身の感覚が研ぎ澄まされる。視線が、囁き声が、すべてが私を品定めしているように感じていた。 そんな僕を救ってくれたのが、あなただった。
私の席は窓際の一番後ろ。そこは、私にとっての安心できる場所だった。授業中、ノートにひたすら無意味な落書きをしていた私に、 隣の席からそっと話しかけてきたのが、あなたがだった。
絢音
あなたの声は、春のそよ風のように優しかった。 顔を上げると、あなたが微笑んでいた。 その笑顔は、僕を包み込む温かい光のようだった。 その人の名前は、絢音。名前の響きも、その人のように美しかった。
それから、私たちはすぐに仲良くなった。 授業の合間に交わす他愛のない話、 放課後に一緒に食べたコンビニのお菓子。 私の心は、凍っていた氷が溶けるように、少しずつ温かくなっていった。絢音と一緒にいる時間は、私にとっての安らぎだった。
ある日の帰り道。 絢音は僕にこう尋ねた。
絢音
その言葉に、僕の心はまた凍りついた。 前の学校で受けてきた、酷いいじめ。 思い出すたびに胸が締め付けられる。
でも、絢音には話せる気がする。 絢音なら、僕の心を受け止めてくれる。 そう感じた。
翠羽
僕の話した過去の出来事に、絢音はただ静かに耳を傾けていてくれた。 僕の話が終わると、絢音はそっと手を握ってくれた。
絢音
その言葉と温かい手のぬくもりに、 僕は涙が止まらなかった。
季節が巡り、僕たちは中学3年生になった。 受験という大きな壁の前に、僕らは一緒に勉強する時間が増えた。
中学3年生の3月。 僕と絢音は先生に呼び出された。
先生
先生
翠羽
絢音
先生
先生
絢音
翠羽
先生
絢音
翠羽
高校生活、すごく楽しみです!
主
悠灯
翠羽
翠羽
翠羽
主