〜渉 side〜
「2人で闇使いと戦ってみよう」
そう坂田に誘われて、2人だけで 近所の道を歩いていた
渉
優
渉
いないのが一番、 それに越したことはないか
優
渉
優
渉
優
それはそうかもしれないけど…… 本当にこんな閑散としたところに いるのか、闇使いは
???
優
優
突然背後から声がして、 慌てて2人で振り向く
渉
???
タク
少し考えるような素振りをしてから、 そう名乗った男
渉
渉
何かは分からない、分からないけど、 何かが引っ掛かるような
名乗るまでに変な間があったから?
それとも、日本人らしくない、 この直訳めいた言葉遣い……?
渉
優
優
渉
考え事をしているうちに、 気が散っていたらしい
今はそんなことしてる場合じゃない、 俺の勘だけど、多分こいつは……
タク
渉
やっぱり闇使いか……!
なら、やることは一つ!
渉
優
坂田が詠唱して紅陽炎を顕現させた のを見て、俺も魔法を打つ準備をする
タク
タク
優
訓練で3人に教わった通り、 まずは坂田が特攻する
渉
そして、すかさず後から俺が追撃
だけど……
タク
渉
いとも容易く避けられてしまった 俺達の攻撃
渉
タク
タク
優
渉
優
優
相手が打った“ダークナイフ”を、 ギリギリのところで 紅陽炎で受けた坂田
渉
だけど、タクの“同類”発言は 俺も気に掛かる
俺達の眼を見て、どこをどう 自分と同じだと思ったんだ?
タク
タク
渉
タク
渉
優
俺のすぐ横にいた坂田が、 突然左肩を押さえてしゃがみ込む
渉
一瞬、何が起きたのか分からなかった
渉
まさか、攻撃されたのか……!?
渉
渉
一瞬何かが飛んでくるのが見えたかと 思ったら、刹那、右肩に強烈な痛みを 感じて、思わず地面に膝をつく
渉
咄嗟に傷口を抑えた左手を見ると、 血で真っ赤に染まっていた
タク
そう言って、ニヤリと 不気味な笑みを浮かべるタク
渉
しゃがみ込んだまま、赤く染まった 自分の手を見て、ぐるぐると考える
渉
このまま戦い続けたって、 すぐに殺されるだけなんじゃ……
優
優
叫ぶように武器を顕現させて、 よろめきながら坂田が立ち上がった
渉
優
優
渉
力のこもった、燃えるような赤い眼
あんな攻撃を喰らっても…… 坂田はまだ、絶望していない
……まだ、諦めてないんだ
渉
渉
痛みを我慢して、坂田の隣に並ぶ
こんな奴に殺される為に、俺らは 今まで頑張ってきたんじゃない
あの日、突然変な空間に飛ばされて、 魔法使いだって言われて、 何も知らないまま訓練を始めて
そんな俺らでも、 貫きたい信念くらいあるんだ
渉
命を懸ける覚悟なら、したつもりだ
いや……勝ち目なんてなくたって、 自分の命くらい自分で守ってみせる!
優
坂田が紅陽炎を振り翳したのを見て、 俺も魔法を打つために左手を前に出す
渉
ヒュンッ
渉
え……今俺、詠唱してないのに……!
タク
相手の魔法でギリギリ相殺された けど……今のは間違いなく、 まふ達がやっていた無詠唱だ
優
渉
って、今は感動してる場合じゃねぇ!
これなら、隙を突けば相手に攻撃を 当てられるんじゃないか……!?
〜真冬 side〜
1人で、誰もいない住宅街を歩く
真冬
実はさっき、暇になったから 訓練しようと魔法空間に行ったら、 ノアさんに会ったんだよね
そこで、こんなことを言われたんだ
何か嫌な予感がする。 確証はないけれど、今から言う 場所に向かってくれないか
そうしてノアさんが指定したのは、 うらさかの家の近く
わざわざノアさんが直接伝えに 来るなんて、滅多にないこと
真冬
真冬
集中して、周囲に意識を巡らせる
真冬
これは……なんだ……?
闇のような……けど、少し違う
真冬
真冬
不審に思って、その方へ駆けていく
真冬
え、あれって……!!
???
男の人の目線の先には、傷だらけに なって地面に倒れている、 うらたさんとさかたんが
真冬
2人とも、まだ生きてるよね……!?
真冬
かえで
かえで
かえで
かえで
かえで
かえで
かえで
コメント
5件
お!うらたさん出来るようになってる!! だけどやっぱり強かったのかっ... 倒れちゃったけどまふくんが近くにいてよかった~ あの闇使いも???のままだし次が楽しみになりますね~
ああああああああぁぁぁ!! うらさかあああああああ!! 生きてる?生きてるよね!?ねぇ! うわぁぁぁぁぁんんん!😭 やっぱり闇使いは強いなぁ…どんなに強い そらまふつきに教わってても、なりたての 2人には強敵なんだな…まぁそりゃそうか… まふくんが近くにいてよかった… まふくん!2人を助けて!!!! そしてあの闇使いは一体何者なんだ… この後に関わってくるのか…? 続き楽しみにしています🎶