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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

ピピピ…

ピピピ

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おめでとうございます。

成功しましたよ。

僕はこの大きなお城に住んでる。

たくさんお部屋があって

たくさんの人が毎日来ていて

白のメイドさんはいつも優しい。

大きな部屋にいつもいる王様はいつもかっこいい。

お城はとても広い。

お城にはたくさん人が住んでいる。

僕もここに住んでいる。

お母さんが毎日来てくれる。

嬉しいな。

でも毎日退屈だなぁ。

今日も外に出よう。

遠くに行っちゃいけないと王様は言っていたけれど

大きな庭ならいい、と。

僕は僕より身長の高いペットを連れて外に出る。

太陽だ

今日もいい天気だ。

今日も綺麗なお花を見に行こう。

お花を見に行く時に大きい車とすれ違った。

あの大きい車に乗ればこのお城の住民になれるんだ。

僕も乗った。

とても安心したけれど怖かったなぁ。

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あれ

いつものところに今日は1人

女の子がいた。

僕より少し背が高い。

オンナノコ

…やぁ

女の子は僕と同じペットを連れて

僕と同じ服を来ていた。

きっとお城の住民なのだろう。

オンナノコ

貴方もここの人なのね。

そうだよ。

君も?

ここの住民なの?

オンナノコ

オンナノコ

そうよ。

オンナノコ

貴方はどこにいるの??

オンナノコ

悪魔が。

悪魔????

僕は悪魔じゃないよ。

オンナノコ

違うよ、ここの住民なら

オンナノコ

ひとりひとりにどこかに悪魔を飼っているのよ。

そうなの?

君はどこに飼っているの?

オンナノコ

オンナノコ

私は頭に悪魔がいるのよ。

へぇ…。

オンナノコ

貴方は分からないの?

うん、分からない。

どこにも悪魔なんて見えない。

オンナノコ

オンナノコ

…そう。

オンナノコ

そっか。

オンナノコ

じゃあ分かったら教えてね。

うん。

オンナノコ

とても花が綺麗。

だね。

オンナノコ

知ってる?

オンナノコ

お花は、枯れる直前が1番綺麗なのよ。

そうなんだぁ。

オンナノコ

私たち人間もそうみたい。

ふぅん。

オンナノコ

この花はまだ綺麗じゃないよ。

女の子はひとつの花を指さした。

オレンジで綺麗なお花。

オンナノコ

マリーゴールドよ。

綺麗だけどなぁ。

オンナノコ

まだまだだから。

そういえばお花には言葉が隠されているとお母さんが、言っていた。

マリーゴールドにはなんて隠されているだろう??

ねぇ

ボーンボーンボーーーン

その瞬間お昼の鐘が鳴った。

オンナノコ

あぁ、お昼ご飯だ。

ほんとだぁ。

オンナノコ

美味しくないから嫌なのよ。ほんと。

わかる。

オンナノコ

じゃあ、また明日ね?

えっ、あ

うんっ…!!!

女の子はペットを引き連れてお城へ僕より先に帰って言った。

僕はお昼ご飯を食べていると

お母さんがやってきた。

お母さん!

お母さん

どう?元気?

うんっ!

あのね、あのね

女の子のことを話そうとした瞬間

僕は思い出した。

聞きたいことがあるんだけど

お母さん

なあに?

あのね

僕にはどこに、悪魔がいるの?

お母さん

お母さん

悪魔…??

うん。

ここの人は全員ひとりひとりにどこかに悪魔がいるんだって。

頭の人とかがいたよ。

お母さん

お母さんが理解したように笑った。

お母さん

そっか。

お母さん

あなたはね、心に悪魔がいるのよ?

え???

心?

お母さん

そうここ。

お母さんは僕の胸に手を当てた。

お母さん

心臓…ねを

しんぞう…。

明日女の子に教えてあげよう。

翌日

あ!いた!!!!

今日も僕はペットを引き連れて外へ出た。

昨日の女の子がいた。

オンナノコ

やぁ。

オンナノコ

まだマリーゴールドは綺麗じゃないよ。

…そうなんだぁ。

まだ分かんないや…。

オンナノコ

そっか。

オンナノコ

オンナノコ

頭に悪魔がいる人達は

オンナノコ

天使もいるらしいって。

え?

オンナノコ

私、頭に悪魔がいるから

オンナノコ

どこかに天使もいるんだよ。

女の子は笑った。

僕はドキッとした。

とっても綺麗な笑顔。

そっかぁーいいなぁ

僕はしんぞう…?心に悪魔がいるんだって。

オンナノコ

女の子は驚いたようにこちらを見る。

え?

オンナノコ

ほんと…?

うん、お母さんが言ってた。

お母さんの言うことは嘘じゃないはず。

オンナノコ

そっかぁ~

女の子はしゃがんだ。

僕よりずっーと小さくなる。

オンナノコ

そっかぁ

女の子は下を向いた。

全然顔が見えない。

少し震えている。

泣いてるの…?

オンナノコ

オンナノコ

違うよ!

ばっと顔を女の子はあげる。

オンナノコ

嬉しいの!!

ええ?

とても笑顔だった。

さっきの笑顔と似ているようで少し違う。

とっても可愛く見えた。

それから毎日女の子と、会って

お昼ご飯の不味さを話し合ったり お花について、語り合ったり

毎日が楽しみになった。

でも

女の子と会う前はわくわくしてて

女の子と別れた後は退屈で

すごく心が左右する。

うっ

女の子と出会って1ヶ月。

普通の日の夜に急に心が苦しくなった。

きゅうっと締め付けられる。

けほけほと咳が出る。

ううっ!!!!

幸いに近くにいたお母さんが気がついた。

お母さん

っ!?!?!?!?

お母さん

大丈夫!?!?!?

お母さん

今、呼んでくるからね!!!!

うんっ…

お母さんは王様を呼びに行く。

すぐに王様はきた。

王様

大丈夫ですか!!!

うっお、う…さま…

王様

……██ですね

え?なんて??

全然聞こえなかった。

お母さんが安心したように笑った。

しばらくして、苦しいのは無くなった。

王様は去っていった。

月明かりが部屋に差し込む。

お母さんはパチッと部屋の電気を付けた。

お母さん…

僕…どうしちゃったの??

お母さん

お母さんがいつも通り優しい笑顔で言った。

お母さん

貴方の悪魔さんが少し怒ってただけよ。

ふぅん…

悪魔さん

怒らないで。

その日も、女の子に会いに行こうと ペットを連れて外に出ようとしたら

お母さんに止められた。

なんでって言っても答えてくれなくて

お母さんに引き攣られるまま、部屋に帰って行った。

部屋から女の子は見えなかった。

明日もね、と約束したのに。

ごめんね

明日は行くね。

次の日も行けなくなった。

僕はお布団でくるまっているだけ。

あぁ。

ごめんね。

明日は行くね。

あぁ、ごめんね。

今度こそ明日は絶対行くね。

あぁ、ごめんね。

まただ。 明日は絶対行くね。

あぁ、ごめんね。

次こそ明日は行くね。

ごめんね。

明日は絶対行くね。

ごめんね。

明日は絶対行くね。

ごめんね

明日は絶対行くね

ごめん

明日はぜったい行くね

ごめん

明日は行くね

ごめん

明日こそ

お母さんが泣き始めた。

もう僕はお母さんを見つめるだけだった。

お母さん

ごめんねぇ…ごめんっ…

なんでお母さんが謝ってるの?

僕はあの子に謝らなくちゃ

お母さん

もう…いや…っ…!!!

お母さん

ごめんね

お母さん

悪魔さんはどんどん怒ってるわ…

お母さん…

なんで泣いてるの…

あぁ眠いなぁ

めんどくさいな

あの女の子はどうしているかなぁ

ガラッ

お母さん

誰…?

お母さん

あ、な、た…は?

オンナノコ

お時間ちょっといいですか。

オンナノコ

私は██および██以外の██が██したいずれでも

オンナノコ

██ために██を██しましょう。

お母さん

え?

オンナノコ

やぁ。

僕の…

部屋に…

女の子が…

いる…????

オンナノコ

私には天使もいるって、言ったよね?

僕は頷く。

オンナノコ

その天使は私に微笑む天使じゃなくて

オンナノコ

周りの人に微笑む天使だったみたい。

オンナノコ

悪魔もそうだったら良かったのに。

オンナノコ

あーあ。

ねぇなんでお母さんは女の子を抱きしめてるの?

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何をするの?

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なんで僕のベットが動いてるの?

良かったね。

これからずーっと一緒だよ。

女の子は笑った。

ほんと?

嬉しいなぁ

ボクソシテオンナノコノオレ

はっ!!!!!!

お母さん

さきと!!!!!!!

お母さん

聞こえる!?!?

ボクソシテオンナノコノオレ

う、うん。

ボクソシテオンナノコノオレ

ここは…?

ボクソシテオンナノコノオレ

俺は一体…???

お母さん

心臓が…戻ったから

お母さん

ううん。

お母さん

心臓を…貰ったから

お母さん

普通のあなたに戻れたのよ。

ボクソシテオンナノコノオレ

…え?

ボクソシテオンナノコノオレ

そうだ、俺は心臓の病気で

ボクソシテオンナノコノオレ

それで余命があって、

ボクソシテオンナノコノオレ

そんで…

お母さん

お母さん

ショックで記憶障害になって

お母さん

でも、

お母さん

ある女の子があなたにくれたのよ。

ボクソシテオンナノコノオレ

ボクソシテオンナノコノオレ

えっ…?

お母さん

ほら右手。

俺は右を見た。

ボクソシテオンナノコノオレ

右手には俺と同じくらいの手が握られていて

俺の隣には 顔に布を被せられた人がいた。

お母さん

ほら、この子。

母さんが布を外す。

ボクソシテオンナノコノオレ

とても綺麗なひとだった。

きっと同い年くらいであろう。

そして枕の傍に紙切れが置いてあった。

俺はそれを左手でとる。

貴方はまだ綺麗じゃなくていい。

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生きて ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ

ボクソシテオンナノコノオレ

……ありがとう…

ボクソシテオンナノコノオレ

ありがとう………………。

お母さん

あなたが死にかけの直前

お母さん

この子が入ってきて

お母さん

脳死後および心臓以外の臓器が停止したいずれでも

お母さん

移植のために臓器を提供しましょう。

お母さん

って、言ってくれたのよ。

君を思い出した。

あぁ。

いけなくてごめんね。

最後にもう一度だけ

君とマリーゴールドを見たかったな。

未完成のマリーゴールドを。

お母さん

全ての命は

お母さん

果てる直前が1番美しい。

お母さん

そう手術前にこの子は言っていたわ。

君の体を回収される時に母さんが言った。

そんなことない。

ねぇ君。

君はなんていう名前なんだろう。

結局君は誰だったんだろう。

分かるのはひとつだけ。

脳死した。

それだけだった。

それでもいいんだ。

俺は君が1番の憧れで

1番の恩人。

そして。

ねぇ君。

俺が君になってから またマリーゴールドを見たんだよ。

君の言った通り。

枯れていた。

でも。

君とみたマリーゴールドは

とても。

ほんとに美しかったから。

枯れ果てる直前も綺麗だけれど。

枯れた後も綺麗なんだ。

綺麗が

残っているんだ。

ねぇ君。

君はとても綺麗だ。

僕が見た綺麗な君は 枯れ果てる前だ。

でも今俺が見てる 枯れた君も

とても綺麗だ。

ねぇ、君。

ねぇ。

君は1番綺麗な人だ。

お城→病院 住民→病人 王様→医者 メイドさん→看護師 ペット→点滴 大きい車→救急車 同じ服→病人服 悪魔→病気の場所 天使→移植できる場所 お昼ご飯→病人飯 マリーゴールドの花言葉→???

最後までありがとうございました。

♡、共有、コメント、フォロー、検索よろしくお願いします。

それでは

さよなら すごすご(*´ `*)

とくん。

とくん。

ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ

ああなんて幸せなのかしら

とくん。

とくん。

君の力になれる。

君は私がいないと生きていけない。

ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ

とくん。

とくん。

ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ

ああなんて幸せなのかしら。

これからも貴方と生きていける。

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