るぅとくんに近づいて行った莉犬くんは先程より多少明るく振舞っていた。
俺らで待ち合わせしたとき少し暗かったから安心したよ、、、
ホッと胸をなでおろし、手に持っていた短冊を見つめる
”何も書かれていない”紫色の短冊
『お菓子をいっぱい食べれますように』
あぁは言ったけどそんなこと願うほどでもない。
太るし←
皆がこちらに気づいていないことをいい事にサラサラとペンを動かす
紫央
おかげで勇気が出て話せるようになった
紫央
今年同じ学校に入るからそんなことを願った
紫央
結局、みんなが見てない隙に願い事を書くことにした。
内容はもちろんるぅとくんと両思いになれますように、だ。
織姫と彦星と言うリア充に願うのはなぁ、、、なんて渋ったり、本人に見られたら、とか不安に駆られたりしたけど
青猿
不器用な字で適当に書いた青い短冊。どこに引っ掛けようか、と回っていたらふと目に留まった短冊があった。
黄色と紫色。
黄色はたぶんるぅとくんだなぁ、、字もきれいだし、とか呟きながら淡い期待を抱きじっと内容に目を通した
”幸せになれますように”
たったそれだけ。
何が幸せに、とか全く分からないがきっといろいろなことが含まれているんだろう
さとみくんとか、お母さんの事とか。
僕の事も含まれていればいいのにっ、、!!!
クッと息を詰まらせ、すぐにため息をつく
青猿
ちゃっかりるぅとくんの隣に飾り、苦笑した
これじゃあ本人にバレても可笑しくない、、ま、いいか
そして先程気になっていた紫の短冊を手に取る
青猿
これを書いたのはなーくんだろうか。
考え込んでいると隣で莉犬君が短冊をかけようとしていた
、、、僕にあんなこと言いながら何だかんだ頼っちゃってんじゃねぇか!!
青猿
好奇心が沸き上がり、彼を問い詰めた
赤崎
頭を抱えため息をつく彼。
数秒後おずおずと一言
赤崎
はい織姫と彦星に頼ってやがった。
コイツ侮れない。
僕の中で莉犬くんが要注意人物となった瞬間である
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!