奏
あれ .
奏
いつの間に . . .
眠ってしまって
いたようで
早朝になっていた
もう夜を越している . . .
体を起こすと
ブランケットが
下半身から滑り落ちる
寝ている間に
誰かが 掛けてくれたのか ?
窓を開けると
涼しいそよ風が
部屋いっぱいに 流れ込む
伸びをする
朝支度をして
部屋を後にした
奏
お父様 .
おぉ 、昨日は
大丈夫だったのか ?
大丈夫だったのか ?
すぐ寝てしまった
ようだが . . .
ようだが . . .
奏
少し疲れまして . . .
奏
でも ,
もう大丈夫です !
もう大丈夫です !
10時から剣道だから
頑張ってな .
奏
はい .
10時まで後3時間
私は庭を散歩する事にして
花畑の横を歩く
不意に腕を掴まれた
見ると叶君だった
奏
次は何 ?
奏
心臓でも刺しにきた ?
叶
違う
叶
謝りたくて .
奏
. . . どうせ私の事なんて
奏
ターゲットとしか
思ってないんでしょ ?
思ってないんでしょ ?
奏
なら謝らず殺せば ?
葛葉
はは ッ 、
お望み通りにしてやるよ
お望み通りにしてやるよ
陰から葛葉君が現れ
銃を構えて 私に狙いを定められる
すると叶君が前に立った
叶
やめて .
葛葉
は ? お前変だぞ ?
叶
正常
2人が言い争っている
足に力が入らず
膝から崩れ落ちた
手を地面につけ 体を支える
叶
奏 ッ ! ?
吐血してしまった
傷口から包帯を超えて 血が服に滲み出す
息苦しい
汗が額から零れ落ちる
叶
葛葉 ! !
誰か呼んできて !
誰か呼んできて !
葛葉
へ ッ
叶
はやく ッ ! !
葛葉
わ、わかった
叶
奏頑張って .
叶
まだ死なないで
叶君の声と
使用人達が バタバタと焦る声
それを最後に
私は意識を無くした