きィィと総統室を開けられ、 中に入れられる
zm
…どうされたんですか?
少し目の中の瞳の ハイライトがぐるりと回る
gr
…ゾム、少し話をしようか。
ドアに気配を感じる。 ドア先に2人居るな。中の会話を聞いている…。
zm
…何をでしょう。
gr
…我々は、君の正体に気づいていた
…まぁ、そりゃあそうか …分かっていた。分かっていたけど、 おれは知らないフリをした
gr
…君は、スパイなんだな?
zm
…さぁ、…おれは此処に忠誠誓っているので
にごりと微笑みながら、 平然と嘘をつく
gr
…ゾムの過去を知っているんだ。
zm
…過去…?何を言っているか俺にはちょっと理解が出来ないかもしれません。
gr
…お前は…、ロボロという男の為に今、必死に戦っているのだな
zm
…なんでそれを…
gr
お前に、オスマンがチョコレートを出しただろ
gr
あれには気絶剤を忍び込ませていた
gr
その後、しんぺい神が記憶を見る機械を取り付け
gr
俺、オスマン、トントン、鬱、コネシマ、シャオロンに見せた
zm
ッ、
…だからか、…だから、 オスマンさんは悲しげにまだ 居ないのって言ったんや
zm
おれ、…ッ
焦るな、大丈夫。な、? 操り人形やろ? 操り人形は人形らしくなれよ… 感情をのみ込めよ…なぁ?
zm
…ッ、おれはスパイなんかじゃありません。
gr
…そうか、ならいいんだ。
グルッペンさんはそのまま去ろうと 扉から出ていく、、
gr
…なら、…ゾム
gr
俺からお前に命令だ。
くるり、俺の方をみる
zm
…何でしょう?
ニヤリと笑って、
gr
お前は人間だ。大丈夫だ
gr
お前はお前のままで、感情をさらけ出したっていいんだ。
gr
お前は1人の人間だ。感情を飲み込むな
zm
…ぇ、
そのまま扉を開けようとする。 まって、今聞かなきゃ、
zm
…おれは、…
言葉が詰まる
zm
…人間になってええん?
gr
言いに決まっているだろう。
gr
お前は、1人の人間なのだから。
そのまま、グルッペンは部屋を出ていく
…足に力が入らなくなり 座り込む
zm
…おれは、……にんげん、なん?
扉が閉まる時に見えた グルッペンの瞳は、凄く
綺麗に見えた。







