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まさや
お久しぶりです。先生！
ごんぞう
おお、まさや。久しぶりだな
ごんぞう
いきなり連絡してきてどうかしたかい？
まさや
実は僕、今学校に来てるんです。
ごんぞう
おお、そうなのか。
まさや
はい。皆さんに、特にごんぞう先生にお礼を言いたくて…
ごんぞう
お礼？
まさや
そうなんです！
まさや
僕、夢が叶ったんです！
まさや
小説家になれたんです！
ごんぞう
何、本当か！
ごんぞう
おめでとう！
まさや
ありがとうございます。
まさや
先生のお陰です！
ごんぞう
私のお陰？
まさや
ええ。高校を卒業して五年。色々なことがありました。
まさや
来る日も来る日も、一人小説を執筆する日々。
まさや
孤独だし、不安が一杯でした。
まさや
自分に才能はあるのだろうか。もしかしたら無駄な日々を過ごしているのではないか…。
まさや
でもそんな時、先生の言葉を思い出したんです！
ごんぞう
……私の言葉？
まさや
何事も諦めてはいけない。
まさや
諦めなければ、必ず努力は報われる。
ごんぞう
………。
まさや
あの時の言葉があったから、僕は諦めずに続けることができた。
まさや
そしてこの前、新人大賞に入賞出来たんです！
まさや
全部先生のお陰です！！
ごんぞう
……まさや。
ごんぞう
お前は分かっていない……。
まさや
え、先生？
ごんぞう
諦めなければ、努力は報われる？
ごんぞう
戯言だ！！！
まさや
な、何を言うんです先生？！
ごんぞう
あの時の私は愚かだった。
ごんぞう
本当の絶望を何も知らなかった。
まさや
先生！なにがあったんです！？
ごんぞう
まさや、貴様には分かるまい。
ごんぞう
人生において最上の痛みを
ごんぞう
人生において無情の道のりを。
ごんぞう
私の人生糞まみれだ！！
ごんぞう
終わりだ！！
ごんぞう
私はもう、終わりなのだ……。
まさや
先生……。
まさや
話してください。何があったんです。
まさや
僕は先生の味方です。
ごんぞう
…。
ごんぞう
……。
ごんぞう
今朝。
まさや
今朝？
ごんぞう
起きた時から予感はしていた。
ごんぞう
そして学校に着いた時、それはきた。
ごんぞう
急いで走ったさ。
ごんぞう
でも間に合わなかった……！
まさや
…。
ごんぞう
私が今何処にいるか分かるか？
ごんぞう
………
ごんぞう
…トイレだ。
ごんぞう
あと一歩のところで、
ごんぞう
うんち漏らしちゃった
まさや
………先生！
まさや
漏らした今どんな気持ちですか！？小説の参考にしたい！
ごんぞう
……お前の小説でけつを拭いてやろうと思ってるよ
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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