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#暗め
○○ちゃんが伊作を避けるようになってから、数日が経った。 保健委員の仕事は参加している。 授業もちゃんと受けている。 周りから見れば普段通りだ。 けれど心の中は全然違った。 伊作の姿を見るだけで胸が苦しくなる。 だから見ないようにしていた。 話さないようにしていた。 近づかないようにしていた。 それなのに。 廊下を歩けば、ふと前方に伊作の姿を見つけてしまう。
委員会へ向かえば、保健室にいることを思い出してしまう。 忘れようとすればするほど、伊作の事ばかり考えてしまう。
○○
昼休み。 あの日のことを思い出す。 初めて保健室で手当てをしてもらった日。 優しく笑ってくれた日。 委員会で褒めてくれた日。 どれも大切な思い出だった。
○○
五年生の自分と六年生の伊作。 元々遠い存在だった。 だから諦めるしかない。 そう思うのに。
○○
言葉にした瞬間、目の奥が熱くなった。 慌てて顔を伏せる。 泣きたくなんかなかった。 好きになったことを後悔したくもなかった。 だけど苦しかった。 その時。
久々知兵助
○○
久々知兵助
○○
久々知兵助
○○
何とか誤魔化すことができた。 けれど兵助が去った時、また胸が苦しくなった。 六年生はみんな優しい。 だからこそ余計に申し訳なかった。 伊作に合わせる顔がない。 そんな気持ちが大きくなっていく。 その日の夕方。 保健委員会の仕事を終えた○○ちゃんは、誰もいない廊下を歩いていた。
○○
そう思っていた時だった。 向こうから誰か歩いてくる。 見慣れた緑の装束。 栗色の髪。優しい瞳。 伊作だった。 伊作も○○ちゃんに気づいたようだ。
善法寺 伊作
いつもの優しい声。 それだけで泣きそうになる。
○○
善法寺 伊作
後ろから伊作の声が聞こえる。 けれど振り返れない。 振り返ったら涙が出そうだった。 走って走って。 誰もいない場所まで来て立ち止まる。 息を切らしながら壁に持たれる。
○○
自分が嫌になった。 逃げてばかりだ。 でもどうしたらいいか分からない。 嫌われているかもしれない人の前でなんて、笑うことなんてできなかった。 その夜。 布団に入った○○ちゃんは決意した。
○○
好きでいるから苦しい。 期待するから悲しい。 だから忘れよう。伊作先輩のことを。 そう決めたはずなのに…。 閉じた瞼の裏に浮かんだのは、今日見た優しい笑顔だった。 胸がぎゅっと痛む。 そして気づけば頬を涙が伝っていた。 一方その頃。 六年は組では。 伊作が一人、考え込んでいた。
善法寺 伊作
自分を見ると逃げてしまう。 話しかけても避けられる。 思い当たることは一つしかなかった。
善法寺 伊作
小さく呟く。 けれど伊作にはまだ分からなかった。 ○○ちゃんが抱えている本当の気持ちを。
コメント
1件
うわあああ第21話読み終えたよ…!!!😭💔 ○○ちゃんの「忘れなきゃ」「好きにならなきゃよかった」がもう胸に刺さりすぎて一緒に苦しくなった…。逃げてばかりなのに目を閉じたら伊作先輩の優しい笑顔が浮かんで涙する描写、めっちゃリアルでせつないよ…。伊作先輩も「叱りすぎたのかな」って本気で悩んでて、すれ違う二人の視点が交互に来る構成がほんとズルい…!!次どうなっちゃうの…応援したくなる気持ちでいっぱいです😢🌸