8話-ごめん-
ぅえ"ッ…げほっ、けほッ…
優希
…ッ……、
雫が小学生になってから
虐待がエスカレートした。
たまたま通りかかって見ただけでも
酷すぎるものばかりだった。
雫
…ぉ母さん、…
母
…お母さんだなんて呼ばないで、…
雫
…来週、授業参観が……
母
…誰も行かないわよ、
雫
…でも、っ…
母
…うるさい!
雫
ぃ"た、っ…!
包丁で腕を切りつけたり
父
お前さ、
父
優希が優しいからって
父
調子乗ってたらぶっ殺すぞ
雫
………。
父
…さっさと入れよ!
雫
ゥぶっ…ッ!
無理矢理、頭を湯船に突っ込んだり
雫
ッ…は、!
雫
…はぁ"…、はぁ…ッ…げほ、っ
父
優希の成績が下がればお前のせいだからな?
雫
ごめ"…なさ…っ…、
ボコッ!
雫
ッい"だ、…っ…
顔や身体を殴りつけたり、
母
〜〜…
雫
…ね、……
母
〜〜
雫
…ぉか、…
母
…話しかけないでよ、!
雫
ぁ"ッ…。っ"…!
ヘアアイロンで首を火傷させたり
毎朝毎晩、
雫の痛々しい声が
家中に響く。
雫は相当なことがないと
泣くことは無かった。
でもたまに、
虐待を受けて泣き叫ぶ時がある。
その時は
『うるさい』『優希の勉強の邪魔』
そんな声が聞こえる。
それに、
たまに近所から苦情だって来る。
優希
……雫、…
助けてられるなら助けてやりたい。
でも、
俺が弱いから
何も、出来ない……
優希
……ごめん、…
ガチャ
雫
にに〜
優希
……ん、…
雫
…またケガした、
優希
…ん…おいで…
優希
見せて、
雫
…ん…、
雫の手の指の爪が2本分
無かった。
優希
……、はい。
雫
…あがと。
絆創膏とか使ってあげたい
でも、親にバレたら
また雫が苦しむ
だから、薬を塗るぐらいしかできない
優希
…雫、
雫
……ん?
ぎゅぅ、
雫
…ん…っ、
優希
……大好き、…
雫
…よしよし、
雫
僕も大好きだよ、