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海の紅月くらげさん
Nonn❄2
2,522
児童相談所に保護されてから二回目の日曜日
この日も二人は会いに来てくれた
先週よりも早い時間に来てくれて
お庭の片隅で座って話をした
拓郎
郁美
二人と一緒にいられることが本当に嬉しくて
ずっと二人の間に座って
二人の手をぎゅっと握った
たっくんは何度も頭を撫でてくれて
拓郎
たっくんがそう言って笑うと
郁美
郁美
いっちゃんもにっこり笑って
優しく頭を撫でてくれた
嬉しくてまた涙が溢れて
郁美
拓郎
もっと一緒にいたい
一緒にご飯を食べてお風呂に入って
怖くて眠れない夜には
楽しいお話をしてほしい
病院のベッドにいた時に話してくれたような
楽しい楽しいおとぎ話
あの時からずっと思っていた
いっちゃんがママだったら……
三人でずっと一緒にいられたら
たくさんの思いがどんどん溢れて
でもなかなか言葉にできなくて
美結
郁美
美結
郁美
美結
郁美
美結
拓郎
美結
拓郎
美結
美結
美結
私の言葉にたっくんは泣いてしまい
必死に涙を拭いながら
拓郎
拓郎
郁美
美結
美結
拓郎
昔から涙もろい性格だったたっくんは
涙をこらえきれなかったようで
私のことを抱き締めてずっと泣いていた
拓郎
拓郎
拓郎
拓郎
拓郎
郁美
亡くなった父の記憶は殆んどない
薄ぼんやりと残っているのは
篤郎
篤郎
そう言って私の頭をポンポンってして
出掛けていく後ろ姿
どんな顔だったかも思い出せないし
それ以外の記憶は全くない
私の中に残っているのはもう
優香里
泣き叫ぶ母の言葉だけ
だから今の私にとって
心の底から信じられるのは
私のこと優しく抱き締めてくれる
いっちゃんとたっくんだけだった
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