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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

〜記憶の空間〜

記憶(メモリア)

……出てきていいよ。

記憶(メモリア)

瑞季(みずき)君。

記憶(メモリア)

麗華(れいか)ちゃん。

記憶の本から リゲルとスピカに似た 小さな子供が出てくる。

ミズキ

……。

レイカ

おそとっ!おそとっ!

ミズキ(瑞季)の見た目 [少年少女好き?メーカー]

レイカ(麗華)の見た目

※ミズキの、白くて長い右側の もみあげは、地毛である。 ──────。

ミズキ

……。

レイカ

みずきくん!

レイカ

あーそーぼー!

ミズキ

……?

ミズキ

……。[こくっ]

レイカ

あそぼあーそぼっ!

レイカは、ミズキの手を引いて 空間の中を走る。

ミズキ

……。

レイカ

わぁい♪

ミズキ

[こくこくっ]

ミズキ

……(*^^*)

レイカ

わぁーいっ♪

レイカ

めもりあくん!

レイカ

ひろいよー!

レイカ

めもりあくんも、はしろー!

記憶(メモリア)

ボクは大丈夫だよ〜。

記憶(メモリア)

瑞季君と、いっぱい走っておいで。

レイカ

うんっ!

ミズキ

……(*^^*)

記憶(メモリア)

(……この通り、瑞季君は、言葉を話す事が出来ない。)

記憶(メモリア)

(そうだね。)

記憶(メモリア)

(ねぇ、『観測者のキミ』……。)

記憶(メモリア)

(少しだけ、お話させて。)

記憶(メモリア)

(瑞季君の事について……。)

貴方の隣にいる白髪の少年は 貴方に、小さな少年の お話をしてくれた。

それは、 14年前のお話かな。

瑞季君は、ごく普通の 男の子だったんだ。

お話だって、出来るし 笑ったり、怒ったり、泣いたり、喜ぶ。

好奇心だって、普通の子供程あった。 それと同じくらいの……。

『同じような悲劇』 が起きたんだ。

東雲 瑞季

……?

東雲 瑞季

[何かを感じる]

瑞季の母

どうしたの?瑞季。

東雲 瑞季

……そと、なんか、へん。

東雲 瑞季

ねぇ、これは、なぁに?

瑞季君が、窓の外を指を指す。

母は、気になって、その窓を見る。

その光景は 『人々が何者かに捕まるもの』 であった。

瑞季の母

……!?え、これって……。

東雲 瑞季

ひと、つかまってるよ?

東雲 瑞季

どうしt……。

瑞季の母

瑞季、ちょっと姿勢を低くして!

東雲 瑞季

え、うん。

背を低くした二人は 周りにいた変な人達に 見つからずに済んだ。

瑞季の母

(でもあまり……長くないかもしれない……。)

瑞季の母

(なんとしても……逃げなきゃ。)

東雲 瑞季

……。

瑞季の母

瑞季、良い?

東雲 瑞季

……?

瑞季の母

もしかしたら、此処もあまり長くない状況になったのかもしれないの。

瑞季の母

今からでも逃げなきゃ。

瑞季の母

私達も捕まっちゃうかもしれない。

瑞季の母

(……それにこれは……。)

瑞季の母

(駄目。……瑞季に言ってはいけないような気がする。)

東雲 瑞季

……?

瑞季の母

とりあえず、早く行こu……。

その時、 扉を叩くような音がした。

二人は、扉から出るのは危険だと 考えて、窓から出て逃げた。

真っ黒な森だった。

瑞季君の母は、瑞季君を しっかりと抱いて走っていた。

東雲 瑞季

……どこまで、いくの?

瑞季の母

分からない。

瑞季の母

とりあえず、安全な所まで行かないと。

瑞季の母

……どうしてここで……。

瑞季の母

(紛争が起きるの……?)

東雲 瑞季

……。

その時 銃声の音が響いた。

気づかれてしまったのだろうか、 母は少し慌てるように 瑞季君と木の影に隠れる。

瑞季の母

……。

瑞季の母

(もう……バレちゃった……。)

瑞季の母

(……せめて……瑞季だけでも。)

瑞季の母

……ねぇ、瑞季。

東雲 瑞季

……?

瑞季の母

良い?

瑞季の母

私の言う事をきいて。

瑞季の母

此処から、ずーっと真っ直ぐに走るんだよ?

東雲 瑞季

……?

瑞季の母

私はその真逆の方を行く。

東雲 瑞季

それって……。

「見つけたぞー!」 と、誰かの声が響く。

母は、瑞季君を優しく抱いたあと 背中を押して、走らせた。

その後。

何かの音と共に 此処は火災の場となってしまった。

東雲 瑞季

……!!!

東雲 瑞季

(はしるんだ……!)

東雲 瑞季

(はしらなきゃ……。)

熱くて、当たったら 自分まで萌えてしまいそうな炎。

瑞季君は、必死で走った。

ずっと、その中を走ってた。

喉が焼けるように痛い。

体力も段々減っていく。

それでも、瑞季君は 走り続けた。

気付けば、知らない街に 着いていた。

瑞季君は 力尽きて、そのまま倒れてしまった。

篠原 麗華

……?

篠原 麗華

おかーさん!

篠原 麗華

おとこのこが、たおれてるよ!

麗華の母

え!

麗華の母

本当だ!

麗華の母

ねえ、ぼく、大丈夫!?

東雲 瑞季

……。

瑞季君は起きなかった。 けど 幸い、麗華ちゃん達が 彼を見つけてくれたんだ。

途方にくれていた彼にとっては 都合のいい事だった。

麗華ちゃん達は 瑞季君を手当するために 急いで家まで帰った。

篠原家。

瑞季君は、ちょっとしたら 目が覚めた。

東雲 瑞季

……?

篠原 麗華

あ!おきたー!

篠原 麗華

おかーさん、おとこのこがね、おきたよ!

麗華の母

本当?

麗華の母

あ!良かった……。

麗華の母

酷い焼き跡だったから、心配したよ。

麗華の母

こんにちは。

麗華の母

私の声は聞こえるかな?

東雲 瑞季

……。

瑞季君は、お話しようとした。 ……けど。

東雲 瑞季

……っ。

東雲 瑞季

……?

東雲 瑞季

……。

声が出なかった。

原因は、まず 喉が火傷して、声帯を壊した。

そして 無理に体を急に動かした為、 脳の一部が麻痺したから。

東雲 瑞季

……。

麗華の母

……?

麗華の母

聞こえる?

東雲 瑞季

[頷く]

瑞季君は、頭脳派だったから 頷いて、答えを出した。

篠原 麗華

……んー?

篠原 麗華

おはなし、してー!

東雲 瑞季

……っ……。

東雲 瑞季

……っ。

無理に話そうとすると 喉が焼けるように痛くて、 思わず泣きそうになる。

麗華の母

……!

麗華の母

もしかして……。

麗華の母

今日のニュースでやってた、紛争の……。

麗華の母

……被害者なのかもしれない。

篠原 麗華

ふんそー?

麗華の母

テレビで、山が燃えてるの、見たでしょ?

麗華の母

もしかしら、その……。

篠原 麗華

え!!!そうなの!?

東雲 瑞季

……???

麗華の母

まだ小さいのに……。

麗華の母

可哀想に……。

麗華ちゃんの母は、 紙と鉛筆を用意した。

麗華の母

お名前、教えてくれる?

東雲 瑞季

……。

瑞季君は、文字が書けた。

紙に 『しののめ みずき』 と書いた。

麗華の母

えと……ミズキ君って呼べば良いかな?

篠原 麗華

みずきくん!

篠原 麗華

わたしね、しのさき れいかだよ!

篠原 麗華

よろしくね!

東雲 瑞季

……。[こくこくっ]

麗華の母

(この子の事……調べられないかな。)

麗華の母

(少し調べてみよう。)

麗華の母

とりあえず、ゆっくりしてね。

麗華の母

お水入れてきてあげるね。

東雲 瑞季

……(*^^*)

麗華の母

[小さく微笑む]

篠原 麗華

……ねぇねぇ、みずきくん!

篠原 麗華

なんさい?

篠原 麗華

わたし、4さい!

東雲 瑞季

……φ(..)カキカキ

瑞季君は 『5さい』 と書いた。

篠原 麗華

へぇ!

篠原 麗華

わたしよりおにいちゃんなんだ!

東雲 瑞季

……?

東雲 瑞季

……。[こくこくっ]

東雲 瑞季

(れいかは、いいひとはのかな?)

東雲 瑞季

(れいかのおかーさんも、いいひとなのかな?)

東雲 瑞季

(……でも。)

瑞季君は 自分の母を思い出す。

東雲 瑞季

(おかーさん、だいじょーぶ……なのかな……。)

元々、父が居なくて 母と二人暮らしだった瑞季君。

……意味が分かれば分かるよ。

瑞季君は、 独りぼっちになったんだ。

あれから、瑞季君は 麗華ちゃん達の家で 住まうようになったんだ。

二人は 歳が近くて、意外と 仲良くなる事が出来た。

篠原 麗華

みずきくん!

篠原 麗華

みてー!

篠原 麗華

おはな!

東雲 瑞季

……。[こくこくっ]

東雲 瑞季

……(*^^*)

東雲 瑞季

(きれいだね。)

篠原 麗華

きれいだねー!

篠原 麗華

あ、おかーさん、てふってる!

篠原 麗華

おーい!

東雲 瑞季

……!

東雲 瑞季

……(*^^*)

麗華ちゃんは 母に手を振るのを見て、 瑞季君も真似をした。

篠原 麗華

へへ♪

東雲 瑞季

……(*^^*)

篠原 麗華

……あれ?

東雲 瑞季

……?

向こうの方で 黒い誰かが、二人に向かって 歩いてきた。

謎の人物

……。

謎の人物

何してるんだい?

篠原 麗華

おじさん、だれー?

東雲 瑞季

(だれだろう……。)

東雲 瑞季

[じーっ]

謎の人物

この二人は……へぇ、良いモノを持っていそうだな……。[ボソッ]

篠原 麗華

……?

東雲 瑞季

……。

麗華の母

ちょっと、すみません。

麗華の母

何をなさってるのですか?

謎の人物

おや、これは、お母様じゃないですか。

謎の人物

お二人が中々面白そうでしたので、つい。

麗華の母

……面白そう……?

謎の人物

えぇ。

謎の人物

……。[暗黒微笑をする]

謎の人物

ちょっと失礼。

その男は、魔法を繰り出した。 麗華ちゃんの母は それで意識を失った。

篠原 麗華

え!?

東雲 瑞季

……!!!

東雲 瑞季

(どうしよう……にげないと!)

すると、瑞季君は 瑞季君の母と逃げた記憶が出てくる。

何かを失いたくない。 って思ったんだろうね。

麗華ちゃんの手を握って 走り出したんだ。

篠原 麗華

……!?

篠原 麗華

みずきくん!?

東雲 瑞季

……っ!!!

謎の人物

勇敢な子だね。

謎の人物

これは丁度いい。

男は魔法を飛ばす。 瑞季君は 得意の反射神経で避け続けるんだ。

東雲 瑞季

……!!!

篠原 麗華

……!

でも、やっぱり……。 子供だったからかな?

結局、二人も 魔法で眠らされたんだ。

記憶(メモリア)

そして、二人はLizeと呼ばれる組織に入った。

記憶(メモリア)

そこで、瑞季君は『リゲル』となり。

記憶(メモリア)

麗華ちゃんは『スピカ』となったんだ。

記憶(メモリア)

……リゲル君が、言葉を話せるようになった理由はね。

記憶(メモリア)

『無理やり魔力で話している』からなんだよ。

記憶(メモリア)

本人は無自覚らしいけどね。

記憶(メモリア)

……あはは、ごめんね。

記憶(メモリア)

ちょっと暗い話して。

記憶(メモリア)

ほら、元気だしなよ。

記憶(メモリア)

二人も、泣いちゃうよ。

ミズキ

……?

レイカ

おはなし、きいちゃったー!

レイカ

かなしいかなしい、おはなし。

記憶(メモリア)

ありゃ……。

記憶(メモリア)

まぁ、無理はないか。

ミズキ

……?

ミズキ

……(*^^*)

記憶(メモリア)

どうしたの?瑞季君。

ミズキ

……(*^^*)

記憶(メモリア)

……きっと、決意があるのかな。

記憶(メモリア)

(でも……記憶を失っても二人は一緒に居るって……凄いよなぁ。)

記憶(メモリア)

(……記憶が戻った時……二人はどうなるんだろうね?)

貴方と白髪の少年は ミズキとレイカの様子を 少し見守っていた。

Lize(ライズ)。

リゲル

……。

スピカ

リゲルくーん♪

リゲル

どうした?

スピカ

ううん、呼んだだけっ!(*^^*)

リゲル

そう……。

スピカ

もー、冷たいわね。

スピカ

もうちょっと笑えばいいのに。

リゲル

お前ほど馬鹿には笑えないよ。

スピカ

馬鹿じゃないですー!!!

リゲル

馬鹿なんですー!!!

その後 二人は笑い合う。

かつての ……あの二人のように。

【番外編】過去まとめ

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