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いつか君の気持ちが分かる

10 - 壊したくない、関係

♥

20

2022年09月16日

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それからしばらくは楓さんと会っていない

たまたま授業がなかったりしただけ、バイトも、体調が悪くて休んだだけ

そう、たまたま

………

(あ…楓さんだ…)

久しぶりに見た彼女は相も変わらず美しかった

周りには沢山の人

やっぱり、私とは住む世界が違う

私は歩いてきた道を引き返した

薫!

………

名前を呼ばれ振り向くと楓さんが私に向かって走ってきた

ま…待って…薫…

(ああ…ダメだ…)

今日はもう終わり?

それだったら

(最低なんて分かってる)

一緒に帰りましょ…?

(こうやって言う事も、皆を置いて私の方に来る事も)

(全部、期待してたなんて)

はい、いいですよ

コツ、コツ、コツ、コツ

それでね、この前食べたティラミスが美味しくてね

急に私が手を繋いだらどう反応するのだろうか

薫にも食べさせたいな〜って…

急に私が楓さんにキスをしたらどう反応するのだろうか

だからね!今度暇だったら…

恥ずかしがるのか、喜ぶのか

わ…私と…デート…してほしい…の

……なんて、馬鹿な考えは捨てよう

はい、行きましょ

気になります、そのティラミス

純粋なこの人を弄ぶような事なんて、したくないし、考えてはいけない

よかった…!

ふふ…

楽しみ〜!

……

今はただ、この関係が続けばいい、何も変わらず、これからも

私の事好き過ぎじゃないですか?

ふふふ…

大好きよ!

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