忘れられない恋　第２話

私は教室の窓から盛大に降る雨を見ていた。

授業中の先生の話が雨の音にかき消されている。

校庭に溢れんばかりの水溜まりができていた。

体調なんて悪くないけど、 引田君は私をフォローしてくれた。

ぼーっとしていた自分が悪いのに 彼に申し訳ない。

現国の授業が終わり、彼の所へ駆け寄った。

その真意を私はまだ知らなくて。 でも、彼は自分のことをずっと……

彼にもう一度そう伝えていりなの元へ戻った。

あんまり話したことなかったけど、 結構優しいんだと感じた。

だいたいいつもクラスの男子に囲まれ、少し騒がしい感じだけれど

今日みたいな優しさも持ち合わせていて

だからクラスの中で人気者なんだ

少し遠くから聞こえた彼の声に、 私は正体のわからない何かに 心をノックされた気がした。