桃
お前のおかげで大変な目にあったよ…
いろいろあってお互い忙しく、文句をぶつけるタイミングが、夕暮れ時の放課後になってしまった。
青
あ、あははー…サーセン…
桃
あのなぁ…っ!!
桃
意味わからんことされて変なこと言わされて!!あらもー大変!!
青
いやいやいや、会いたい言ったのないこな!?
桃
いちゃもん付けてるのなんて自覚してんだよ!!!
頭を抱え込みながら苦言を呈し行き場のない不満をぶつける。
桃
運命の番ってそーゆーこともするんだろ…!?やだよまろの弟にハジメテ奪われるの!!
青
…え!?は!?運命の番って!?
桃
俺もよくわからん〜〜〜っ
涙ぐんで抱きつくと、突然誰かに体を剥がされた。
赤
目の前で浮気っすか?
桃
げっ…!!
赤
兄ちゃんも気付いてんなら止めてよね
青
まぁ…おもろそうやし
青
てか!!ないことお前が運命の番ってどういう意味やねん!!
物凄い剣幕で詰め寄るまろに、満更でもない表情をしたりうらが笑う。
赤
ないくんは元々Ωだよ。Ω性がとっても低い、ね
赤
運命の番のりうらと出会ってΩ性が引き上げられて完全なΩになったの
赤
だから、実質俺の彼女
そう言って肩にのしかかりながら抱きついてくるりうらを振り払う。
桃
ちょ、まじ意味わからんから!彼女じゃないな!?
赤
なら……
赤
振り向いてくれるまでアタックし続けるから。覚悟しといてね
桃
っ、はぁ…!?
青
あんさぁ、弟と親友のイチャイチャ見せられるのグロいけんはよ帰りたいんやけど
赤
グロいって何だよ!勝手に帰っとけクソ兄貴!!
青
…ないこは乱暴な性格はタイプじゃないってさ
赤
っえ!?そうなの!?直すよごめん!!
桃
別に直さなくていいわ…