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図書室。

ケビン

うわッ……

そこは血と死体と内臓まみれの部屋だった。

リッジ

うっ…………

リッジは吐いたが、ケビンは吐くのを堪えた。

ケビン

見に来た目的は本だよ。早く探そう。

リッジ

うぅ……

ケビン

あった、これだ!!

ケビンが手にしているのは「人々の影」と書かれたいかにも厨二病の心を踊らせるような本だった。

リッジ

ワーこれはイタい。

ケビン

発行日わかってないもん仕方ないだろ。

ケビンは本を開き、ページをめくった。

リッジ

……………………文字は読めるものではなくないけど意味わかんないのが多いんだけど?

ケビン

『人は感情のままに動く生き物だ。しかし、とても強すぎる思いを拗らせてばかりだと影が具現化し、ひとつの願いと引き換えにその性質の化け物に変わる。そして自由になる。』

ケビン

……悪い感情拗らせてばかりだと影が分裂して好き放題するってことだね。暴れたり。

リッジ

弱点は?

ケビン

影だってさ。

リッジ

はあ!?影で影を!?

ケビン

そうみたい。

ケビン

でもいい方も書いてるよ。

ケビン

『影を討つと決めた時、悪い思いを持たなければ影は味方になる。長年共にした概念だから。しかし、自身の影を自身で討つ時は死ぬしかないのだ。』

リッジ

すごい胸糞悪いわね……

ケビン

目には目を、自分には自分をってとこだね。

リッジ

うわ……ていうかなんでこんなに分厚いの?影のことこれくらい書かれてるなら薄くてもいいじゃない。

ケビン

いや、これは今まで出てきた影の例とか性質とか今判明されてることを書かれてるね。

リッジ

うわうわうわ、めっちゃ書いてる……中にはキモイのもあるわ。

ケビン

……………………。

気持ち悪がるリッジを横目にケビンは、そのページに書かれた"嫉妬"の項目を見ていた。

リッジ

ケビン?

ケビン

あぁ、大丈夫……これは持ってってそろそろ戻ろう。

リッジ

図書室を出るともう夕方だった。

しかし、2人が見ているのはそっちじゃないのだ。

ケビン

なっ……!?

リッジ

嘘でしょ……

それは、影の群れだった。

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