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幼き日から、姉のために生きていたようだった
我が家系の生きる世界は、 女性が強く生きられない
だから、姉ちゃんは''男性''として生きてきた
心は''女の子''のまま、 歩く時の動き、表情、言動。 すべて矯正されてきた
でも、父さんは言った
レンゲ
レンゲ
レンゲ
蒼仁
子供心に、 家族の役に立ちたかったのだろう
家族のためになりたい、自分のことを見て欲しい
そんな自分の事ばかり考えていたことに 今頃嫌悪感を抱く
父さんが言っていたこと
それは''女の子らしさ''だった。
椅子の座り方、スカートの直し方、髪の手入れ、泣き方、仕草
父さんは、これをすべて ''男の子''である俺に教えこんだ
もちろん、期待に応えようと全力を尽くした
体は男性のつくりだから、難しい体制もあった
分かりにくい思考回路もあった
でも、頑張った
頑張ったんだ
ほめられたい
それだけのため
もちろん、父さんは優しいから褒めてくれた
ほめてくれたんだ
でも
父さんは姉ちゃんばかり構っていた
俺もできる子なのに
父さんは姉ちゃんといるとき、 すごく楽しそうだったんだ
次はあれしよう、これしようって
なんでかな
聞いちゃったんだ
普通の家では息子がお父さんといっぱい動いて遊んで、 娘がお母さんとおうちでお絵描きしてるって
でも、俺の家はちがう
娘は男の子みたいだから、父さんと遊んで 俺は母さんといっしょにいる
でも、母さんは俺とお話してくれない
かなしいな
今の歳になって、よく言われる
「女々しいね」
気持ち悪いからそう言ってくるんだろう
違和感しかないもん
こんな考え方で、こんな仕草で
なんで女性じゃないんだって
俺が可愛らしい女性だったら みんな愛してくれたのかな
素敵な女性だったら、 まともな人生を歩めたかな
いや、こんなこと考えてるなんて失礼すぎるか
ごめんなさい
そうして、 また父さんに教え込まれた通りに泣き出す
膝の付き方、涙の拭い方、泣く声の大きさ、泣き方、
すべて、完璧に。