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じいちゃんのタイムマシーン

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じいちゃんのタイムマシーン

4 - 第四話:消えた筆箱

♥

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2022年04月25日

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あれから何日か経過し

その間に何度もタイムマシーンの実験をした

と言うか

半ば強引にさせられた

あのヘルメットは取り外しが可能になっていて

ヘルメットさえ被っていれば

わざわざ本体の椅子に座らなくても時間移動が出きるらしい

最初の実験で俺が三分前に飛んだ時も

じいちゃんは俺にいきなりヘルメットを被せた

椅子に座った方が安定するみたいだけど

じいちゃん

明日夢は若いから平気だろう!

と言うあまり根拠の無さそうな理由で押し切っていた

明日夢

あれ?

明日夢

筆箱がない……

明日夢

じいちゃん?

じいちゃん

こんな朝早くにどうした?

じいちゃん

もしかしてこれ使いに来たのか?

明日夢

筆箱が見当たらなくて……

明日夢

寝る前にどこに置いたか確認を……

じいちゃん

そうかそうか!

じいちゃん

よし!いいぞ!

じいちゃん

こっちはいつでもOKだ!

実験を繰り返したおかげですっかり手順を覚え

最初は手間取った作業も淡々とこなせるようになった

明日夢

いいよー

じいちゃん

よし!

じいちゃん

ポチっとな!

ギュィィィィィィン!!

猛烈な耳の痒みと戦いながら

俺は今日も時空を飛び越える

じいちゃん

どうした?こんな夜遅くに

明日夢

筆箱が見当たらなくて

じいちゃん

すぐ戻ってこいよ!

じいちゃん

父ちゃんに見つからないようにな!

明日夢

うん

自分の家に忍び込む日が来るなんて思わなかった

父ちゃんはこの時間、居間でテレビを見ているはず

こっそり廊下を抜ければ問題はない

何とか部屋に入ると

昨日の俺が眠っていた

自分で自分の寝顔を見るのも変な気分だ

明日夢

あ、筆箱あるじゃん

明日夢

何でなくなったんだろう……

明日夢

いいや!

明日夢

無くなる前に持って行こう!

筆箱を片手にまた居間をすり抜ける

父ちゃんは全く気づいていない

そーっと玄関の扉を開けて

音を立てないように慎重に外へ

予め用意しておいた鍵で施錠した

ゆっくりと鍵を回すと

チャッ

微かに鍵のかかる音が聞こえ

丈太郎

誰だ!?

丈太郎

誰かいるのか!?

明日夢

うわっ!!

丈太郎

明日夢か!?

ガチャガチャと鍵の開く音に慌てて身を隠した

間一髪じいちゃんの家まで逃げた俺は

おばあちゃんに気づかれないように地下室へ

じいちゃん

お疲れさん

明日夢

はぁ……はぁ……

じいちゃん

うまくいったか?

明日夢

たぶん……バレてないと思う……

じいちゃん

じゃあ戻るぞ!

明日夢

ちょっと休憩したい……

じいちゃん

休憩は戻ってから!

じいちゃん

ほれ早く!

明日夢

ふぁい!

じいちゃん

いつから来たんだ?

明日夢

明日の朝、七時半くらい

じいちゃん

よし!

じいちゃん

ポチっとな!

ギュィィィィィィン!!

じいちゃん

おぅ、お帰り!

明日夢

じいちゃん綿棒!

じいちゃん

ほれ!

明日夢

かっゆ~!

じいちゃん

おぃ、明日夢……

じいちゃん

その筆箱……

明日夢

あ~これ?

明日夢

また見つからないと困るから持ってきた!

満面の笑みでじいちゃんに取ってきた筆箱を見せた

我ながら凄いことを思い付いたと思ったんだけど

明日夢

あっ!!

じいちゃん

明日夢……

明日夢

犯人俺じゃん……

一瞬にして俺の顔は赤くなっていった

じいちゃんはそんな俺を見て笑っていたけど

直ぐに険しい顔になって言った

じいちゃん

今後は行った先の物は持ってこないように!

明日夢

うん……

じいちゃん

ところで明日夢

明日夢

ん?

じいちゃん

遅刻するぞ?

明日夢

あーっ!!

明日夢

それを早く言ってよー!!

休む間もなく走り続けた

タイムトラベルも楽じゃない

でもこの時、30分前に戻ることを思い付いていれば

こんな大変な思いはしなかったのかもしれない

部活に入らなかったのは正解だった

元々は母ちゃんのためだったけど

今はじいちゃんの手伝いが主になっている

今朝からめちゃめちゃ疲れたけど

少しスッキリした気持ちになっていた

夕方

明日夢

じいちゃん

じいちゃん

おかえり、明日夢

明日夢

じいちゃんにお願いがあるんだけど

じいちゃん

何だ?

明日夢

俺、どうしてと行きたいところがあるんだ

じいちゃん

行きたいところ?

俺には会いたい人がいた

どうしても会って確かめたいこともあった

じいちゃんの作っていたのがタイムマシーンだと知ってから

ずっと頭の中で考えていた

じいちゃん

いつだ?

明日夢

えっと……何年前だろう……

じいちゃん

そんな前に戻りたいのか?

明日夢

う、うん……

明日夢

無理かな……

じいちゃん

このタイムマシーンならいつの時代にだって行けるぞ!

じいちゃん

でもな明日夢

明日夢

なに?

じいちゃん

心して聞きなさい

明日夢

う、うん……

じいちゃん

今までは一日、長くても二日前にしか戻らなかった

じいちゃん

でも今度はもっと前に戻るんだ

明日夢

うん……

じいちゃん

身体に与える影響も計り知れない

じいちゃん

だからこれから言うことを胸に刻んでおくんだ

じいちゃん

大事なルールだからな!

明日夢

ルール……

じいちゃんが決めたルールは全部で四つ

・タイムトラベルは学校のない週末にのみ行うこと

・過去において複数の人間と深く関わってはいけない

・過去の物を持ち帰ってはいけない

・過去を変えるような言動は絶対にしてはいけない

じいちゃん

過去を変えたら明日夢は消えてしまうかもしれない

明日夢

き、消えてしまう?

じいちゃん

大袈裟に思うかもしれないが

じいちゃん

これから明日夢がやろうとしていることはそう言うことなんだよ

一気に緊張が高まった

自分なりに考えて決めたことだったけど

それでも少し不安な気持ちになった

じいちゃんのタイムマシーン

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