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ボブッ//
雅哉
和人
雅哉
和人の唇がもう一度、 ゆっくりと雅哉の唇に重なった。
最初は触れるだけだった。 けれど今度は、ゆっくりと深く、 確かめるように。
雅哉は一瞬だけ戸惑った。 けれど――和人の手が、 自分の頬をそっと包むように触れた瞬間、 全身から力が抜けていくのを感じた。
和人
名前を呼ばれる声が、 息に混じって耳元に触れる。
その声だけで、胸の奥が熱くなる。 それなのに、もっと触れていたいと思った。 もっと――この人を知りたいと。
唇を重ねたまま、 和人の指がそっと首筋をなぞる。
雅哉
ぞくっとした感覚に、 思わず雅哉は小さく息を吸い込んだ。
和人
その反応に、和人の唇が優しく緩んで、 さらに深くキスを落とす。
角度を変えて、何度も。 互いの息が混ざるほどに。
雅哉
和人
雅哉の喉から漏れた微かな声に、 和人の目が少しだけ潤んでいた。
耳元でそんなことを言われて、 顔が一気に熱を帯びる。
逃げたくなるほど恥ずかしいのに、 でも、嫌じゃない。
それどころか、触れ合う体温に安心して、 もっと近づきたくなる。
和人
和人が雅哉の背中に腕を回し、 ぎゅっと引き寄せる。
それに応えるように、 雅哉も静かに手を伸ばして、 和人の服の裾をぎゅっと握った。
ふたりの距離は、もう隙間なんてなかった。
和人
キスの合間に、和人がそっと囁いた。
和人
雅哉
和人
雅哉
雅哉は、顔を真っ赤にしながらも、 逃げずに目を見て言った。
和人
その瞬間、和人が心底幸せそうに笑って、 またそっとキスをした。
もう何度目か分からないくらいのキス。 けれど、どれも違って、どれも温かくて――
ふたりの気持ちは、確かにひとつになっていた。