コナン·ドイル
僕が必要な急患だって?こんな夜に、一体どんな患者なのかね?

医師
ドイル先生!とんでもない患者が運ばれてきたのですよ!何とか、手を貸してください!

コナン·ドイル
ひどく暴れているとか、拘束でも必要な状態なのかね?君は、よほど慌てているようだが

医師
すいません、ですが目にされればお分かりになると思います。

コナン·ドイル
わかった・・・ん?この紳士は

僕は担架で運ばれてきたその患者を見て、思わず叫んだ。
ウィリアム・ジレット

コナン·ドイル
ウィリアム・ジレットじゃないか!

ウィリアム・ジレット

医師と数人の看護師たちに担架で運ばれてきたのは、ロンドンで人気を誇る舞台役者の若き紳士だった。
医師
どうやらウィリアムは、何らかの薬品、おそらく劇薬でしょう。を吸わされた状態で、意識を失った状態で発見されたのです。彼が何故、ロンドンの路上で倒れていたのかは、警察からも報告が入って来ていませんが・・・・。

コナン·ドイル
事の次第はわかった

コナン·ドイル
ジレット君?

ウィリアム・ジレット

コナン·ドイル
ジレット君、聞こえているなら返事をしてくれたまえ

ウィリアム・ジレット

コナン·ドイル
これはいかん、彼は完全に意識を失っている

僕はそう察した。それにしても、ウィリアムは何故こんな目に遭ったのだろうか?