TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

いじめ返し

一覧ページ

「いじめ返し」のメインビジュアル

いじめ返し

6 - いっせい攻撃

♥

28

2021年12月23日

シェアするシェアする
報告する

彩葉

スタート!

イジメはエスカレートする。

それを止めることは簡単ではない。

そして事件は起こった。

若菜先生

じゃあ、グループ決めをしておいて。

若菜先生

先生、ちょっと職員室で用事があるから。

若菜先生

日野田さん、お願いね

担任の若菜先生は、来週行う予定の調理実習のグループ決めをクラス委員の里ちゃんに任せて教室を後にした。

先生が出ていってから数十秒は静まり返っていた教室も、先生がしばらく戻ってこないことを察すると、無法地帯になる。

皆が一斉におしゃべりを始める中、先生に頼まれた里ちゃんは渋々教壇に立った。

日野田里美

皆、聞いてください。

日野田里美

来週の調理実習のグループ決めをしたいんですが、どうやって決めますか?

里ちゃんがそう言うと、1人の生徒がパッと手を上げた。

沢木綾香

好きな人同士に決まってるでしょ?

発言したのは綾香だった。

クラス中が綾香の言葉に耳を傾ける。

沢木綾香

5人グループになればいいんでしょ?

日野田里美

そうだけど……

沢木綾香

だったら、私とマミとみやびは同じ班。

沢木綾香

その他は勝手に決めて

綾香はそれが当たり前のようにサラッと言う。

小山田マミ

うちも綾香とみやびと同じ班がいい!

マミが同調する。

日野田里美

で、でも、好きな人同士になっちゃうと、人数も合わなくなるし、公平じゃ無くなっちゃうと思うんだよ……ね

里ちゃんが遠慮がちに言う。

沢木綾香

そんなの私には関係ないし。

沢木綾香

私たちのグループは3人だから、2人グループの子が入ればいいでしょ

日野田里美

でも、それじゃ……

沢木綾香

は?何?なんか文句あるわけ?

綾香は目を細めて里ちゃんを睨む。

里ちゃんは言い返さずに黙ってしまう。

沢木綾香

じゃあ、うちらは決まりで。

沢木綾香

みやび、黒板に私たちのグループの名前書いてきて

渡部みやび

うん、わかった

綾香に促されてみやびが席を立ち、黒板に勝手に【1班 沢木綾香、小山田マミ、渡部みやび】と名前を書いていく。

沢木綾香

じゃ、うちらは決まったからあとは好きに決めて

綾香はそう言うと、マミとみやびに手招きした。

2人は綾香の席に集まって楽しそうに喋っている。

どんよりと暗雲の立ち込めた雰囲気の教室内に3人の楽しそうな声だけが響いている。

皆心の中ではずるいと思っているはずだ。

この作品はいかがでしたか?

28

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚