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零礼
無那
私はレイラさんを睨み付けると 彼女のもとへ走り出した。
希空
無那
私は右手に力を込めると 勢いよくレイラさんに 向かって殴りかかった。
零礼
彼女はそう言うと 後方へ体を逸らした。
そして前屈みになったと 思った瞬間、私の腹部へ 深いパンチを打った。
無那
希空
私は突然の苦しさに 思わず膝をついて その場にうずくまった。
零礼
零礼
レイラさんは私に近付きながら そう言った。
零礼
無那
無那
零礼
私はポケットから “ある物”を取り出すと 振りかぶって彼女の 左の太腿へ突き刺した。
零礼
零礼
無那
希空
希空
希空
無那
レイラさんはその場で うずくまり悶えていたが ゆっくりと立ち上がった。
零礼
するとレイラさんは覚悟を 決めたようにナイフを握ると 勢いよく太腿から抜いた。
零礼
零礼
彼女は右手に血の付いた ナイフを持つと左足を 引きずるようにして こちらに近寄って来た。
すると希空さんは 私の前に来て、私を後ろに 下がるよう促した。
零礼
零礼
希空
そう言うと希空さんは レイラさんのもとへ 走って行った。
無那
希空
希空さんはさっきの私と 同じように右手に力を込めると レイラさん目掛けて 振りかざそうとした。
だが、その時
パァン‼︎
と発砲音が聞こえた。
私は何事かと周囲を見渡したが レイラさんも希空さんも 銃のようなものは 持っていなかった。
希空
無那
無那
私が希空さんに目を向けると そこには右下腹部から 血を流してうずくまっている 姿が見えた。
無那
私は急いで希空さんに 駆け寄った。
無那
希空
無那
零礼
零礼
そう言うと彼女は右足に 力を込め、刺された太腿を 引きずりながらも 早足でこちら近付いて来た。
無那
希空
零礼
私は希空さんを庇うように 覆い被さった。
しかし希空さんはそんな私を 振り払うと再び私の前に 体を広げた。
ドスッ‼︎
と鈍い音が聞こえると ナイフは希空さんの左肩に 刺さっていた。
無那
希空
零礼
零礼
そう叫ぶと彼女は 希空さんに刺したナイフを 一気に抜くと別の箇所へ 刃を刺した。
腹部、腕、太腿...
それはメッタ刺しだった。
そして彼女が再び腹部へ ナイフを刺そうと した時だった。
ゴゴゴゴッ‼︎
無那
無那
突如として、建物内が 大きく揺れ始めたのだ。