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終末の理想郷(ユートピア)

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終末の理想郷(ユートピア)

43 - 溢れ出す生命

♥

13

2020年07月22日

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零礼

すべてを終わらせる?一体どうやってだい?

無那

....

私はレイラさんを睨み付けると 彼女のもとへ走り出した。

希空

おい、黒星‼︎何をする気だ⁉︎

無那

はああああッ‼︎

私は右手に力を込めると 勢いよくレイラさんに 向かって殴りかかった。

零礼

アハハッ‼︎無駄無駄‼︎

彼女はそう言うと 後方へ体を逸らした。

そして前屈みになったと 思った瞬間、私の腹部へ 深いパンチを打った。

無那

ウッ...‼︎

希空

黒星‼︎

私は突然の苦しさに 思わず膝をついて その場にうずくまった。

零礼

なるほど、両親を殺された復讐として一矢を報いたつもりだったんだ

零礼

動きが遅いから、てっきりふざけてるのかと思ったよ

レイラさんは私に近付きながら そう言った。

零礼

でも残念だったね、ボクはナナに殺される程マヌケじゃないよ

無那

....

無那

...掛かった

零礼

ん?何を...

私はポケットから “ある物”を取り出すと 振りかぶって彼女の 左の太腿へ突き刺した。

零礼

は...

零礼

あああああああああッッッ⁉︎⁉︎⁉︎

無那

引っ掛かりましたね

希空

あれは...

希空

希空

俺がお前に預けた“折りたたみ式ナイフ”か...‼︎

無那

まさか、こんな形で役に立つとは思いませんでした...

レイラさんはその場で うずくまり悶えていたが ゆっくりと立ち上がった。

零礼

ふーッ...‼︎ふーッ...‼︎

するとレイラさんは覚悟を 決めたようにナイフを握ると 勢いよく太腿から抜いた。

零礼

がああああああああッッッッ‼︎‼︎‼︎

零礼

クソ...このクソ女がぁぁあああッッ‼︎‼︎

彼女は右手に血の付いた ナイフを持つと左足を 引きずるようにして こちらに近寄って来た。

すると希空さんは 私の前に来て、私を後ろに 下がるよう促した。

零礼

ふーッ...‼︎ふーッ...‼︎

零礼

殺す...殺してやる...ッッ‼︎

希空

お前に黒星を殺させはしない‼︎

そう言うと希空さんは レイラさんのもとへ 走って行った。

無那

希空さん⁉︎

希空

うおおおおおッ‼︎

希空さんはさっきの私と 同じように右手に力を込めると レイラさん目掛けて 振りかざそうとした。

だが、その時

パァン‼︎

と発砲音が聞こえた。

私は何事かと周囲を見渡したが レイラさんも希空さんも 銃のようなものは 持っていなかった。

希空

何...だと...

無那

無那

えっ...?

私が希空さんに目を向けると そこには右下腹部から 血を流してうずくまっている 姿が見えた。

無那

希空さんっ‼︎

私は急いで希空さんに 駆け寄った。

無那

希空さんっ‼︎しっかりしてくださいっ‼︎

希空

グッ...この野郎...

無那

血が止まらない...っ‼︎どうしよう...っ‼︎どうしたら...っ‼︎

零礼

ハハ...誰か知らないけどナイスだよ‼︎

零礼

さあ、これでナナを守るものは消えた‼︎これからはボクの時間だ‼︎

そう言うと彼女は右足に 力を込め、刺された太腿を 引きずりながらも 早足でこちら近付いて来た。

無那

希空さん...っ‼︎死なないでください...っ‼︎

希空

はぁ...はぁ...

零礼

死ねぇぇぇええええッッッ‼︎‼︎‼︎

私は希空さんを庇うように 覆い被さった。

しかし希空さんはそんな私を 振り払うと再び私の前に 体を広げた。

ドスッ‼︎

と鈍い音が聞こえると ナイフは希空さんの左肩に 刺さっていた。

無那

希空さんっ⁉︎な、何をしているんですかっ‼︎

希空

ああぁぁッッ‼︎‼︎

零礼

邪魔...邪魔...

零礼

邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔ぁぁッッ‼︎‼︎

そう叫ぶと彼女は 希空さんに刺したナイフを 一気に抜くと別の箇所へ 刃を刺した。

腹部、腕、太腿...

それはメッタ刺しだった。

そして彼女が再び腹部へ ナイフを刺そうと した時だった。

ゴゴゴゴッ‼︎

無那

無那

えっ?

突如として、建物内が 大きく揺れ始めたのだ。

終末の理想郷(ユートピア)

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