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天狗

──なんて美しい

徒花──秋季に咲いた桜と彼岸花、そして満月の光に照らされた光景に目を奪われた

ひらひら

桜の花びらが舞い散る

天狗

(徒花の存在は知っていたが、実際見るまでは信じられなかった)

天狗

(本当に咲いているとは──)

天狗

(誰かいるのか……?)

桜の木の下に人影がたたずんでいた

…………

ばきっ

小枝を踏んでしまい音が辺りに響いた

天狗

(しまった……!)

人影がゆっくりと振り返る

男とも女とも見える中性的な顔立ちがじっと天狗を見据えていた

その見目麗しい姿に思わず見惚れる

天狗

…………

──私の顔に何か付いてるか?

天狗

え、あ……いえ!

話しかけられハッとわれに返った

天狗

僕はその──、決して……

天狗

天狗

す、すみませんでした……!!

その場から走り去った

タキ(妖狐)

逃げちゃったの?

天狗

見てはいけないものを見たような気がして……

タキ(妖狐)

相手にとっては訳がわからなかったでしょうね

タキ(妖狐)

急に逃げ出すんだから

杯(さかずき)に注がれた清酒を飲む

天狗

今思えば悪いことしました

天狗

もう一度会えたら謝りたいです

タキ(妖狐)

うーん

タキ(妖狐)

中性的で見目麗しい

タキ(妖狐)

ほかに何か相手の特徴は?

天狗

特徴といえば──

天狗

腰まで伸びた真っ赤な髪、でしょうか

タキ(妖狐)

(……腰まで伸びた真っ赤な髪)

天狗

まるで彼岸花のような美髪でしたね

タキ(妖狐)

…………

天狗

どうかしましたか?

タキ(妖狐)

いえ、なんでもないわ

タキ(妖狐)

タキ(妖狐)

済んだことを悔いだって仕方ないわよ

タキ(妖狐)

せっかくのお料理が冷めちゃうし、食べましょう

現在

マホ(鬼)

その人、何者だったんだろうね?

マホ(鬼)

桜の精ってわけでもないし

タキ(妖狐)

……さあね

マホ(鬼)

マホ(鬼)

ふぁ〜

マホは口を大きく開きあくびをした

タキ(妖狐)

明日も早いしそろそろ寝ましょうか

ちょうど炭が燃え尽き白い灰になっていく。たき火の火が小さくなった

マホ(鬼)

おやすみ、タキちゃん

タキ(妖狐)

──おやすみ

横になると瞼を閉じた

徒花を歩む者、世は情け

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