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早く続きが見たいので宜しくお願いします。
和人の肩に頭を預けたまま、 雅哉は目を閉じていた。 静かな部屋。
時おり、 外を走る車の音が遠く聞こえるくらいで、 ほかに何もなかった。
和人が小さく息をのんだのが、 すぐ隣で聞こえた。 その直後だった。
和人
……そう言った瞬間。
和人
和人は、ほんの一瞬のためらいもなく―― 雅哉の頬に唇を落とした。
雅哉
驚いた雅哉が顔を上げた時、
和人
和人はもう一度、今度は唇をしっかりと重ねた。
触れるだけのキスじゃない。 唇を、確かに“重ねる”キスだった。
ほんの数秒。
けれど、雅哉にとっては、 すべてが止まったような時間だった。
唇が離れたとき、和人の顔は、 これまで見たことのないくらい真剣だった。
だけど少しだけ、恥ずかしそうに笑った
和人
雅哉
雅哉はすぐに言葉が出なかった。
頭の中はぐちゃぐちゃで、 心臓はうるさいほどに跳ねていた。
和人が、そっと手を伸ばす。
和人
けれど――雅哉は叩かなかった。
代わりに、俯いたままぽつりと言った。
雅哉
和人の手が、そっと雅哉の頬に触れる。
指先が少し震えていて、 緊張しているのが伝わった
和人
雅哉
和人
その言葉に、雅哉の心は、静かに震えた。
和人の告白。 真っ直ぐすぎて、 眩しいほどにストレートな気持ち。
そして、自分の中にも確かに芽生えていた感情。
見ないようにしてきた、 誰かを“好き”だと思うことへの怖さ。
――けれど。
今、この気持ちを受け止めたいと思った。
雅哉は和人の肩に、そっと頭を戻した。 そして、かすかに呟いた。
雅哉
その一言に、和人の顔がぱっと明るくなる
何も言わずに、ふたりはもう一度、 ゆっくりとキスを交わした。
静かな部屋に、 ふたりの鼓動だけが重なっていく。