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す、すっごいことに……!!!!!! 日帝イタリア今すぐ逃げてええええええ!!!!!!!!!!!!
ふぁ〜アメリカががが👼
いえいえ!担当させてくださりありがとうございました!
作者
作者
作者
作者
作者
作者
日本(大日本帝国)
日本(大日本帝国)
屋上で、ぽつりと日本がつぶやいた。
わずかな風がネクタイを揺らし、頬をなでる。
気を取り直すようにスーツを直し、日本は屋上からオフィスへと歩き出した。
その途中だった。
(グスッ……)
(ぅ……うぅ……)
遠くから、かすかな嗚咽が聞こえる。
日本(大日本帝国)
日本は立ち止まり、耳を澄ませた。
日本(大日本帝国)
日本(大日本帝国)
そう言って足を向けた。
日本(大日本帝国)
そして、視界に飛び込んできた。
日本(大日本帝国)
イタリア(イタリア王国)
壁際にうずくまり、声を殺して泣き続けるイタリアの姿。
震える肩。顔は腕にうずめられ、こちらに気づいた様子はない。
片方の拳はぎゅっと握られ、皮膚は破け、血が垂れている。
その血が数滴落ち、床に赤い染みを作っていた。
日本(大日本帝国)
驚きとともに日本は駆け寄る。
だが、イタリアは顔を上げず、ただ声にならない泣き声を漏らすばかりだった。
日本(大日本帝国)
肩を掴んで揺さぶる。
イタリア(イタリア王国)
イタリアはゆっくりと顔を上げた。
その目は真っ赤に腫れ、涙の筋が頬を濡らしている。
袖はぐしょぐしょに濡れていた。
息は乱れ、言葉にならない声が喉の奥で引っかかっていた。
日本(大日本帝国)
日本の問いかけに、イタリアは震える声で呟いた。
イタリア(イタリア王国)
日本(大日本帝国)
イタリア(イタリア王国)
イタリア(イタリア王国)
イタリア(イタリア王国)
日本(大日本帝国)
イタリア(イタリア王国)
イタリア(イタリア王国)
イタリア(イタリア王国)
日本(大日本帝国)
日本は黙り込んだ。
そのまましばらく何も言わず、ただイタリアの泣き声だけが廊下に響く。
そして、日本はふっと息をついて、微笑みを作った。
日本(大日本帝国)
イタリア(イタリア王国)
日本(大日本帝国)
その声は穏やかで、優しげだった。
だが、その笑顔には、どこか無理があった。
張りついたような口元。揺れる視線。わずかに震える声。
日本(大日本帝国)
日本(大日本帝国)
日本(大日本帝国)
日本はそう言ったが、イタリアの胸は締めつけられた。
日本のその優しさが、苦しかった。
許されても、自分が許せなかった。
――結局また裏切った。
あの時と同じように。
恐怖に負けて、保身に走って、大切な誰かを傷つけた。
そんな自分が、ただただ、情けなかった。
日本(大日本帝国)
日本(大日本帝国)
そう言いながら、日本は静かにポケットからハンカチを取り出した。
そっとイタリアの頬を拭う。
イタリア(イタリア王国)
イタリア(イタリア王国)
イタリアの声はかすれていた。
咽び泣きながら、言葉を吐き出すように続ける。
イタリア(イタリア王国)
イタリア(イタリア王国)
次の瞬間、イタリアは日本のスーツの胸元をぐしゃりと掴んでいた。
イタリア(イタリア王国)
ioは裏切り者なんだよ⁉
イタリア(イタリア王国)
イタリア(イタリア王国)
イタリア(イタリア王国)
言葉の最後は、崩れるように涙にかき消されていった。
顔は苦痛に歪み、呼吸もままならない。
感情が押し寄せて、言葉より先に涙があふれる。
日本(大日本帝国)
日本(大日本帝国)
イタリアの肩がびくりと震える。
日本をまっすぐに見つめた。
イタリア(イタリア王国)
言葉の意味が、理解できなかった。
脳が否定していた。そんなはずはないと叫んでいた。
イタリア(イタリア王国)
日本も、まっすぐにその目を見つめ返していた。
怒りも、恨みも、悲しみもない。
ただ、まっすぐで、揺るぎない眼差し。
その瞳に映る自分が、酷く惨めだった。
日本(大日本帝国)
日本(大日本帝国)
日本(大日本帝国)
日本(大日本帝国)
イタリア(イタリア王国)
日本(大日本帝国)
日本(大日本帝国)
日本は少し顔を伏せ、微かに苦笑を浮かべる。
日本(大日本帝国)
イタリア(イタリア王国)
日本(大日本帝国)
日本(大日本帝国)
イタリアは震える唇を噛みしめる。
日本(大日本帝国)
イタリア(イタリア王国)
イタリア(イタリア王国)
日本(大日本帝国)
日本は、イタリアにそっと手を差し伸べる。
日本(大日本帝国)
イタリア(イタリア王国)
その返事を受けて、日本はそっとイタリアの手を取り、静かに引き上げた。
イタリアの身体は、少しふらついたが、ちゃんと立てた。
日本(大日本帝国)
イタリアはかすかに笑った。
まだ泣き顔だったが、それでもほんの少しだけ、顔に光が差していた。
イタリア(イタリア王国)
二人は並んで歩き出す。
ふたりの影が、廊下の光に長く伸びていた。
一方その頃…
誰も使っていない薄暗い一室。
アメリカは壁にもたれかかりながら、苛立ちを隠そうともせずに毒づいていた。
アメリカ
拳をギュッと握りしめる。
アメリカ
低く、呪詛のような声。
アメリカ
このクソ野郎!!!
(ドンッ!)
(ピキピキッ…)
拳を壁に殴りつけ、ひびが入る。
アメリカ
アメリカ
アメリカ
目が据わり始めていた。
アメリカ
「親父」と呼んだその相手――イギリスへの感情が、怒りと屈辱でねじれていく。
アメリカ
アメリカ
どれだけ愚痴を垂れ流しても、苛立ちは収まらなかった。
むしろ怒りは、じわじわと内側から煮えたぎるように広がっていく。
アメリカの目がギラリと光る。
アメリカ
アメリカ
アメリカ
アメリカ
アメリカ
沈黙。
自分の言葉が、脳内で反響する。
アメリカは、ゆっくりと笑みを浮かべ始めた。
それは抑えきれない快楽のような――危険な感情の火花だった。
アメリカ
目が爛々と輝く。
アメリカの理性は完全に焼き切れた。
アメリカ
アメリカ
がははははははははは!!!!
その笑いは、もう“理性”の領域から外れていた。
壁の中で反響する、狂気に染まった笑い。
アメリカ
アメリカ
アメリカ
アメリカ
“正義”ってのはなァ……! 俺が叫べば、それが正義になるんだよ!!!
深く息を吐く。
そして、狂ったように笑う。
彼の背中から滲み出すのは、覇権の正義ではない。
歪んだ正義と、血で塗られた歴史だった。
アメリカ
アメリカ
ジャップ。お前を“自由”にしてやるよ。
ジャケットを羽織り、アメリカは不気味な笑みを浮かべながら奥に消えていく。
その背中には、ただならぬ殺気と興奮が滲み出ていた。
(つづく)