カノン
…も、もど、戻らなきゃ……叔父様が……
カーリア
……
パチーン!
カノン
っ!!!!
カーリア
お嬢様!!なぜお嬢様はご主人様の優しさがわからないんですか?!?!
カノン
…
カノン
…ウウッ!わかってる、わかってるよ、そんなこと…………
カノン
でも、自分が死ぬより叔父様が死ぬほうが辛いよ!!!
カーリア
十分に承知の上です!!!叔父様は、あなたのことをとても自慢に思っていましたよ!!
カノン
だから何よ!!
カーリア
自分の言うことはちゃんと聞いてくれる優しい子だとおっしゃっていました!!
カノン
!!!
カノン
…
カーリア
そろそろ気づきましょうよ!どれだけあの方があなたのことを考えたか…!
カノン
…どうかしてるわ。
カーリア
え?
カノン
叔父様の優しさは、どうかしてるわ!
カノン
優しさが辛さになるなんて!!
カーリア
それくらい、優しい方でした。
カノン
ウッウッ
カノン
うぁぁぁぁぁぁぁぁううぁあぁぁぁぁ!!お、おじ、叔父様ーーーーー!!
カノン
ウッウッあ゛あ゛あ゛!!!
カーリア
…うっ!ううぅ…
リラ
ピィピィ😭
カノン
ん゛ん゛、グスッ!……………よし!泣くだけ泣いた!!行こう!!その政府を倒しに!!
カーリア
ちょ、ちょっと待って!お嬢様!?
カノン
なに?!
カノン
叔父様は助けない。ただし、叔父様を殺した政府は絶対倒す!!
カノン
ただ、私達の一族は魔法使いを産んだだけなのに!!こんなことになるのはおかしいじゃない!!!
カノン
たとえ魔法使い達が悪いことをしても、私やあなたや叔父様は何もしてない!!!!!
カーリア
!!!!
カーリア
…わかりました。私はあなたについて行きます。ただし、条件があります。私は今、21歳で、貴方はまだ17歳。とても未熟な魔法使いです。
カーリア
必ず、私の言うことを聞いてください。いいですね??
カノン
ええ、分かったわ。
カノン
ただ、困ってることがあって…
カーリア
どうかなさいましたか??
カノン
私、どこに住めばいいか。政府は多分、もう私の家の場所をよく分かってるはず。それだととても危険ね。
カーリア
それなら、私の家へどうぞ。最近はご主人様の家で住み込みで働いていたのでホコリまみれかもしれませんが。
カノン
でも、貴方は悪魔の一家ではないの?
カーリア
はい。大丈夫です。
カノン
なら、そうさせて!
カーリア
承知いたしました。
カーリア
ギルダ。
ギルダ
お呼びですか?カーリア様。
カーリア
陣を開いて、それから家の暖房をつけておいて。
ギルダ
はい。
目の前には瞬間魔法の陣が開いていた
カノン
(おかしい、どうしてこんな偉大な魔法を使えるの??叔父様でさえ覚えるのに50年かかったのに…)
カーリア
どうぞお嬢様。お入りください。
カノン
ありがとう
ギルダ
どなたですか?この小娘は、とても弱そうだ。
カーリア
何を言っているの。ご主人様の孫よ。
ギルダ
この小娘が?!ありえない。
ギルダ
おい小娘、名は何と言う
カノン
…あー、カノン…ですけど。
ギルダ
ワァオびっくり、こんな小娘があのご主人様の孫?!へぇ。
カノン
あの、なんかすごい失礼なんだけどこの人。
カーリア
ごめんなさい、私のイーグルが。
カノン
え?!これイーグルなの?!普通の人間にしか見えない、これがカラクリなんて……。
カノン
私のイーグルは変形型。普通の鳥から不死鳥になるの。
カーリア
こちらギルダよ。すごく失礼っていうプログラミングだけど、安かったのでつい…。
カノン
ギルダは男のイーグルよね。どうしてこんな異性のイーグルなの?普通は同性のイーグルでしょ??
カーリア
私は常識に囚われないタイプで…
カノン
へぇ。
ギルダ
新聞だ!新聞が来たよ!
カーリア
え?もう朝の新聞の時間じゃないけど…
カーリア
!!!!
カノン
どうしたの?
カーリア
…
カノン
か、カーリア??
カノン
カーリア!!!!