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花体病
それは、俗に言う奇病の1つだった
特徴はいくつかあり、がんと同じように、ステージによって違った
ステージONE
泣く時、怪我をして血を出す時など、体から液体を出す時、それは花となる
ステージTWO
ステージONEの症状とともに、さらに軽く咳が出るようになり、時折花を吐く
ステージThree
ステージONEとTWOの症状とともに、肌に段々と花の模様が浮かび上がり、それは病気が悪化するにつれて濃くなる
ステージFOUR
ステージONEからthreeまでの症状とともに、体から花の匂いがするようになる。病状が悪化するにつれて、匂いは強くなる
ステージFIVE
全身に鮮やかな花の模様が浮かび、香りも強く、水しか飲めなくなる
ステージSIX
ほとんど動けなくなり、最後は眠りに着くように、安らかに死んでしまう
これが、花体病だ
世界でもまだ、3億人に1人しかかかっていない奇病
まきは4ヶ月前に、その病気にかかったことが分かった。
残りの寿命はあと6ヶ月。そう医師に昨日言われた。
今はまだステージTWOだ。
だが、大好きだった陸部をやめ、学校へも行けず、半分強制でこの病院に入院させられた
医師たちは病気を治すためとか言ってあるが、どうせ病気の解明のために使われる実験道具だろう。そうまきは思っていた。
まき
まき
まき
まき
まき
病院でも、まきに声をかける人はいなかった
まきのその珍しい病気をうつらされたくないからだ
それはまき自身も十分分かっていた
だから、まきはもうほぼ全てのものを諦めかけていた
今日は、花体病の実験で作った薬を飲まされた
まき
まき
まき
屋上のベンチで
まき
まき
そう言って本を閉じた
まき
まきは歌を歌い始めた
まき
まき
誰かの足音がした
まき
まき
まき
西村さんはまきのナースだ
怜
怜
まきはじっとその人を見つめて
まき
まき
まき
怜
怜
まきはその人の顔を見つめて
まき
まき
怜
そう言って駆け寄る怜
まき
まき
怜
まきはビクっとして
まき
まき
そう言って病室に帰ろうとすると、
怜
まき
怜
まき
この子はあまり人付き合いが良くなさそう、とまきは思った。
怜
まき
怜
まき
怜の顔はみるみる明るくなって
怜
まきは背を向けて少しだけ笑いながら
まき
怜
まき
まき
怜
怜
まき
そう言ってまきは病室に戻った
まき