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気づいたら50話超えてて笑ってます。 これ読み返したら尋常じゃない量だな...
2024/07/10 投稿
第51話
「仲直り」
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役場の方に降りてきてからずっとベタァァッとくっつかれている。 服も顔も汚れているのでやめてほしいのだが、彼は離してくれない。
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離れる様子の無いりうらに苦笑しながらタオルを渡してくれる。 しかも濡れタオル。できる男だ。
いろいろ聞きたいことがあるのだが、 向こうに先手を打たれる。
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まろもりうらも疲れている様子なのは 一目見て分かった。 ほとけも万全の状態では無さそうだったし、何かがあったのは察せる。
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そんなことが可能なのだろうか。 だいぶ広範囲だろうに。
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2人はもともと昨日まで動けないくらいの疲労だったはず。 ほとけだって魔力が残ってなかったのにもかかわらず俺らを探しに来てくれた。
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体力と魔力には深い繋がりがあるのを この前ほとけが説明してくれた。 つまりそういうことだろう。
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街の男性が俺を背負ってここまで連れてきてくれる途中に一瞬見えた。 担がれながらほとけと喋っているないこの姿。
足が血まみれだった。 一瞬叫びそうになったが、なんとかこらえてそのまま運んでもらった。 後から聞くと、ほとけに傷口を縫ってもらうらしい。
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初兎は一酸化炭素中毒とやらになっているらしい。ほとけが言うには「しばらく外で安静にしていたら起きる」らしいので、すぐ側で寝ている。
俺も頭痛やめまいがしていたのはその中毒とやらのせいらしい。 まだ軽い方だったのでよかったが。
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考えることが多すぎてパンクしそうや....
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家を失った人々は役場の前の広場で毛布を敷いて寝ることになった。 りうらとまろはもう眠ったようだ。
ほとけが怪我人の治療から帰ってきたのは太陽がすっかり沈んだ後で、疲労困憊な様子だった。
支給されたパンを1切れ渡したら、無言で受け取ってもしゃもしゃ食べていたから食欲はあったらしい。 と思ったのもつかの間、寝っ転がったまま口しか動かなくなった。
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手で顔を覆って呟く。 少し鼻声なその声音からは、本気で心配しているのが伝わってきた。
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少年を助けに行った初兎も、 その後を追ったないこも、 またその後をついていった俺も、
前人未到の試みを一瞬の判断で実行しようと決めたまろも、 本調子で無いのに手伝ったりうらも、 魔力がもう無い状態で俺らを探しに来たほとけも、
どうやらこのパーティーはみんなバカ なようだ。
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ほとけが隣で寝ている初兎を見る。
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起きた瞬間に思いっきり抱きついて、 「バカ」と言ってやった。 何も言わずに固まっていたけど、しばらくしたら向こうからもギュッとしてきて小さく「ごめん」という声が聞こえた。
泣いてしまったのをなだめて、泣き止んでからとりあえず一通り説明していたらまた眠ってしまった。 そこからずっと起きない。
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ないこは怪我人なので役場の中で寝かしてもらっているようだ。 一方的に足の怪我を見た以来、姿を見ていない。
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暑いのか跳ね除けていたブランケットをほとけにかけなおす。 もぞもぞして暑そうだが、口元はにんまり口角が上がっている。 嬉しのだろう。弟みたいだ。
残り3人のブランケットをかけなおして自分の毛布に戻る。
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初兎とないこ.....どうしよかなぁ。
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支給された朝ごはんを食べ終え、初兎が助けた少年の様子を見に行った隙にみんなで集まる。
朝ごはんを5人で食べている時ないこが役場の扉からひょこっと顔を出したのに気づき、こちらへ呼び寄せようとしたら爆速で逃げていった。
んで、ないこが走ったことにガチギレしながらほとけが追いかけようとしたところ、昨日の疲労のせいでバランスを崩して転びまろのパンが吹っ飛んでった。
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↑転んだことに拗ねている人
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↑朝ごはんが減ってイライラしてる人
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↑2人に囲まれて可哀想な人
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これは初兎とないこだけの問題やない! 早急に対処せんと....
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※大袈裟
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3人とも魔力と体力がゼロに等しい。 立つだけで転んだくらいだ。歩くのは 多分無理だと思う。
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やるかぁ.....
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善意を利用するようで心苦しいけどスカイ解散は俺が困るんや....! ないこんとこ連れてかせてもらうで!!
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初兎の眉間がピクっと反応する。 俺の服の裾を引っ張ってきた。
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大人しく床に座って何かの本を読んでいたないこがびっくりして本を落とす。 罪悪感に駆られながら初兎の背中を押して2人を対面の状態にした。
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そう言い捨てて走り去る。 後ろから「アニキ」「悠くん」と焦った声が聞こえてくるが、聞こえないふり。 2人ともほんまごめん。
速急に役場内を立ち去った。
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実はちゃんと仲直りできるかが不安で、みんなで影から見守っていたのだ。 いい感じの雰囲気になったので安堵していたのに、急に走り出したからほとけがガチギレ。
公共の場で走ったことにまろが呆れ、俺とりうらは出る幕も無くとりあえず引っ込んでいる。
とりあえず動ける俺が2人をとっ捕まえ、その間にまろがなんとか動き回って役場の中に居た色んな人に謝ってくれた。
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スカイ解散の阻止成功である。 2人は怒ったままだが....()
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正座したまま深々と頭を下げる。 ないこのつむじを見るのは少し変な感覚である。普段は見えない。
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こちらもないこの横で深く頭を下げた。 土下座状態の2人と、立ちながらそれを見下ろしている4人。 傍から見たらやばい構図である。
俺は呑気にそんな心配をしていたが、 他の3人は違ったらしい。
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みんな真面目な顔をしているのに、周りの目を気にしていた自分が恥ずかしくなってきた。 かと言ってなにも言わないのだけど。
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※この後土下座させられた
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街の人たち
街の人たち
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とりあえずないこが回復するまで街に滞在することになり、あの大火災の日から約2週間ほど経っただろうか。
ないこの脚は脅威の回復スピードを見せ、ほとけがちょっと引いていた。 正直俺も1ヶ月以上かかると思っていたので、すました顔でそこらをランニングしていたときは流石に驚いた。
「まだ本調子では無い」と言いつつも 手合わせをねだられてやってみた時は以前戦った時と遜色ない模様だったので、本当に超人体質らしい。 なんとも恐ろしい話である。
まぁなんだかんだあった訳だが、久しぶりにゆっくり過ごした気がする。
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街を去るのは惜しいが、このままだとずっと役場の前で立ち止まってそうなので先陣を切って門へ向かう。
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ボフンッッ
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戻ってきた安心感と今まで少しずつ蓄積していた疲労感がどっと襲ってくる。 さすがに疲れた。
予定ではもう少し遠くまで旅をする予定だったが、正直しなくてよかったと思う。行きしのようなワクワクが無い中、暑い路上を歩き熱気の籠った汽車に乗るのは精神的に辛い。
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来年の夏もしてみてもいい。 今度はもっと北を目指して避暑目的で行くのも悪くない。
このパーティーに入ってから、本当に 充実していると思う。
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時が過ぎるんは早いなぁ....
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みんなで「明日はさすがに休もう」と話し合い、それぞれ帰途についたはずだった。が、なぜか翌朝、昨日の今日で初兎に集められたのである。
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俺も含め、みんな集まるとは微塵も思ってなかったようだ。 実際のところ俺も初兎に起こされた。 眠くは無いが体の倦怠感はすごい。
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みんなで囲んだ机の上に、真っ白な封筒を置いた。
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謎の封筒を持ってきた初兎自身もなんのことか分かっていないらしい。
よくよく聞いてみると、旅に帰ってきたらいつのまにか部屋に届いていたのだとか。それで怖くなってとりあえず俺らを集めたという流れである。
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収集がつかなそうなので、寝ぼけたままのないこに視線を送る。 こういう時のためのないこだ。視線を送れば解決することはもう知っている。
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俺の視線に気づいたないこが唸った。
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封筒の端には『リーダー ショウ・オリウィン・セルフィウス』との記載がある。
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まろが出してくれたレターナイフを借り、少しづつ封を切っていく。
端まで切りきった初兎が、おそるおそる中の書類を取り出した。
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強ばった顔で読んでいく初兎を、みんな息を呑んで見つめている。 いきなり初兎の表情が変わった。
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初兎の誤読であってくれ。 それか送り間違いか.....いや、名前書いてるからそれは無いか。
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魔物監視省といえば、全国の魔物に関する問題を取り締まっているグループだ。 実はギルドなどもここの管轄下で、そこに所属している俺らも管轄下扱いなのだろう。
すごく強い軍隊を持っており、冒険者の中にはこの軍隊に入るのを目標にしている人もいると本で読んだことがある。
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「無視する」とは言ったものの、できないのは分かっている。 国家権力だ。俺みたいなただの平民が対抗できるわけがない。
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....彼は意外にもお金に目がない。
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明日!?!?
続け