美晴は言われた通り家事をしていた
美晴
もーやること多すぎでしょこの家!
洋介は男一人暮らしということもあってか掃除も洗濯も洗い物もほとんど放置されていた
美晴
あーやっと洗濯終わった…
美晴
次は洗い物しなくちゃ
美晴
男の人ってこんなものなのかしら
独り言をブツブツ言いながらも美晴はどんどん家事を片付けていった
数時間後
美晴
よしっ!全部終わったぁ!
美晴
疲れたぁ〜もう動けないわ
すると洋介もちょうど帰ってきた
洋介
ただいまぁーって
洋介
うぉっ!
洋介
めっちゃ綺麗になってるじゃねぇか…!
美晴
ふふん
美晴
どうよ、私も捨てたもんじゃないでしょ?
洋介
ほぇー女って生き物はやっぱすげえな〜
美晴
さてと晩御飯たべよ
洋介
え、んなもん作る材料ないぞ
美晴
大丈夫、買っておいたから
洋介
なんかお前本当主婦みたいだな
美晴
うるさい
美晴
じゃあ作るね
洋介
お、おう
洋介
頼む
洋介
(これでいいのか本当に)
洋介
(この女は死にたいんじゃなかったのか…)
洋介
(まあそれはこいつの意思で決めることだな…今のうちはなにも言わないでおこう)
美晴
もう少しでできるよー
洋介
おう!
美晴
机の上あけといて
洋介
はいはい
洋介は豪華な料理に驚きを隠せなかった
洋介
お前これ…
洋介
すげぇな!!
洋介
こんなもん見たことも食ったこともねぇよ
美晴
昼間ネットで調べたんだ〜えへへ
美晴
頑張ったんだよ?
洋介
おう、マジでさんきゅな
洋介
美味そー
美晴
さ、食べよ食べよ!
2人は料理を本当に美味しそうに食べた
特に洋介は相当お腹が空いていたらしくものすごいスピードで食べた
美晴
もうがっつきすぎだって!
洋介
だってうめぇんだもん
洋介
あ、これも食っていいか
美晴
どうぞ
洋介
サンキュー
美晴
でもそんな風に喜んでくれるなんて嬉しいな…
美晴から一粒の涙がこぼれ落ちた
洋介
お、お前なに泣いてんだよ
洋介
何かまずいことしちまったか俺
美晴
ううん…違うの
美晴
人から必要とされたのが初めてで嬉しくて…
洋介
んなことで泣くなってば!
洋介
せっかく作ったんだ美味しく食べようぜ
美晴
うん、そうだね!
美晴
泣くのやめます!!
美晴
食べるぞー!
こうして2人は初めての幸せな1日を過ごした
しかし、後にこの幸せな日々が一瞬で崩れ去ることになるとは2人は知るよしもなかった…