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圭吾
圭吾
私は、何が起きたのか、理解が追いついていないようだ。
みすゞ
太宰
久作
晶子
恐らく、政府…志賀家の人達だ。
太宰君は息こそしているが、なにしろ急に撃たれたものだから、大分混乱しているだろう。
圭吾
私は太宰君に近づいて、傷口をハンカチで押さえる。
徐々に紅色に染まっていく白いハンカチは、見ているのも嫌になる。
大人達
大人達
圭吾
…嗚呼、もしも私が大人だったのならば…
あの人達と、同じ事をして仕舞うのだろうか
否…それならば………
”私は大人になりたくない”
大人達
大人達
圭吾
私は、そんな大人達の無責任な発言に何かが切れた。
圭吾
みすゞ
みすゞ
私が怒鳴るイメージが無かったのか、彼女は私に対して驚きの目を向ける。
…自らの背に隠れて見えなかったが、恐らく他2人も同じ気持ちだったろう。
大人達
大人達
怒り狂った獣のように、彼らは私に怒号を飛ばす。
圭吾
圭吾
圭吾
圭吾
圭吾
大人達
奴等は私に銃口を向ける。
みすゞ
彼女が叫ぶ。
…嗚呼。分かっていた。分かっていたんだ。
”あの時”から…
もしも、大人達が自らの利益に執着していなければ…
そうでなければ…
”私は養護施設から逃げ出したりなんてしなかった”
大人達
大人達
誰かが私達に銃を向けていた者を制した。
大人達
大人達
その声と共に、大人の群れを掻き分けて、1人の青年が現れた。
「小泉 八雲」  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 水 「雪女」 金 「耳なし芳一」  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
八雲
彼は目を細め、私達を見回した。
八雲
彼はハッキリと、力強く私達に語りかける。
そして、今一度、私の方をチラと見て、
八雲
八雲
彼は私に近づき
後ろでジッと彼の命令を待つ大人達に聞こえぬよう、私に囁いた。
八雲
…分かってる。分かってるよ…
それくらい…
八雲
彼は哀しそうに、そして悔しそうに私に述べた後、大人達の元へと戻り、
八雲
そう、呟いた。
八雲
大人達
待ってましたと言わんばかりに、大人達は私達に向かって発砲した。
夜の街に銃声が響く
晶子
みすゞ
後ろに控えていた2人が、私と太宰君に駆け寄ってくる。
嗚呼。3人共、逃げて。
もう…
その時、私の頬を横切って3枚の札が飛んできた。
圭吾
八雲
その瞬間、壁に当たったかのように札は空中で静止し
薄い水色の膜を張った。
そして、その膜に衝突した弾は
全て跳ね返り、たちまち大人達は動かなくなってしまった。
八雲
その時、橙色の髪をした女性が、私達の目の前に躍り出た。
圭吾
みすゞ
彼女に急かされ、私達は動けない太宰君を抱えて走った。
私が助手席に、他のみんなが後部座席に座っていると、車の扉を開けて先ほどの女性が入ってきた。
圭吾
かなえ
単独陰陽師…それは、誰とも組まず、単独で百鬼夜行に抗う陰陽師のこと…
圭吾
かなえ
かなえ
太宰君を見ながら言った。
見ると、太宰君の傷を晶子さんが能力で治しているところだった。
久作
元気な声で久作君は言った。
かなえ
圭吾
八雲
八雲
未明
八雲
未明
未明
未明
”泣かないでください”
八雲
未明
未明
八雲
未明
未明
八雲
八雲
未明
八雲
八雲
未明
私達は、かなえさんに連れてこられてイーハトーブ書店の近くに戻ってきた。
その頃には、太宰君の傷も完治していた。
圭吾
かなえ
みすゞ
かなえ
かなえ
かなえ
かなえ
圭吾
屈託なく爽快に笑う彼女に微笑みかけ、その場をあとにした。
八雲
八雲
八雲
文
「幸田 文」  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 水 「流れる」  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ブラム
ブラム
未明
ブラム
 ̄薬師堂 ̄
男