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34 - 第四革命ゲーム 全学年対抗非選択式じゃんけん【2】

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2025年09月09日

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第四革命ゲーム 全学年対抗非選択式じゃんけん

①それぞれの学年ごとに1組から3組までにそれぞれ【グー】【チョキ】【パー】のいずれかが振り分けられている。

②イガラシ達は合図に合わせて教師の扉を開け、そのクラスに対応した手を出すことになる。

③じゃんけんを繰り返し、最終的に負けた学年が皆殺しとなる。

④じゃんけんをやめるタイミングは、イガラシ達のほうで決定することができる。

キョウトウ

それにして、一体何をやらせるつもりなんだ?

キョウトウ

それぞれが各学年の教室棟に向かうように指示されるなんて。

イガラシ

――あちらの思惑を探ったところで、きっと今のところ何も分かりはしませんよ。

イガラシ

今は大人しく従っておきましょう。

オオタ

まぁ、結果的に廊下から生徒達の無事は確認できますし――。

イガラシ

(まぁ、間違いなく【革命軍】は次のゲームを始めるつもりなんだろうな)

キョウトウ

それじゃあ、ここで一旦別れよう。

キョウトウ

2人とも、生徒達の様子をしっかり確認してきてくれ。

イガラシ

はい。

オオタ

頑張ります。

イガラシ

すいません、なんか――今回の件は自分が原因みたいだし。

キョウトウ

そんなことを言うのはやめなさい。学校の一大事だ。

キョウトウ

私だって学校を守る義務がある。

オオタ

――少しだけ見直しましたよ、キョウトウ先生。

キョウトウ

す、少しだけとはなんだ。少しだけとは――。

キョウトウ

とにかく2人とも気をつけて。

キョウトウ

生徒達のことも大事だが、君達がどうかなってしまったら元も子もない。

イガラシ

えぇ、ありがとうございます。

階段のところでイガラシ達は解散。1年の教室棟にはイガラシが、2年の教室棟にはキョウトウ先生が、そして3年の教室棟にはオオタが向かう。

普段ならば廊下でさえ授業前はうるさいというのに、今日ばかりはひっそりと静まり返っている。

それが逆に気味が悪い。

まるで、みんなで悪戯を企て、それに担任教師が引っかかるのを待っているかのごとく。

革命軍

――それぞれ定位置に着いてくれたようだな。

革命軍

それでは、今から次のゲームの説明をする。

イガラシ

(次のゲーム。わざわざ、こんなところまで移動させて、何をするつもりだ?)

革命軍

次のゲームは簡単に言ってしまえば――学年対抗のじゃんけんだ。

イガラシ

(じゃんけん?)

革命軍

この高校は、幸いなことにどの学年も3クラス編成だ。

革命軍

そこで、あらかじめそれぞれのクラス委員長を集め、相談してもらった。

革命軍

すなわち、どのクラスがじゃんけんにおける【グー】【チョキ】【パー】を出すのかを。

イガラシ

(クラスごとに決めた?)

革命軍

もうお分かりだろう。

革命軍

それぞれの学年にはそれぞれ、じゃんけんの手が振り分けられている。

革命軍

例えばだが、1組には【グー】、2組には【チョキ】、3組には【パー】といった具合にな。

革命軍

もちろん、この振り分けは学年ごとに決めてもらったから、どの学年も共通ではない。学年ごとに異なるかもしれないし、もしかするとたまたま同じかもしれない。

革命軍

指名させてもらった先生方には、こちらの掛け声と共に、いずれかの教室の扉を開けてもらう。

革命軍

その開けた教室に振り分けられている手が、先生の出す手になる。

革命軍

これらのじゃんけんを繰り返し、最終的にもっとも負けた学年は――。

革命軍

全員死んでもらおうか。

廊下にいても、教室からの動揺、ざわめきが伝わってくる。

これまで、あくまでも【革命軍】側に寄っていた生徒達が、いよいよ標的となったのだ。

イガラシ

(でも、ちょっと待てよ――)

イガラシ

(それって、あまりにも非現実的すぎやしないか?)

革命軍

じゃんけん勝負の回数は――そうだな。

革命軍

そちらの先生方が満足するまで繰り返せばいい。

革命軍

つまり、どの学年を見捨てるかを、先生方が決めるということになるな。

イガラシ

(俺達の条件は同じ。各クラスに【グー】【チョキ】【パー】が振り分けられていて、それに対応するクラスの教室の扉を開けることで、勝敗が決まる)

イガラシ

(とにかく、やってみないことには分からないけど、俺だけでやるゲームじゃないんだ)

イガラシ

(他の2人がどう考えて、どう動くかも予測しながら動かないとな)

革命軍

それでは、いきなりだが始めるぞ。

革命軍

じゃんけんの結果については、各クラスに動画を生配信している者がいるから、それを全国に同時配信することで、視聴者側からも分かるようにしよう。

革命軍

そうすれば不正が行われることもない。

イガラシ

(これまで危惧していたことが、いきなり具体化してしまった)

イガラシ

(このゲームの結果によって、生徒達に危害が加えられる可能性がある)

イガラシ

(しかも、じゃんけんをするのも、勝負を終わらせるもの、俺達教師の判断になる)

イガラシ

(くそ、やり方が汚いぞ)

革命軍

では、配信の準備もできたようだ。

革命軍

それでは第一回戦、行くぞ。

革命軍

それぞれ、ここだと思うクラスの扉を開ければいい。

革命軍

じゃーんけーん。

イガラシ

(やるしかないのか――)

革命軍

ぽん!

その合図で、イガラシはある教室の扉を思い切り開けたのだった。

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