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狐の隠れ家

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狐の隠れ家

3 - 第3話 狐の神様と幼い少年 ①

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2025年03月09日

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すっかり日が暮れ、 太陽が山に隠れそうな時刻

朝の高校生達は、帰りは別の道を 通って帰ったらしく、 神社の前の道はとても静かだった

冬である為、一風吹くと 震えるほどの寒さが身を襲う

そんな時、神社の階段を 幼い少年が登っているのが見えた

水は焦って姿を消し 幼い少年の様子を伺った

少年は太陽を吸い込んだかの様な 真っ赤な髪に、真っ赤な瞳だった

唯一気がかりなのは、 寒い季節に似合わない半袖短パンの服装だ

所々傷だらけで、 服からはみ出る肌には痣や包帯が 当たり一面に広がっていた

@ 水

(8才…いや7才くらい?)

@ 水

(ってか体…痛々しい)

手当出来てない所が多々あり おそらく親からの虐待だろう

その小さき少年が背負う傷がとても 辛そうで、思わず目で追ってしまう

@ 赤髪の少年

おいしょ、っ…!

神社の百近くある階段を登り終えた幼い少年

その容姿に驚き、思わず息を飲む

顔にも、腕にも、足にも 痣や切り傷があり、絆創膏や包帯の数が想像を遥かに上回っていた

切り長の目には、ハイライトは 薄っすらとしか映っていなく、 今にも消えそうな表情をしていた

@ 赤髪の少年

…かみさま、いるかな?

そう言うと少年は、 狐が祀ってある祠に深々く一礼し 鈴を鳴らした

本来ならお賽銭を入れて 鐘を鳴らすのが常識的だが 水はそんな事どうでも良かった

@ 赤髪の少年

弟達が守られますように

願い事を話すと少年は 祠の前にパンを置いて帰っていった

少年の後ろ姿はとても虚しく 子供とはいえ、小さい背中だった

願っていた事を含め、 虐待の疑いが確信に変わった瞬間だ

彼はおそらく長男、 彼の下には少なくとも2人以上の弟 そして虐待をしてくる両親

@ 水

…また来てくれないかな

水は、少年が置いていったパンを 一口かじり、味を噛み締めた

素朴で、それでも温もりのある味 おそらく、給食の残りだろう

食べてる瞬間も、少年が虐待を 受けていると思うと、 とても胸が苦しい

@ 水

…力になりたいな、

パンを食べ終え、水は誓う

『あの少年と弟達を助け出す』と

寒い北風が吹き、 思わず身震いをしてしまうが 少年に比べたら安いものだ

パンの残り味が、 少年の辛そうな顔を忘れさせない

@ 水

絶対、助けてあげる。

だからもう少しだけ、 耐えて欲しい

この作品はいかがでしたか?

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コメント

3

ユーザー
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ユーザー

えー本日2回目の投稿です! 投稿して1秒後ぐらいにコメント打ってるんですが既にハートを貰ってます、嬉しいの変わり無いんですが君達ハート早押しグランプリでもしてんのか(?) で、あと雑談なんですが、 この作品書きたいことが多すぎて第100話とか有り得そうなんですよねHAHAHA😭

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