また太陽が上り、一日が始まる
@ 水
あの少年の件で一睡も出来ずに 水は朝を迎えた
@ 水
@ 水
そう、水が言った通り あの赤髪の少年がまた神社に 来ないと何も始まらない
少年の名前も年齢も知らないのに 兄弟を守るとか、現実的には考えて不可能だ
神様の水によって、1回のミスは 1人の人間を殺す事と同じ
それだけ人に幸福を与える事は ものすごい責任がいる
@ 水
@ 水
所詮、人と神様 会話することも不可能だ
何なら、姿さえも見えない
更には、相手が神を信じているかも 分からない
あんな環境にいるんだ
最後の一か八かの藻掻きだろう
居るか分からない存在を 信じるには、かなりの勇気が 必要だ
ただでさえ、味方はいないんだから
@ 水
@ 水
@ 水
@ 水
縁側から居間に移動し、 自身の尻尾に包まれ丸く寝る水
その姿はまるで本物の狐のようで 何百年も生きている彼が、幼子にも見える瞬間だった
数分も経てば、目は閉じられていて彼は深い眠りについていた
カチ…カチ…と秒針が鳴り響く
水が眠って数時間 小学生の軍団が神社の敷地に 踏み入った
時刻は2:30 小学生の低学年は帰る時間帯だ
神社の階段を登っているのは 小学生2~3年生の男児
@ mob
@ mob
@ mob
@ 水
普段は無い出来事に、水は咄嗟に 目を覚まし、状況を確認する
必死に狐の獣耳を立て 小学生達の会話を耳に入れた
@ mob
@ mob
@ mob
@ mob
@ mob
@ mob
@ 水
@ mob
筆箱からマーカーを取りだし 小学生達は鳥居に近づく 縁側で下駄も履いていない水に 間に合うはずがない
そして、後一歩でマーカーが 鳥居につきそうになった時
@ 赤髪の少年
@ mob
@ 水
駆けつけて来たのは、昨日の 赤髪の少年だった
@ mob
@ 赤髪の少年
小学生の男児、男児Aとする子の 最後の1文字、
もしかすると1文字以上の言葉を 赤髪の少年は遮った
@ mob
@ mob
@ 赤髪の少年
@ mob
男児Aは、赤髪の少年に向かって 思いっきり手を振り被った
@ 水
@ mob
@ 水
@ 水
水は男児Aの手を止め 赤髪の少年を庇う形をとる
@ mob
@ 水
@ 水
@ mob
@ 水
@ 水
@ mob
@ 水
@ mob
男児Aが率いる小学生軍団は 怯えた様子で階段を降りた
そして水は忘れずに、 彼らの僅かな不幸を願う
小学生の震える背中を 何とも言えない気持ちで 見守っていた
コメント
2件
かっこいい水
明日投稿する時イラストも追加で載せます! あと最終話の展開が五パターンぐらいあってどれを使うかが思いつかん、w