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オフィスにて

田中

はぁ、また俺が最後か…

田中

ってもう日付変わってんのかよ

俺のデスクのデジタル時計は0:15と表示されている。

田中

社会人になってもうすぐ1年経つけど

田中

まだ仕事慣れないし

田中

会社の繁忙期が重なってるから最近残業ばっかだな

田中

よし、帰って寝るか

俺はオフィスの電気を切って会社を後にした。

田中

この道、いつも通るけど

田中

深夜はやっぱ不気味だな

田中

この時間は人ひとりいやしない

田中

ま、もともと人通り少ないから無理ないか

ペタッ、ペタッ、ペタッ

田中

ん、なんだこの音

田中

俺の後ろになにか、いる…?

コンクリートを裸足でペタペタと歩くような音が、俺の背後から聞こえる。

田中

なんか怖いけど、会社から俺の家まで歩いて5分くらいだからな

田中

もう少しの辛抱だ

俺はいつもの薬局を通り過ぎ、いつもの郵便ポストがある角を、カーブミラーで車が来ていないことを確認して、いつものように右に曲がった。

田中

よし、ちょっと後ろ振り向いてみるか

田中

怖い感じのやつじゃありませんように…!

怖い気持ちもあったが、俺は勇気を出して後ろを見た。

バッ

田中

…!?

俺の祈りも虚しく、怖い感じのやつが10メートルほど先に立っていた。

田中

な、なんだあれは

一見人間ぽいが、そのシルエットは普通の人間とはちょっと違う。

身長は1メートルちょっとか。

全身は細いが、その割に頭はやや大きい。

それは、まさしくアニメなどで見るような「宇宙人」だった。

田中

ま、まじかよ…

その「宇宙人」が手に持っている何かが一瞬キラリと光った。

田中

ほう…ちょう…?

身の危険を感じたが、なぜか俺の身体が動かない。

まるでロープか何かで縛られているみたいだ。

田中

くそっ!

「宇宙人」がペタペタと俺に近づいてくる。

田中

おい!

田中

来るな!

田中

うぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!

田中

うぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!

田中

え…

田中

ゆ…め…?

田中

なんてひどい夢だ…

部屋の青いカーテンを開けて日光を浴びた。

俺は、さっきまでの光景が夢だとわかりホッとしたが、モヤモヤした気分をやや残して会社に行った。

オフィスにて

田中

あー、やっと終わった

田中

ってまたオフィスに最後まで残ったのは俺か

俺のデスクのアナログ時計の針は0時15分を指していた。

田中

昨日はよく眠れなかったし、今日はしっかり休めるといいな

俺はオフィスの電気を切って会社を後にした。

田中

やっぱこの時間全然人いないし不気味だなぁ

田中

ってなんか昨日見た夢と同じ気が…

田中

だめだ、怖いことを考えるのはやめよう

俺が急いで家に帰ろうとしたそのとき

ペタッ、ペタッ、ペタッ

俺の背後から、コンクリートを裸足で歩くような音が聞こえた。

田中

お、おい

田中

まさか…

俺は怖くなって歩くスピードを上げた。

俺はいつもの薬局を通り過ぎ、いつもの公衆電話のある角を、カーブミラーで車が来ていないことを確認して、いつものように右に曲がった。

田中

正夢なのか…?

俺は怖かったが、昨日見た夢が正夢なのかを確認するためにも、勇気を出して後ろを見た。

田中

正夢じゃありませんように…!

バッ

田中

…!?

俺の祈りも虚しく、昨日見た夢は正夢となった。

田中

宇宙…人…?

俺の前には、昨日夢で見たのと同じような宇宙人が立っていた。

その手にキラリと光るナイフを持って。

田中

頼むから

田中

勘弁してくれ

その宇宙人はペタペタと俺のほうに向かってくる。

逃げようにも、ロープで縛られているかのように身体が動かない。

ここままだと、殺される。

田中

くそっ!

田中

来るなぁぁー!

田中

やめろぉぉぉぉぉーーーー!!

田中

やめろぉぉぉぉぉーーーー!!

田中

え…?

田中

ゆ…め…?

どうやら俺は、また嫌な夢を見ていたようだ。

田中

2日連続で殺されかける夢を見るなんて

田中

最近残業続きで相当疲れてんのかな

俺は茶色いカーテンを開けて、準備をした後、会社に向かった。

オフィスにて

田中

よし、今日の仕事終わり!

田中

ってやっぱまた俺が最後か

俺の腕時計は0:15と表示されている。

田中

よし、今日こそ早く帰って寝るぞ!

俺はオフィスの電気を切って、会社を後にした。

田中

真夜中の帰り道、慣れないなぁ

田中

なんかもう嫌な予感しか…

田中

まあでも、あの宇宙人が現れたとしても

田中

昨日も一昨日も…

田中

夢…

田中

だったよな…

俺は自分でそう呟きながら、心のどこかで、自分自身まだ気づいていない恐怖があるような気がしてならなかった。

田中

なんだ、この違和感…

田中

いつもはこの辺りでペタペタ音がするのに

田中

今日は大丈夫な日なのか…?

田中

田中

あれ、こんなところに居酒屋あったっけ

俺は、首を傾げながらいつもの居酒屋を通り過ぎ、いつもの郵便ポストがある角を右に曲がった。

田中

ここはカーブミラーがないから車が来てないかよく確認しないとな

田中

田中

あれ?

田中

ここカーブミラーなかったっけ

俺は、いくつかの違和感を抱きながら帰宅した。

田中

なんかモヤモヤするけど、寝たらスッキリするかな

俺は部屋のカーテンを閉めた。

田中

田中

あれ?

田中

カーテン、緑色…

田中

そういえば昨日見たときは茶色だったような…

田中

その前は、確か青色…

俺は、ふと自分の腕時計を見ようとしたが、唖然とした。

会社を出るときにはあった腕時計がない。

田中

そういえば

田中

昨日、俺のデスクにあったのは…

田中

アナログ時計

田中

おとといはデジタル時計だ

田中

待てよ待てよ

田中

さっき通った居酒屋、本当に今まであったっけ?

田中

昨日もおとといも、あそこにあったのは…

田中

薬局だ!

田中

それに、いつもの曲がり角には郵便ポストがあるはずなのに

田中

昨日あったのは公衆電話

俺はもうわけがわからず混乱したが、ふとある考えが頭を過った。

それも、最悪の考えが……。

田中

2日連続の宇宙人といい

田中

こんな非現実的なことが起きているのは…

田中

俺がまだ、夢の中にいるからなのか…?

田中

会社にいたのも夢

田中

宇宙人に殺されかけたのも夢

田中

そのあと目を覚ましたのも夢

田中

そして、今も夢の中

俺は頬をつねったが、痛みはない。

確信した。

俺はずっと夢の中にいる。

どんな悪夢より、覚めない夢のほうがよっぽど怖い。

果たして、俺は目を覚ますのだろうか?

田中

た、頼む…

田中

夢よ

田中

覚めてくれ…

田中

早く覚めろぉぉぉぉぉ!!!
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