朝、 鳥のさえずりが俺を起こしてくれる
木
木
昨日の夜に聞いた話
木
ここはただの森ではない
俺が木に転生したのも、何か理由があるのだろうか
木
神様、か
木
つい、愚痴をこぼした
木
森に響かせるような感じで、思念を飛ばす
木
数十秒ほど経ち
どうした?
木
ボスが返事をくれた
おう、お前もここの生活が分かってきたか?
木
そうか、それは良かった
木
ああ、何だ?
木
木
俺は昨夜の出来事を話した
木
ふむ、なるほどな
ボスは数秒ほど間隔を空け
お前はその話を忘れろ
お前には関係のないことだ
今までの雰囲気は消え、威厳のある声でボスは言った
木
俺はその反応に戸惑う
今の言い方からして、ボスは確実に知っているだろう
なのに教えない、それどころか知るなというのは──
木
木
・・・・・・
ボスは何も答えない
でも、今の状況での無言は肯定しているようなものだ
木
木
精一杯、今の思いを伝える
…どうしてだ?どうして、お前は知ろうとする?
ボスはわけがわからないといった様子だ
木
木
木
木
木
木
俺は自分の想いを正直に伝える
……俺は、お前の想いに応えることはできない
木
返ってきたのは、否定の言葉
だから、これは独り言だ
木
馬鹿な新入りを見て、過去を思い出した俺の独り言だ
そう言いボスは、独り言を始めた
俺は、第三歩を踏み出し始めた
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