朝目が覚めた時、 目の前に出てきたのは見慣れた天井で、 昨日の夜のことを思い出そうと 考え込むが、 二日酔いの頭痛が俺の頭を襲い、 俺の記憶をさえぎった。
桜
煩くガンガン鳴り響く頭を 抱えながらも、 俺の足はテーブルの元へと 進んで行った。
桜
桜
大きな机に ちょこんと小さめな 付箋が置いてあった。 綺麗な其の字に 魅了されながらも 付箋と共に置いてある頭痛薬に 目をやった。
桜
眠気と頭痛が残る中、 昨日のことを徐々に思い出してきた。 このテーブルに置いてある 付箋は、 きっと蘇枋のものだろう。
冴えてきた頭で、 昨日のことを深く考えるが、 蘇枋が迎えに来て以降の記憶は、 何も思い出せない状態となっていた。
思い出す事を諦め、 この収まることの知らない 頭痛を抑えるために 蘇枋が置いて置いてくれたであろう 頭痛薬とパッケージに 記入されている薬を飲んだ。
薬を飲んだあと、 さっきまで痛くて仕方がなかった 頭の痛さが 少しずつマシになっていくのを感じた。 フと、ポケットになにか 入っている様な、 そんな違和感を感じ、 太もも辺にある ポケットに手を突っ込んだ。
桜
ポッケに入っていたのは、 蘇枋がよく吸う メーカーのタバコだった。 中身は減っており、 少し使われた形跡があった。
桜
忘れて行ったにしても、 俺のポッケに入っているのは可笑しいと 思い直し、 じゃあなんでこれが? ともう一度考え直した。
桜
俺はさっきまで考えていた事など ぶっ飛ばすかの様に、 慌ただしく仕事の準備をしだした。
昨日桜君を 送ってからというもの、 やってしまった という後悔だけが頭に残った。 もう別れた筈なのに、 俺はもう一度君に会いに行ってしまった。 心配なのもあったが、 会いたいという気持ちも、 少なからずあったんだだろう。
彼と出会ってしまってから、 俺は自分を制御出来なく なって行ってる そういう感覚に襲われていた。 1度決めた事に抗ってしまった 自分に不甲斐なさを感じながらも、 今日も職務に着いていた。
同僚
蘇枋
同僚
蘇枋
同僚
適当言って誤魔化そうとするも 間髪入れずに俺を突っ込んだ 同僚。 こういう会話も、 彼のことを連想させ、 俺の顔を顰めさせた。
同僚
蘇枋
蘇枋
蘇枋
同僚
同僚
同僚
蘇枋
同僚
蘇枋
同僚
ブルりと身を震わす彼女に ありっったけの 呆れさを醸し出した 笑顔をお見舞した。
同僚
同僚
蘇枋
蘇枋
同僚
同僚
蘇枋
同僚
そんな軽い会話を 交わしたあと、 俺は自分の持ち場へと 戻ったのだった。
同僚
蘇枋
同僚
蘇枋
蘇枋
そう一言を放つと ぱぁ!っと顔を輝かせた彼女は 勢いよく返事を返した。
全体が白く 清楚さを漂わせる食堂では 誰もがワイワイ話をして 楽しんでいた。
これを見ていると俺は 本当にいい会社に着いたんだな そうしみじみ思った。
同僚
ズバリそうだろうと 自信満々で聞いてきた彼女に 俺は少し苦笑いをした。 本当にその通りだからだ。
彼との仲は隠していた 訳じゃないので、 会社員の中でも1番仲がいい 彼女には恋人の存在を 明かしていたのだ。
蘇枋
同僚
痛いところを付かれたなぁと 目を思いっきり泳がす彼女。 まさか本当に私のせいですか!?と 真正面から見つめてくる瞳に 俺は正直に話すしか術は無かった。 桜君、 俺は君に 影響されすぎてしまったみたいだ。 今だって余裕で隠し通せた筈なのに 正直に話してしまったのだから。
蘇枋
蘇枋
同僚
同僚
蘇枋
同僚
蘇枋
その言葉に 俺は喉が詰まった。 スラスラ出てくるはずの 言葉が出てこなかった。 付けているタッセルのピアスは 俺の来ているスーツに 擦れる様な音を立てた。
同僚
同僚
俺に最も刺さる言葉を言い放ち ながらも彼女の顔は とても優しかった。 彼女は少し落ち着きましょう? と俺に新しいお茶を手渡した。
コメント
8件
奈々(なな)とかどうでしょう?
春と言うのはどうでしょうか 桜の咲く時期と花蘇芳の咲く時期が春なので、2人をつなぐ架け橋的な子として
瀬尾(せお)ちゃんとかどうですかね?