天才だとか…

『お前は天才だもんな』

『天才肌だから大丈夫だよね』

『天才だからできるでしょ』

“天才”

僕の努力はたった一言でなかったことになる。

だから…

努力することを

やめたかった。

とある日

そう言い聞かせて教室へ入った。

よかった練習してきて…

“天才肌”

頑張ったよ僕…

辛い。

認めてもらえない。

そんな思いで練習を終えた。

その日の帰り

僕は天才じゃない。

だってこんだけ努力してきた。

秀才でもないけど…

でも…

頑張ってる。

僕は天才じゃない。

努力は認めてもらえない。

いや、努力していることを

みんなは知らない。

知らないで僕のことを

“天才”っていう。

なんで…

先輩は受験期のためいなくなったまたとある日

僕はいつまでそう言われればいいの?

先輩いなくなったから大丈夫だと思ったのに…

違う。

頑張ったじゃん。

どれだけ頑張っても変わらない現状。

どうしたら…?

僕は先生に相談することにした。

中略

違う…

それが聞きたかったんじゃない。

先生も認めてくれないの…?

また

作り笑い…

なん…で…?

また1人で泣く。

みんな知らないんだろうな…

ずっと小さい頃から

ピアノは頑張っていた。

歌は好きだから

小さい頃から歌っていたし

パート的に低い音が求められたから

低い音も出るように調べたりした。

なのに…

“天才”だから…?

勝手にそう思ってるだけじゃん。

努力をその一言で

潰さないでよ…