/s/[storyId]/_components/heading/assets/back_arrow_icon.4081080bcaba67b8.svg){kind=icon}
/s/[storyId]/_containers/report-container/assets/more-icon.20cfac1b79e24f56.svg){kind=icon}
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。
テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
タイトル、作家名、タグで検索
ストーリーを書く
テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
タイトル、作家名、タグで検索
ストーリーを書く
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。
少しだけ冷たい秋の風が7人を優しく包み込む
7人の目の前には墓が建てられていた
亡くなった物を弔う様に花が墓の周りを囲む
サリン先生
アリス先生
アリス先生
Mr.バナナ
アリス先生や、他の人達の瞳からキラリ、と一雫が流れ落ちた
ノエル（天使病）
ピクシー（蝶々病）
ピクシー（蝶々病）
すまない先生
気の強いピクシーが声を上げる
その声は震えていて怒りや悲しみが混じって混ざり合った、何とも言えない声色だった
Mr.赤ちゃん（怪力病）
Mr.赤ちゃん（怪力病）
すまない先生
すまない先生
すまない先生が悲しそうな声でそう話す
Mr.バナナ
Mr.バナナ
Mr.バナナ
Mr.バナナ
色々な考えを頭の中で巡りに巡らせるバナナ
手を合わせて追悼している間もやはり邪魔な考えがよぎる
Mr.バナナ
長い沈黙が流れる
お互いの心の「穴」を埋め合うように
7人がこの場所に集まる数時間前、銀さんの部屋から本日2度目の悲鳴が聞こえた
発見したのは巡回に来たアリス先生
アリス先生が見た時、すでにマロは冷たくなっていてガラスの上に倒れ込んでいたのだ
ガラスが刺さっていた部分は血で紅に染まっており、薔薇の模様を描いていた
アリス先生はすぐに先生達に報告した
その後、色々と後処理をして…今に至るという感じだ
すまない先生
すまない先生
アリス先生
ピクシー（蝶々病）
ピクシー（蝶々病）
ノエル（天使病）
病院に戻る間、患者達は背中をポンポンと叩いたり抱きしめ合ったり、互いの辛さを分かち合っている様子が伺えた
空からは…空耳かもしれないけど「ありがとう」という2つの声がこの場にいる何人かに聞こえていた
もしかしたら…と心の中で感じながらそのことについて触れることはせず、心に留めておくことにした
7人は病院に戻り、先生達は職員室で最後の処理をしていた
アリス先生
サリン先生
アリス先生は震える手を無理矢理動かしてカルテを書いていた
マロも銀さんもアリス先生担当の患者だったからだ
ブルーやマネーの担当はサリン先生だったからサリン先生もあの後はカルテを書いたっけ
アリス先生
カルテ 名前 マロ 16歳 病名 花吐き病 症状 片思いを拗らせて辛い思いをすると花を吐いてしまう病気。吐かれた花に接触する事で感染し、有効な治療法は無い。両思いになることで完治し、その証として最後に白銀の花を吐く。 両思いになれなかった場合、黒い花を吐いて死亡する 今回恋が実らず死亡した。カルテ通り、横たわっているマロの横には黒いバラの花びらが散っていた。
カルテ 名前 Mr銀さん 16歳 病名 ガラス病 症状 何か悲しいことやショックな事があると体にヒビが入る病気。このままヒビが入り続けてしまうとガラスが割れるように粉々になって死んでしまう。 治療法は見つかっていない 今回は悪夢を見たか、心が色々な事があって傷付き過ぎたのが原因で死亡した カルテ通り粉々になり、ガラスになった
アリス先生
すまない先生
すまない先生
サリン先生
サリン先生
サリン先生は作業の手を止め自身の椅子に座る
そして胸ポケットからペンを取り出しカルテを開いた
そしてアリス先生とは真反対の少し嬉しそうな、穏やかな表情でカルテを書き進める
カルテ 名前 Mrバナナ 16歳 病名 月光病 症状 １日３時間は月の光に当たらないと死んでしまう病気。天候が雨や曇りで月の光に当たれない場合は人工の光を出す事が出来る装置を使う。 治療法は見つかっていない。月光に当たらないと徐々に体が石化していくため、細心の注意が必要だ。 追加 治療法について 治療法は身体の中に悲しみや苦しみといった「負の感情」を溜め込みすぎること 今回の月光病患者は完治した
サリン先生
すまない先生
すまない先生
アリス先生
サリン先生
まだ重い雰囲気が残りつつも、先生も患者も立ち直ろうとしていた
ブラックの病室
サリン先生
Mr.ブラック（悪魔病）
ブラックは今日も感情のなさそうな、無機質な声で語りかける
サリン先生
Mr.ブラック（悪魔病）
Mr.ブラック（悪魔病）
サリン先生
サリン先生
ブラックがふと発した言葉
サリン先生は何に突っかかったのだろうか
Mr.ブラック（悪魔病）
サリン先生
Mr.ブラック（悪魔病）
Mr.ブラック（悪魔病）
サリン先生
Mr.ブラック（悪魔病）
サリン先生
Mr.ブラック（悪魔病）
Mr.ブラック（悪魔病）
Mr.ブラック（悪魔病）
Mr.ブラック（悪魔病）
サリン先生
これは思わぬ収穫
まさか両片想いだったとは
サリン先生
サリン先生
Mr.ブラック（悪魔病）
Mr.ブラック（悪魔病）
Mr.ブラック（悪魔病）
そう言ってブラックは窓の外を眺める
仮面越しだから分からないけれど、きっと悲しい顔をしているんだなっていうのは声色からして分かる
サリン先生
サリン先生
サリン先生
Mr.ブラック（悪魔病）
サリン先生
サリン先生
Mr.ブラック（悪魔病）
サリン先生
サリン先生は扉を開け、廊下に一歩踏み出すがブラックの方を振り返った
サリン先生
Mr.ブラック（悪魔病）
サリン先生
Mr.ブラック（悪魔病）
ブラックは勢いよくベッドから飛び降りたが、サリン先生はスタコラサッサと何処かへ行ってしまった
Mr.ブラック（悪魔病）
この室内に少し、幼い雰囲気が漂った
サリン先生
Mr.レッド（発火病）
Mr.レッド（発火病）
サリン先生
サリン先生
今日のレッドは調子が良さそうで、ベッドに寝たきりの状態ではなく、最近人気の漫画を読んでいた
Mr.レッド（発火病）
Mr.レッド（発火病）
そう言って真剣に漫画を読む姿は少し微笑ましかった
いつもは苦しんでいるからこの時間は本当に大切にしてほしいし、私も出来だけこの時間を守っていきたい
サリン先生
サリン先生
Mr.レッド（発火病）
少し間を置いて、私は「ねぇ、」とレッドに話しかけた
Mr.レッド（発火病）
サリン先生
Mr.レッド（発火病）
Mr.レッド（発火病）
レッドは読んでいた漫画をその場に置き、サリン先生に向き直った
Mr.レッド（発火病）
Mr.レッド（発火病）
サリン先生
サリン先生
サリン先生
Mr.レッド（発火病）
先程の暗い表情なんてなかったかのようにニッ、とレッドは笑った
サリン先生
Mr.レッド（発火病）
Mr.レッド（発火病）
Mr.レッド（発火病）
サリン先生
それから2人は少し漫画について雑談をし、サリン先生は扉の向こうへ行ってしまった
Mr.レッド（発火病）
Mr.レッド（発火病）
Mr.レッド（発火病）
そんな決意を胸に固め、またレッドは漫画の続きに入った
ここは…どこ？
何も見えない
何も聞こえない…
誰かいないの…?
私、死んでも1人なの？
嫌だよ…淋しいよ
お願いだから誰か来て…
この暗闇から救い出して…
淋しいよ…銀さん…
___い
なに？なにか聞こえた？
おー__い___？
気のせいじゃない…
誰かいるの、？
マロ！！大丈夫？
！！！
銀さんなの？？
ギュッと、誰かが私の手を握った感触がした
マロ
パチｯ
マロ
Mr.銀さん
マロ
私はゆっくりと目を開いた
空気が温かい
視界はまだぼやけている
でも、確かに目の前に大好きな人が居た
マロ
マロ
意識がはっきりして、私は飛び起きた
Mr.銀さん
Mr.銀さん
マロ
マロ
マロ
Mr.銀さん
銀さんは私の手を取った
マロ
Mr.銀さん
Mr.銀さん
マロ
マロ
私は当たりを見渡した
一見すると地獄のような雰囲気ではなく、心地よい天国みたいな場所だった
そして、私たちは雲の上にいる
Mr.銀さん
Mr.銀さん
銀さんが指を差した向こう側には金色の門が立っていた
その門は光輝いていて、どんな闇も照らしてくれそうだった
マロ
マロ
Mr.銀さん
Mr.銀さん
Mr.銀さん
マロ
Mr.銀さん
銀さんは急に立ち上がり、私にこう言った
Mr.銀さん
Mr.銀さん
銀さんは離れないように、と私の手を取って門の前まで引っ張ってくれた
そして、銀さんが最初に門をくぐる
そして銀さんに引っ張られるまま私も門をくぐりそうになる
マロ
バッ
Mr.銀さん
Mr.銀さん
私が手を離しちゃって、銀さんは驚いた顔をした
Mr.銀さん
マロ
Mr.銀さん
銀さんは一度門をくぐり抜けたのに、また門から出てきてくれた
マロ
マロ
私の口から出てきた言葉
自分でも言うつもりはなかったものだから驚いている
Mr.銀さん
マロ
マロ
Mr.銀さん
ギュッ
マロ
銀さんが私をギュッと優しく抱きしめてくれた
マロ
ドキドキしすぎてもう止まっている心臓が動いてしまいそう
Mr.銀さん
そしてまた、私の手を取ってくれた
Mr.銀さん
Mr.銀さん
Mr.銀さん
マロ
Mr.銀さん
Mr.銀さん
マロ
マロ
マロ
Mr.銀さん
そうして私達は門をくぐった
そしてみんなに合うために、いっぱい歩いていく
もう怖くないのよ！
だって…銀さんと一緒なんだもん！
マロ
一人の恋する少女は、意中の人と手を取り歩いていった
もう奇病なんてないのだから、幸せに天国で暮らすことだろう
もう一人になることはなく、銀さんとも、友達とも一緒なのだから
これはこんな事があったかもしれない天国の入り口でのお話
コメント
28件
天国でマロと銀さんと結ばれてよかった😌💗 ほんとに色んな子が無くなってしまってほんとに悲しい😭
もう最高最高！！！悲しいけれど……様々な恋愛要素が溢れている！！まさか銀さんとマロが両片思いだったとは……現世で結ばれていれば…くっ____ …でも、あっちで結ばれたっぽいし…あっちの世界では幸せでいてくれよな、皆…… バナナやレッドも心が押しつぶされそうなのに乗り越えてるし、凄いよみんな…… …今更だけど夢羽ってどひゃくそ恋愛表現上手くない？
夢羽さんの物語すごく好きです。悲しいけど、天国ではみんな幸せだといいですね。マロと銀さん結ばれて良かったです。続きを楽しみにしています。
