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アズマ

アズマ

して、ワシに話とは?

蓮爺

鬼神丸が大慌てでワシの元に来て

蓮爺

『良かった生きてた』と言葉を漏らした

蓮爺

お主何か彼に伝えたのか?

アズマ

そのことか…

アズマ

実は伝え忘れていたことがあってな

アズマ

ここにいる鬼は全部で三人だと思うんだ

蓮爺

その理由は?

アズマ

ワシがこの目で見たからじゃ

アズマ

そしてその三人目はお主達が相手したやつとは比べ物にならない

アズマ

強大な力を持った鬼なんじゃ

蓮爺

特徴はあるか?

アズマ

青白い肌に黒の刀を腰に当てていた

アズマ

そして何より今まで見てきた鬼の中でも小柄であった

蓮爺

それはどのくらいだ?

アズマ

大体180cmほどじゃ

蓮爺

鬼にしては随分と小柄じゃな

蓮爺

鬼神丸とそれほど大差ない身長じゃが…

アズマ

背がでかい=強い という考えは彼を見て変わってしまったよ

アズマ

むしろその逆だと思った

アズマ

小柄で大声出して喚かない者は圧倒的な強者であるということを…

蓮爺

それを鬼神丸に話したのか

アズマ

ここまで詳しくは話してないが

アズマ

鬼は全部で三人いたと話して

アズマ

そのうちの一体は化け物だと説明はした

蓮爺

それで慌てて飛んできたわけだ…

アズマ

不安を煽るようなことを話してしまった…

蓮爺

いずれ相手にするだろうその者は

蓮爺

今回はたまたま彼がいなかった

蓮爺

それでいいでは無いか

蓮爺

そのおかげでワシらは生きているのだから

アズマ

そうじゃな……

アズマ

アズマ

ところでワシからもひとつ聞きたい

蓮爺

なんじゃ?

アズマ

ワシらが来る前にいたあの男は?

蓮爺

蓮爺

彼はワシが以前助けた妖狐の者だ

アズマ

よ、妖狐!?

蓮爺

助けた恩がある以上今回は襲っては来なかったが

蓮爺

もし敵として現れた時は容赦なく斬る、と

アズマ

なるほど……

蓮爺

まぁ、お主が気にする問題ではない

蓮爺

そんなに心配するな

アズマ

少し気になってしまって…

蓮爺

命に別状はないから安心せい

鬼神丸

鬼神丸

蓮爺!

鬼神丸

気絶してたアイツ起きたよ!

蓮爺

分かった

蓮爺

ワシらも直ぐに向かう

蓮爺

蓮爺

お主には昔から世話かけるなぁ

アズマ

今となってはそれが正常になってるがな

蓮爺

一般的な感覚を狂わせてしまったようじゃわい

この妙な術を解きやがれ!!

鬼神丸

だから僕じゃ分かんないから無理だよ

鬼神丸

仮にできたとしても少し話をしたいから

鬼神丸

どっちに転んでも無駄だね

クソっ!!

蓮爺

蓮爺

起きたにしては随分と元気がいいことだ

てめぇかジジィ!

蓮爺

なんのことじゃ?

この妙な術を解きやがれ!!

蓮爺

嫌じゃ

蓮爺

お主にはこれからちょっとお話に付き合ってもらうんじゃから

てめぇら人間と話すことなどこっちはねぇ!

鬼神丸

僕らがあるから君の意見は今は聞けないよ

鬼神丸

それじゃあお互い早く終わらせたいし

鬼神丸

大人しく聞いてね

鬼神丸

鬼神丸

単刀直入に聞くけどあそこの村人達と共に暮らしてはくれないか?

あぁ!!?

アズマ

なっ!?

アズマ

それは無理な話じゃぞ!!

アズマ

ワシが許しても村人全員がきっと反対する!

そもそも俺が人間と共存ということを断る

何故そうしなければならない?

下劣な奴らと同じ土俵で暮らすなど…

鬼神丸

今のこの戦争の発端って知ってる?

あ?

鬼神丸

僕も詳しくは知らないけど

鬼神丸

僕が思うにこの戦争の発端は人と妖両者の心の弱さが起こしたことなんだ

んだとぉ……

鬼神丸

さっき話した通り僕は人と鬼のハーフ

鬼神丸

この世界では『異端児』て呼ばれてるのかな?

鬼神丸

それで僕の両親は人が見せた心の弱さのせいで死んでしまった

鬼神丸

僕の住んでた村で不作が続き、その当てつけとして僕の家族が狙われた

鬼神丸

鬼と共に暮らす奴のせいで村が不幸になったと……

鬼神丸

不作が続く前までは普通に暮らせていたんだ

鬼神丸

確かに母さん達を冷たい目で見る人もいたけど

鬼神丸

その程度で済んでいた…

鬼神丸

鬼神丸

人はみな自分達の認知を超える何かに直面した時罪をなすり付ける

鬼神丸

これは人だけでなく妖達にも通じないかな?

あぁ?

鬼神丸

例えば今のこの状況…敗因はなんだと思う?

そんなもの決まってる

相方が先にくたばったからだ

同時に攻撃していれば貴様らなんぞ……

鬼神丸

ほら、責任を誰かに押付けた

…っ!!

鬼神丸

その心の弱さのせいで今も尚争いが続いてる

鬼神丸

けど、裏を返せばその心の弱さを克服すれば

鬼神丸

人も妖も関係なく世界を歩いて行けるんじゃないかな?

鬼神丸

じゃあどうやってそれを克服するのか…

鬼神丸

それも簡単なこと

鬼神丸

相手を知ればいい

鬼神丸

知らないから恐怖が生まれる

鬼神丸

相手がどんな人物なのかを把握出来ていれば

鬼神丸

恐れることは何もないでしょ?

……仮にそうだとして

お互いそれを受け入れてくれると思うか?

人からすれば俺ら鬼は巨体で

それだけで恐怖を煽るはずだ

逆に俺ら鬼側は人の英智に怯えている

人間は俺ら鬼と違い経った百年程度で幕引きとなる

その少ない時間の中で人間は、後世に技術を伝える

当時の人々の考え方を伝える

自分が生きる時間が少ないのを承知して

その瞬間に生まれた『何か』を未来に伝える

そして後世継承された技術を元にさらに発展した技術が生まれる

そしてまたそれを後世に伝える

このサイクルが何よりも恐ろしいのだ

人の英智もそうだが『知りたい』という尽きぬ欲望が恐怖なのだ

そんな俺らが共存なんて……

鬼神丸

知らない事が不安や恐怖になる

鬼神丸

けど知ってしまえば恐怖でもなんでもない

鬼神丸

あなたに1つ人間について教えてあげます

鬼神丸

鬼神丸

あなたの思うように人は汚い生き物です

鬼神丸

言ってしまえば、人同士でさえ醜く争う程なんですから

鬼神丸

ですが、人の作りは単純で

鬼神丸

『それ』が分かればすぐに手を差し伸べてくれます

鬼神丸

勿論人間全てが必ず手を差し伸べてくれるとは言えません

鬼神丸

現に僕もその人の心の弱さのせいで両親を失いましたから

鬼神丸

でも醜いやつもいれば、種族なんて関係ないと話してくれる人もいます

鬼神丸

違いを認めてくれる人もいます

鬼神丸

最初はそんな人達だけでもいいので

鬼神丸

見つけて仲良くしてみてください

鬼神丸

例えば……

鬼神丸

鬼神丸

ここにいる僕や蓮爺

鬼神丸

そしてハテ村の人であるアズマさん

鬼神丸

少なくとも僕達はあなたの事を解ろうと努力します

…………

鬼神丸

どうですか?

鬼神丸

あの村に住んでもらうことは可能ですか?

考えておこう…

鬼神丸

鬼神丸

では、最後にこれだけは誓ってください

鬼神丸

その力を使う時は守りたいもののために奮うと

……どーだろうな

鬼神丸

何かあれば僕も出来るだけ駆けつけます

鬼神丸

むしゃくしゃしてるなら相手になります

鬼神丸

たまには同じ鬼だけでなく

鬼神丸

ここにいる人達だけでも頼ってください

蓮爺

蓮爺

さて…

蓮爺

では、術式を解くぞ

身動きを封じていた木々は徐々に枯れていき土にと還っていった

アズマ

……鬼の件、ありがとう…

鬼神丸

いえ…

鬼神丸

アズマさんもコレで鬼の偏見は治りそうですか?

アズマ

どうだろうなぁ…

アズマ

鬼全体はまだ悪いイメージだが

アズマ

コイツだけは今んとこ信用に値する奴じゃ

鬼神丸

なら良かったです

鬼神丸

僕の目的の第一歩になりました

蓮爺

それじゃあアズマ

蓮爺

村人達にもよろしくな

アズマ

承った

蓮爺

ワシらはまた旅をする

蓮爺

両者の共存のためにな

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