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いるまの様子が可笑しい。数日前、二人で見回りをした日から、いるまは出掛けることが多くなった。警察としての任務さえしてもらえれば、プライベートまで口出すつもりはないが…LANがいなくなってからのいるまは部屋に引きこもりがちだったのに、どうして急に…。

それに、家にいる時は調べ物をしていることも多くなった。熱心に色んな本を読んでおり、“なにか調べてんの?手伝おうか?”と声をかけると、断られる。

こさめ達も困惑…というか心配してるし、見かねた俺はいるまを問い詰めることにした。

暇72

いるま。お前最近可怪しいぞ。

いるま

…何の話?

暇72

しらばっくれんなよ。何隠してんだよ?こさめ達も心配してるぞ。

暫く黙っていたが、いるまはため息をついて、口を開く。

いるま

…まだ確信があるわけじゃないから、こさめ達には言わないでほしいんだけど…。

***

暇72

…は?LANを見た…?

いるま

ああ…。なつと見回りしたあの日の帰り道、屋根の上に人影を見つけたんだ。遠かったけど、黒と桃色の髪の毛が見えたし…LANがつけてたイヤリングも…。

暇72

で、でも…LANだって確証は無いだろ…?

もし、もし本当にLANだとしたら、どうして俺達の前に姿を表してくれないんだろう。LANが生きているなら、俺達が探し回ってることだって知ってるはず。それなら、帰ってきてくれる筈なのに…。

いるま

っ…!俺がLANを見間違えるわけないだろ!それに、あのイヤリングは、俺がLANにプレゼントした物だ!LANの為に作ってもらったもので、世界に一つしかない!

最近調べ物をしてたのは、いるまがLANにプレゼントした物と似たイヤリングがないか調べてたのか…。

暇72

落ち着けよ、いるま!!ただ冷静になれって言ってるんだ!もし本当にLANなら、どうして俺達の前に姿を表してくれないんだよ。生きてるなら、帰ってきてくれたっていい筈だろ…?

いるま

それは…。

俺が見たLANらしき人物は、一つ不可解な…いや、頭では理解しているけど、認めたくない点があった。それは、もしあの人影がLANだとしても、帰ってこない理由に直結している。

いるま

…LANは、多分もう、人間じゃない…。

暇72

…は?

いるま

…あの日見たLANは、鬼の姿だった。

…そう、黒と桃色の髪の毛、LANがいつもつけていたイヤリング。…口元を隠したマスクと頭から生えていた角。鬼の特徴と一致している。

俺の推測は、LANが行方不明になった期間に、何らかの事故でLANは鬼になってしまった。俺達の前に姿を表そうにも、鬼として人前に出れば殺されるのは明白。だからLANは俺達にも見つからないように、俺達を見守っていたんじゃないか?

暇72

…いるま、わかってるだろ?俺達の仕事には、鬼退治も含まれてるんだぞ。

鬼になる方法は1つ。それは、どんな状態であれ鬼の血を体内に取り込むこと。…LANは、何があって鬼の血を体内に取り込むことになったんだろう。LANは今、どんな気持ちで何を考えている…?

いるま

…俺は、たとえ鬼でも、LANが生きてくれてるなら…。

暇72

それは許されねぇぞ、いるま。LANが本当に鬼になってしまったなら…俺達は、LANを殺すしかないんだ。

ムゲン×ロクジンカクメイ 曲パロ

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