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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
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どんなに努力しても

報われないこともあると

私が1番知っている

由紀

あ、麗華〜!

麗華

…由紀じゃないの

麗華

一緒に学校までいきましょ。

由紀

うん!

麗華

そういえば由紀。

麗華

バレー部、上手くやれてるの?

由紀

うーん、なんか…強い先輩達にはついてけてない、かな…

麗華

それは仕方ないわ

麗華

先輩達は努力を重ねてきているのだから

麗華

まだ経験も何もかもが少ない一年生は勝てないわよ

由紀

そうかなぁ

由紀

まぁでもとにかく頑張ってみるね‼︎

私はこの日から

毎日コツコツコツコツ努力をするようになった

そして

1年間努力を重ねて重ねて重ね続けた私は

スタメンに入れるほどまで上達していた

麗華

…ねぇ、瑠花。

瑠花

なんです、麗華様

麗華

あいつさ、なんか…去年よりすっごい成長してない?

瑠花

確かにそうですね…

瑠花

ファームも良くなってるし動きも素早くなった

麗華

…ちょっといじわるしたくなってきたわ

瑠花

手伝いましょうか、麗華様

麗華

えぇ。

麗華

あいつを私のお金の力で押さえ込んでやりましょう

麗華

私より上に立たれては困るもの…。

由紀

ねぇ〜麗華

由紀

今日の昼休みの練習、見にきてくれてたよね⁈

麗華

えぇ。観に行ったわよ

由紀

どうだった?

由紀

前よりはるかに上手くなったでしょ?

麗華

…そうね

由紀

頑張ったもん、上手くなれて良かった!

麗華

(まだ私のことを警戒していないみたいね)

麗華

瑠花、このまま作戦を続行しましょう

瑠花

はい、麗華様

頑張っている私の裏で

プライドが高い麗華が動いていたなんて、気づかなかった

これは、私達が三年生になってまもないころ、私がバレー部の部長になったばかりのことだった

コーチ

大山

コーチ

ちょっとこい

由紀

は、はい

由紀

(なんだろう…嫌な予感がする)

コーチ

お前、バレー部やめろ

由紀

…えぇ⁈ど、どうしてですか⁈

由紀

私…こんなに頑張ってるのに…

コーチ

桜井さんのこと、いじめてるんだろ?

由紀

…はい?

由紀

麗華のことですか?

由紀

いじめるわけないじゃないですか!

由紀

親友ですよ、一年からの⁉︎

コーチ

じゃあこれはなんだ!

そう言ってコーチが私に聞かせたのは麗華の声が録音してあるものだった

『由紀!友達でしょ?なのにどうしてこんなことするの⁈』

『楽しいからよ』

『酷い…酷いよ。この前だって教科書破いたりファイルを壊したりしたのに、誤ってもくれないなんて…どうしちゃったの、由紀?』

『どうしたもこうしたとないわよ』

『楽しいからいじめている。ただそれだけのこと。』

先生が私の声だと言ってくる声は、麗華と仲の良い瑠花さんの声だった

もしかしてこれ…私じゃないってわかってて言ってるの…⁈

由紀

こ、コーチ

由紀

この声…あそこにいる瑠花さんの声ですよね…?

コーチ

人のせいにするつもりか?

コーチ

良い加減に濡れ衣を着させようとするのはやめなさい!

由紀

え…?

由紀

私今まで濡れ衣着させたことなんて一度もないし、今回だって濡れ衣着させるどころか着さされてるんですけど⁈

コーチ

言い訳なんて見苦しい。

コーチ

とにかくお前は今日この時間をもってクビだ

コーチ

出て行きなさい

由紀

そんな…

コーチに見放された私を

遠くから腕を組んで立っている麗華と瑠花が嘲笑っていた

由紀

(どうして努力してる私がこんなにもひどい仕打ちに遭って、何も努力をしてない麗華が何もされないの?)

由紀

(麗華がお金持ちで、学校に寄付金を払っているから先生やコーチも麗華の命令には従ってるんだろうけど…)

由紀

(酷いよ…いくらなんでも理不尽過ぎる)

だれか…

誰か助けて…

それから私は精神的に参ってしまい、部屋にこもる日々が続いている

由紀

笑い方も忘れ

泣き方も忘れ

私の心の中にあった大切な感情達 全てを忘れた

由紀!

良い加減に出ていらっしゃい‼︎

由紀

由紀

…嫌だ

努力は

どれだけしても

報われないことがある

大好きなバレーは

私に向いていなかったから努力をしても蹴落とされたのかもしれない

世の中は

とても理不尽だ…

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