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私は『恋』をしている。
でも、『甘くトキメク』ものなんかじゃない。
人から見たら『絶対に叶わない恋』だと思う。
自分でもそう思ってる。
颯斗
颯斗
麗奈
麗奈
麗奈
颯斗
颯斗
でも、彼の隣に居られるだけで、
今の私は幸せ。
颯斗
颯斗
麗奈
麗奈
『あんた』なんて呼びたくない。
彼の名前を思い切り呼びたい。
私の側にずっと居て欲しい。
『好き』と真正面から言いたい。
でも、そんな事出来ない。
もし呼んでしまったら、もし言ってしまったら、
彼と一緒に居る事すら出来なくなる。
麗奈
麗奈
颯斗
麗奈
彼はここ、『Night Flower』のホスト・颯斗。
紳士的な優しさが売りで、No.1。
ホワイトゴールドのふわふわした髪。色白の傷1つない肌。
そしてどこか儚さがある顔立ち。まさに天使。
モテないはずがない。
彼はあまり自覚無いけど。
今は午後12時少し前。
1時間前に比べれば客は少なくなったが、
大抵の女性は、彼を指名しようとしている。
颯斗
颯斗
麗奈
麗奈
こんな事聞く私は相当痛い女だ。
でも、聞かずにはいられなかった。
答えなんて分かっているのに。
颯斗
颯斗
ほら、嘘ばっか。
麗奈
麗奈
颯斗
颯斗
颯斗
颯斗
颯斗
麗奈
颯斗
颯斗
麗奈
残酷過ぎる。
これが普通のカレカノだったら、
どれだけ幸せなんだろう。
でも自業自得だ。
『ホスト』に本気になったのは私。
彼らは本気にさせるのが仕事。
知っていながら本気になった。
本物の馬鹿だ。
麗奈
麗奈
颯斗
颯斗
颯斗
麗奈
麗奈
颯斗
颯斗
颯斗
麗奈
麗奈
颯斗
颯斗
颯斗
颯斗
颯斗
私が初めてここに来たのは、3ヶ月程前。
よくある話だ。
イケメン好きの親友に連れられて、
ホストクラブにも初めて来た。
正直言って、私はそんなに面食いでは無い。
〜3ヶ月前〜
麗奈
麗奈
麗奈
麗奈
麗奈
七海
七海
七海
七海
七海
七海
麗奈
麗奈
七海
麗奈
麗奈
七海
七海
七海
その頃、私は新しい職場に入ったばかりだった。
でも何故かわからないが、周りの人に恵まれず、
良い環境では無かった。
今では上手く馴染める様になり、
息苦しさはしなくなったが、
慣れない頃の私には、かなりのストレスだった。
麗奈
麗奈
ボーイ
ボーイ
七海
七海
麗奈
七海
七海
麗奈
麗奈
ボーイ
〜1分後〜
テーブルにやって来たのは、No.1の人と、
颯斗
颯斗
サポートで私の隣に座った颯斗だった。
彼もまだ入りたてで、あまり人気も無かった。
No.1の男性を見て七海は、取り乱していたが、
私には颯斗しか見えなかった。
No.1はここでは、ホストAとでもしましょう。
ホストA
ホストA
七海
ホストA
七海
ホストA
七海
ホストA
ホストA
麗奈
麗奈
ホストA
麗奈
麗奈
麗奈
ホストA
麗奈
…胡散臭。
ホストなんて女を金としてしか見てない。
でも、彼には何となく話してみたくなった。
麗奈
麗奈
颯斗
颯斗
颯斗
麗奈
麗奈
颯斗
麗奈
麗奈
それから、心の奥底に溜まっていた闇を彼に吐いた。
私の下らない愚痴も、黙って頷きながら聞いてくれた。
ホストAの指名が入り、移動しなければいけないのに、
私の話がまだ終わっていない。と、残ってくれた。
全てを吐き出した後、スッキリしたのか、
私は柄にもなくアルコールの強いお酒を飲んだ。
でも私の記憶はそこまで。
気が付けば、家の寝室のベッドで寝ていた。
七海に昨晩の事を聞くと、
七海
七海
七海
七海
七海
と、朝から叱られた。
会社へ行き、彼の事を思い出した。
記憶が曖昧だったからよくわからないが、彼は私に、
『自分から行ってみたら、何か変わるかもしれない。』と言ってくれた。
……様な気がした。
その日、私は自分から上司の女性に話しかけた。
すると、笑顔で安心した様な表情で返してくれた。
あぁ、不安なのは自分だけでは無いんだ。と思えた。
それからは、悩み事が有れば彼に会いに通い、現在に至る。
彼は順調に成績を上げ、今では文句なしのNo.1。
その過程で彼の優しい心に惹かれ、好きになった。
麗奈
麗奈
麗奈
颯斗
麗奈
麗奈
颯斗
普通の女性は自分の好きな人は応援したい。
だから高いお酒を入れて、自分がいないとダメだと思わせる。
でも私は違う。
確かに応援はしているが、高いお酒は入れない。
理由は単純だ。
他の女性と同じにされたくない。
特別視されなくてもいいから、なんとも思われなくてもいいから、
彼の1番楽になれる場所にしたい。
女の『プライド』という檻から、
唯一彼が抜け出せる場所。
でもこんなのただの自己満足だ。
だからこんな事言わない。
麗奈
麗奈
麗奈
颯斗
麗奈
麗奈
麗奈
颯斗
麗奈
麗奈
颯斗
颯斗
麗奈
颯斗
颯斗
颯斗
麗奈
麗奈
颯斗
颯斗
颯斗
麗奈
颯斗
颯斗
颯斗
颯斗
麗奈
麗奈
麗奈
麗奈
麗奈
颯斗
麗奈
麗奈
颯斗
麗奈
どうして今、そんな事。
上手く隠して来たよね?
気づかれない様に、冷たく当たってたし、
思わせる様な事も言わない様にした。
なのに、どうして。
颯斗
颯斗
麗奈
颯斗
颯斗
やめて。
揺さぶらないで。
せっかく平穏を保ててるのに、
どうして崩そうとするの?
そんな真っ直ぐに見ないで。
歪んでるんだよ、私の好きは。
どうしてそんな真剣に私を見るの?
麗奈
でも、ゴメンね。
私はこの平穏を壊す勇気が無い。
私が素直じゃないのは、知ってるでしょ?
麗奈
麗奈
颯斗
颯斗
麗奈
颯斗
麗奈
麗奈
気持ちを伝える勇気も無い私に、
『颯斗』と呼べる日は来るのかな?
〜颯斗side〜