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キーンコーンカーンコーン
授業が終わってすぐ、
私は廊下に出て窓の外を眺める。
休み時間は廊下で過ごすのが 私の中の決まりだ。
理由はちゃんとある。
彼も廊下で 友達と過ごすことが多いから。
どんな様子で、誰と話しているのか、
彼が視界に入るだけで 十分だった。
立花 ひかる
立花 ひかる
浅川 奈緒
浅川 奈緒
立花 ひかる
立花 ひかる
浅川 奈緒
浅川 奈緒
立花 ひかる
立花 ひかる
立花 ひかる
立花 ひかる
浅川 奈緒
浅川 奈緒
立花 ひかる
立花 ひかる
浅川 奈緒
立花 ひかる
浅川 奈緒
さっきの授業の話をしていると
噂の張本人が、 私達の教室から出てきた。
先生
先生
立花 ひかる
浅川 奈緒
先生
立花 ひかる
浅川 奈緒
授業中に咎められなかった理由は
しっかりとあった。
ひかるは先生の後に続いて歩きながら 怯えた顔で振り返って私を見た。
立花 ひかる
浅川 奈緒
浅川 奈緒
立花 ひかる
立花 ひかる
先生
立花 ひかる
浅川 奈緒
がんばれ、ひかる…。
そうしているうちに、 いつの間にか廊下に彼が居た。
いつもの男子と喋っている。
高橋 涼
男子生徒
男子生徒
男子生徒
なんの話だろう。
女子の話…？
もう少し、近づいて聞きたいけど
気にしてると思われたら 誤魔化せる自信ないしな…。
男子生徒
浅川 奈緒
ご、合コン…？
高校生が、合コン…。
まさかとは思うけど、
高橋くん、参加したりしないよね。
男子生徒
男子生徒
男子生徒
林 駿介
突然目の前に現れたのは
中学からの同級生で、 同じクラスの駿介だった。
浅川 奈緒
林 駿介
そう言って差し出されたのは 小さな紙袋だった。
浅川 奈緒
浅川 奈緒
林 駿介
林 駿介
紙袋を差し出されたので 仕方なく受け取ると、
何か小さくて堅い感触が そこにはあった。
ストラップか何かだろうか。
浅川 奈緒
浅川 奈緒
浅川 奈緒
そう。
クラスのムードメーカーで いつも底抜けに明るい彼が
先日珍しく熱を出して休んだ。
席も近いし、 家の場所も知っているので
テストが近いということで 授業ノートを届けることになった。
ちょうどノートも 終わりかけだったので
授業中に推されたポイントの部分だけ ふせんで強調させて
そのまま駿介に貸したのだ。
林 駿介
林 駿介
林 駿介
浅川 奈緒
浅川 奈緒
浅川 奈緒
それに、熱で休んだ分 テストの結果が悪くなれば
後悔するだろうし。
中学の時に、 私はそれを経験している。
林 駿介
林 駿介
浅川 奈緒
林 駿介
林 駿介
駿介から受け取った紙袋を開けると
小瓶に入った小さなテラリウムが 入っていた。
小さな瓶の中に 小さな緑の世界が広がっている。
浅川 奈緒
浅川 奈緒
林 駿介
林 駿介
林 駿介
林 駿介
林 駿介
林 駿介
浅川 奈緒
浅川 奈緒
浅川 奈緒
浅川 奈緒
林 駿介
林 駿介
林 駿介
浅川 奈緒
浅川 奈緒
林 駿介
林 駿介
浅川 奈緒
林 駿介
駿介とは数学のクラスも同じなので
何かと話す話題には共通点があり 話が弾みやすい。
彼とも共通の話題が
沢山あるといいんだけど…
浅川 奈緒
そう思って 高橋くんが居る方向を見ると、
女子生徒が混ざっていた。
またあの子か…。
女子生徒
キャピキャピと明るい声で 楽しそうに彼女はそう言った。
高橋 涼
照れ臭そうに微笑みながら 高橋くんは答えた。
やっぱり同じクラスの女子って
どうしても親密になりやすいよね。
さっき、 合コンって話してた気がしたけど
あの子もいるし、 高橋くんは参加しなさそう。
彼女が高橋くんに送る視線も
高橋くんが彼女に語りかける様子も
優しくて、楽しそうで…
私との間には 生まれたことのない空気感が
いつもあの2人には漂っている。
こんな光景散々見てきたのに
どうして休み時間毎に廊下に出て
彼の存在を気にしてしまうんだろう。
私は何を、期待してるんだろう…。
林 駿介
浅川 奈緒
浅川 奈緒
浅川 奈緒
林 駿介
林 駿介
浅川 奈緒
浅川 奈緒
私は教室に戻って数学の準備をした。
立花 ひかる
浅川 奈緒
立花 ひかる
ひかるが部活へ向かい、
バイトのない私は 家に帰ろうとしていた。
バイトは大変だけど、
高橋くんと同じシフトなら
毎日でも働けるんだけどな。
でも残念ながら 彼はテニス部なので
ほぼ週2日しか、入っていない。
林 駿介
林 駿介
浅川 奈緒
カバンに腕を通したところで
ジャージ姿の駿介が声をかけてきた。
林 駿介
林 駿介
浅川 奈緒
市民祭り…
もうそんな時期なんだ。
今年はいつやるんだったっけ。
林 駿介
浅川 奈緒
浅川 奈緒
浅川 奈緒
林 駿介
林 駿介
林 駿介
ああ、それじゃあ
他にも男子がいるって事かな。
ビックリした。
2人で行こうって 誘ってるのかと思った。
浅川 奈緒
浅川 奈緒
林 駿介
浅川 奈緒
私はカバンから スケジュール帳を取り出して
来週の日曜日の欄を見た。
黄色いシールが貼られている。
浅川 奈緒
林 駿介
浅川 奈緒
黄色いシールは土日中心に貼る、 シフトの時間を表すシールだ。
平日は青のシールで
夕方から9時までのシフトを 示している。
林 駿介
林 駿介
林 駿介
浅川 奈緒
浅川 奈緒
林 駿介
林 駿介
浅川 奈緒
浅川 奈緒
林 駿介
林 駿介
浅川 奈緒
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