テラーノベル
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朝。
鈴子はいつも通り、制服を着て家を出た。 空は普通に明るい。 鳥も鳴いている。
昨日のことが全部夢だったみたいに見える。
山田鈴子
相変わらず、イヤホンからはボカロが流れていた。 その音だけが、鈴子を安心させた。
#オリジナル
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数学の授業中
清水ヤマト
ヤマトは次々と生徒の名前を呼び、プリントを渡していく。
清水ヤマト
山田鈴子
ヤマトにプリントを渡された。 いつも通り点数が悪かった。
山田鈴子
清水ヤマト
山田鈴子
清水ヤマト
山田鈴子
教室はいつも通り騒がしい。 何も知らない顔。 鈴子だけが、少しだけ違う世界にいる気がした。
放課後
清水ヤマト
山田鈴子
清水ヤマト
鈴子の頭の中には、きのうの雑居ビルに建てられた小さな看板 『星ノ宮学習サポートセンター』 が浮かんだ。
山田鈴子
またこの道だった。 まだ夕方にもかかわらず辺りは暗く、 人が全くいなかった。
しばらく歩くと、雑居ビルが見えてきた。
山田鈴子
清水ヤマト
山田鈴子
清水ヤマト
山田鈴子
鈴子は言葉に詰まった。
山田鈴子
清水ヤマト
清水ヤマト
清水ヤマト
清水ヤマト
山田鈴子
清水ヤマト
清水ヤマト
鈴子は自分の手を見つめた。
山田鈴子
山田鈴子
清水ヤマト
山田鈴子
清水ヤマト
清水ヤマト
清水ヤマト
山田鈴子
清水ヤマト
山田鈴子
清水ヤマト
山田鈴子
清水ヤマト
今までの話からすり替え、ヤマトが言った。 鈴子は一瞬黙った。
山田鈴子
正直な答えだった。
清水ヤマト
山田鈴子
清水ヤマト
清水ヤマト
清水ヤマト
鈴子はその背中を見ながら、ビルの中へ入っていく。 世界の裏側へ。
昨日と同じ白い廊下。
同じ忙しさ。 でも今日は、少しだけ違った空気があった。
山田鈴子
視線が、明らかに昨日より増えていた。 ヤマトは気にせずスタスタと歩いていく。
清水ヤマト
山田鈴子
清水ヤマト
そう言って、ヤマトは男子更衣室へ消えていった。
山田鈴子
橘カナエ
鈴子の背後には、いつの間にか橘が立っていた。
山田鈴子
橘カナエ
更衣室の中。
鈴子は壁際で固まっていた。 橘は淡々と戦闘服の入ったケースを開けた。
山田鈴子
そこに入っていたのは黒とピンクを基調としたワンピース型の装備だった。
フリル。リボン。 スカートの内側には薄い装甲板。 袖口にはレースのような強化繊維。
山田鈴子
橘カナエ
山田鈴子
橘カナエ
山田鈴子
橘カナエ
橘カナエ
山田鈴子
橘カナエ
橘カナエ
山田鈴子
山田鈴子
鈴子は恐る恐る袖を触る。 ふわっとしているのに、内側が硬い。
可愛いのに、明らかに“戦うための服”だった。
山田鈴子
橘カナエ
山田鈴子
橘カナエ
山田鈴子
橘カナエ
淡々とした声で、リボンの位置を整えた。 スカートのフリルが揺れる。 鈴子は真っ赤になりながら固まっていた。
数分後。
鏡の前には、“鈴子”がいた。 でも、いつもの制服姿ではない。
黒とピンクのロリータ風戦闘服。 少しだけ浮いているようで、でも不思議と似合っていた。
山田鈴子
橘カナエ
橘カナエ
山田鈴子
山田鈴子
橘カナエ
橘カナエ
その時、外から声がした。
清水ヤマト
橘カナエ
ドアが開く。 ヤマトが一瞬だけ止まった。 鈴子を見る。
フリルの戦闘服。 リボン。 黒とピンクのコントラスト。
山田鈴子
清水ヤマト
橘カナエ
清水ヤマト
山田鈴子
鈴子は少しだけ俯く。 でも、その言葉だけはちゃんと届いていた。
訓練エリア前。
昨日のメンバーが揃っていた。
坂口メグ
高橋龍太
夏目孝太郎
八木沢和彦
一ノ瀬早苗
一ノ瀬早苗
八木沢和彦
夏目孝太郎
一ノ瀬早苗
坂口メグ
山田鈴子
山田鈴子
高橋龍太
山田鈴子
清水ヤマト
鈴子はドン引きした。 これは罵倒なのだろうか。
夏目孝太郎
高橋龍太
夏目孝太郎
パァアン!
その時、孝太郎が龍太に思いっきりビンタした。
一ノ瀬早苗
八木沢和彦
夏目孝太郎
夏目孝太郎
夏目孝太郎
高橋龍太
カッとなった龍太は拳を孝太郎に向けて振り上げた。
山田鈴子
ヤマトが二人の間に入り、飛んでくる龍太の拳を片手で受け止めた。
清水ヤマト
清水ヤマト
高橋龍太
龍太が受け止められた拳を突き通す勢いで力を込めた。 しかし、ヤマトは受け止める腕を全く微動だにさせなかった。
龍太の力を込めた腕がぷるぷる震えていた。
清水ヤマト
高橋龍太
そう言って龍太は舌打ちをしながら拳を下ろした。 そして綺麗に並んだ列の中の、早苗の前に割り込んでいった。
一ノ瀬早苗
高橋龍太
龍太は悔しそうに顔を赤くしていた。
坂口メグ
1番後ろに並んでいた鈴子の前に並んでいたメグが、こちらに振り返って呟いた。
山田鈴子
山田鈴子
坂口メグ
山田鈴子
鈴子は今までそんな人と出会ったこともなかった。 鈴子の通う高校はまともな人がほとんどだったのだ。
山田鈴子
坂口メグ
清水ヤマト
空気が一瞬で締まった。 後ろを向いていたメグも、前を向き直した。
清水ヤマト
清水ヤマト
その言葉に、鈴子の肩が僅かに震えた。
山田鈴子
清水ヤマト
山田鈴子
清水ヤマト
清水ヤマト
山田鈴子
山田鈴子
清水ヤマト
ヤマトが手を挙げた。 奥の扉がゆっくり開く。 その向こうは、訓練用の隔離空間だった。
黒い壁。異様に静かな空気。 そして── 空間の中心に薄く揺れる“歪み”。
まるで空気に穴が空いたような。 鈴子はそれをみた瞬間、息を止めた。
山田鈴子
清水ヤマト
清水ヤマト
鈴子は小さく頷いた。 でも視線は外せなかった。 フリルの袖が、ほんの少しだけ震えていた。
そして、その“歪み”の奥で、何かがゆっくりとこちらを見返したような気がした。
コメント
1件
えびふらいさん、第3話読ませていただきました! 戦闘服がロリータ風で可愛いのにちゃんと実用的なのが鈴子らしくてすごく良かったです。「怖い時に踏ん張れる子もいる」って橘さんの台詞、じんときましたね。ヤマト先生の「問題ないですね」も相変わらずクールで、でも鈴子にはちゃんと届いてる感じが伝わってきました。 チーム内のピリついた空気、特に龍太くんの存在がこれからの緊張感を高めてますね。歪みの奥で何かが見返すラスト、続きが気になります!