ほとけside
先生
ほとけ
先生の解説を聞きながら板書をする
いつも通りのつまらない時間だ
その傍ら、脳内に浮かぶのは いふ先輩の姿
初恋の人がいふ先輩だと気づいてから 無意識に目で追ってしまう
最近の僕は何だか変だ
ほとけ
外を見ると、二年生が 体育をしているのが見えた
先輩たちがいないか試しに探してみる
見覚えのある桃色の髪が見えた
ないこ先輩だ
そしてその近くにいふ先輩の姿と 悠佑先輩の姿が見えた
風でサラサラと揺れる青い髪
夜空のように輝く瞳
そして、楽しそうな笑顔
ほとけ
シャーペンを回しながら 目線だけで先輩を見つめる
先輩は不思議な人だ
かっこいい頼れる先輩でありながら、 子供のような可愛さもある
知れば知るほど もっと深くまで知りたくなる
いふ
先輩が僕の姿に気づいたのか、 手を振ってくれた
僕も先生にばれないように 小さく手を振り返した
ほとけ
小さく笑みが溢れる
些細なことだけど、 こういう日常が楽しい
キーンコーンカーンコーン
先生
先生
先生の解散の合図とともに 教室は賑やかになる
さっきまでの静寂が嘘のようだ
初兎
ほとけ
後ろからしょーちゃんに勢いよく 抱きしめられた
いつものことだけど心臓に悪い
りうら
ほとけ
体幹がしっかりしてる方なお陰で 体勢を崩すことはなかった
背中に体温と重みを感じる
ほとけ
初兎
りうら
初兎
やっとしょーちゃんが退いてくれた
りうちゃんが仲介役なのも いつものことだ
りうら
ほとけ
初兎
初兎
ほとけ
初兎
りうら
初兎
わざとらしく欠伸をしながら 言う初兎ちゃん
確かに授業中眠くなることはあるが 本当に寝てしまっては意味がない
うとうとしているぐらいなら 問題ないが、ガッツリ寝ると 授業態度が引かれてしまう
僕はそれは困るから頑張って起きている
ほとけ
初兎
りうら
初兎
僕らの言葉に頭を抱える初兎ちゃん
要領は悪くないと思うから、 本人のやる気次第だと思う
多分勉強への苦手意識のせいだと思う
りうら
ほとけ
初兎
ほとけ
失礼が過ぎる
アホそうな顔ってなんだよ…
よく考えたらりうちゃんも 「何気に」って貶してるじゃないか
ほとけ
りうら
ほとけ
こんな言い合いができるのも二人だけだ
これまでで1番仲のいい友達だ
イライラさせられることもあるけど、 なんだかんだ一緒にいて楽しい
まぁ本人には 絶対言ってやんないけど!(笑)
キーンコーンカーンコーン
初兎
りうら
ほとけ
また憂鬱な授業が始まった──────
全員
ほとけ
一口卵焼きを頬張る
ほとけ
出汁が効いていて美味しい
午前の授業も終わり、昼休みとなった
いつも通り6人で屋上でお弁当を食べる
いふ
幸せそうにお弁当を食べる先輩
幼い頃と変わらない姿に目が離せない
僕の眼中には青色しか写っていない
いふ
ほとけ
いふ
ほとけ
いふ
気まずい空気が流れる
あぁ、やらかした、、、
誰でも自分のことを凝視されたら 気になるに決まっている
お陰で他の4人まで気まずそうだ
申し訳なさ過ぎる…
りうら
初兎
悠佑
ないこ
初兎
いふ
りうちゃんのおかげで 空気が明るくなった
本当に助かった…
あとでお礼を言っておこう
ほとけ
いふ
悠佑
ないこ
いふ
りうら
いふ先輩は表情がコロコロ変わって 見てて面白い
昔のいふ先輩の姿は 全部は思い出せていない
所々記憶が曖昧なんだ
でも、本当に思い出せてよかった
時間が経てば記憶が薄れるのも 当たり前だ
小学生の頃の記憶なんて 朧げなものだ
蘇ってきたのは あの頃の思い出と恋心
幼い頃の友情の延長線のような 好きの気持ちが再熱する
先輩を見るだけで 鼓動が高鳴り、可愛いと感じる
これが恋心以外の 何ものでもないことは明らかだ
どうして気づかなかったんだろう
告白されたあの日から、 僕にとって先輩は 特別な存在になっていた
きっとそれは初恋の人だからな だけじゃない
先輩の優しさに、笑顔に惹かれたんだ
いふ
ほとけ
いふ
あぁ、僕は先輩のことが、、、
好きなんだ─────
主
主
主
主
主
主
主
主
主
主
コメント
6件
うわぁあああああ😭😭 タイトルからしてめちゃわくわくしながら読んでたら 最高のシチュすぎて泣いた😭😭 くっつくの楽しみやなぁ((
テラーではお久しぶりのコメント 失礼しますっ! 片思いからの両片思い展開 好きです…!!! なんか恋に性格 変えられちゃったみたいな…!! っていうか赤くん神ですね() フォロワー様200人突破 おめでとうございます!! これからも応援してますっ!