青
屋上につながる階段を登っていく
ほとけに放課後屋上に来て 欲しいって頼まれたんや
なんで呼ばれたんか わからんから緊張する
そもそも好きな人と毎日 話しとる時点でドキドキする
顔が赤くなってへんかいつも心配や
青
屋上につながる扉の前についた
一息つき、屋上につながるドアを開ける
ガチャ
重い金属製の扉を開けると 風が俺に吹き付ける
いつもは賑やかな屋上も 静寂に包まれとる
水
ありがとうございます
青
大丈夫やで
既に屋上におったほとけに 真っ直ぐと見つめられる
瞳の奥には強い決意が見えた
水
水
青
あの日この場所でほとけに告白した
今でも鮮明に覚えとる
再会できたことが嬉しくて、 勢いで告白したんや
まぁほとけは俺のこと 覚えとらんかったけど…
水
お弁当を食べることが
日常となっていきましたよね
青
水
遊園地に行ったりしましたね
青
再会したばっかの頃に比べて だいぶ心を開いてくれたように思う
まるで昔に戻ったみたいや
水
行ったじゃないですか?
青
青
水
あの時のプリクラは大事に家で保管しとる
時々見返したりしとる
水
大切なことを思い出したんです
青
水
水
青
今、いふくんって言った…?
空いた口が塞がらん
理解が追いつかへん
水
水
あぁ、思い出してくれたんや…
嬉しくて涙が溢れそうや
青
水
水
青
青
嬉しいんやッ!
青
水
ほとけに思いっきり抱きつく
涙で歪んだ視界の中、 ほとけの体温を感じる
青
青
なんかと思ったやんかッ‼︎
水
遅くなってしまって…
青
口ではそんなことを言いながら、 思い出してくれたことが ホンマに嬉しかった
離れとった時間は戻ってこぉへん
それでも忘れられとるんは 悲しかったんや
水
青
今でもあの日のことは鮮明に覚えとる
俺らが離れ離れとなった日のことを───
幼い頃の水
幼い頃の青
その日は、俺が海外に 引っ越す前の最後の日やった
荷物は全部向こうに送とって、 前日はホテルに泊まっとった
お別れのためにわざわざ 家まで戻ってきたぐらいやった
幼い頃の青
幼い頃の水
幼い頃の水
こころは一緒でしょっ?
幼い頃の青
ニパっと太陽みたいに笑うほとけ
凄くキラキラして見えた
あの頃のほとけは 無邪気で天真爛漫って感じやった
今は静かで控えめな印象が強いけどな
身長もすっかり高くなって、 声も少し低くなった
まぁ俺も随分身長は伸びたし、 声はだいぶ低くなった
お互い成長したんやな
幼い頃の水
幼い頃の青
とこは不安やな、、、
幼い頃の水
幼い頃の水
幼い頃の水
新しいおともだちができるよ!
幼い頃の青
幼い頃の水
幼い頃の青
大丈夫な気がしてきた…!
幼い頃の水
ほとけに言われると不思議と大丈夫な気がした
まるで魔法みたいや
あの頃から優しいところは変わってへん
周りをよく見とって、行動に移すことができる
当たり前のようにほとけはこなすけど、 凄いことや
そういうところが好きになったきっかけの一つや
いふの母
いふの母
幼い頃の青
母さんに呼ばれ、ついに別れの時がやってきた
幼い頃の青
もう行かへんと…
幼い頃の水
幼い頃の水
幼い頃の青
幼い頃の水
幼い頃の青
幼い頃の水
幼い頃の青
手を握られ、真剣な顔で見つめられる
ドキドキと胸が高鳴る
幼い頃の水
幼い頃の水
幼い頃の青
幼い頃の水
幼い頃の青
約束を交わしたのち、母さんに手を引かれて 俺は地元を去っていった
幼い頃の青
幼い頃の水
ほとけは見えなくなるまで手を振ってくれとった
俺はその姿に泣きそうやった────
あの日のことは一生忘れへんと思う
ほとけにプロポーズされた時から ずっと会える日を待っとったんや
それやのに当の本人はすっかり忘れとった
でも、かなり昔のことやし 忘れててもしゃーないと思う
水
青
水
水
青
俺、今ほとけに告白された…?
両思い…ってことか?
信じられへん
夢を見とるみたいや
青
水
水
青
青
水
水
急に泣き出した俺に ほとけが駆け寄ってきてくれた
止めようと思えば思うほど 涙が溢れて止まらへん
青
青
止まらへんのや…ポロポロ
水
聞いてもいいですか?
青
青
よろしくお願いします!ポロポロ
あぁ、これでやっと長年の恋が実ったんや
ついにほとけと恋人になれたんや…
嬉しすぎて気が狂いそうや
水
青
口では悪態をつきながら、 顔がニヤけて仕方がない
水
青
二人で顔を合わせて笑い合った────