主
さつき(マッマ)
主
主
主
茶柱
僕が辿り着いた時には、 もう酷い有様だった。
しゅーちゃの周りは荒れに荒れ、 そこには生い茂った草木と龍さんの姿が。
完全に暴走している。 僕一人で止められるとは到底思えないくらい。
茶柱
しゅーちゃの能力によってなのか、 ぐったりとしている。
なんとか広い所まで龍さんが 連れてきてくれたのだろう。
茶柱
瞬間、僕に飛んで来た球を間一髪で避ける。 これはガチだ。本当にまずい。
茶柱
龍さんに早くこの場から去るように伝え、 暴走中の誰かさんへと向き直った。
茶柱
飛んでくる水の球や、凄い勢いで突き刺そうとしてくるツタを、未来視で先読みしながら封印を繰り返す。
圧倒的火力の差、圧倒的体力の差、 このまま消耗戦を続けたら 負けるのは絶対に僕である。
茶柱
茶柱
封印できる物にも限りがあるせいで 自分も避けながらが基本。 難攻不落のボスかなんかだろこれ()
茶柱
考えても無駄だ、完全に詰んだ。
茶柱
泣き叫びたい気分である。
朱。
朱。
朱。
朱。
茶柱
茶柱
朱。
朱。
朱。
朱。
朱。
朱。
朱。
【やめなくちゃ】
泣き叫んでいた時、幸か不幸か、 攻撃の音が聞こえなくなる。
茶柱
未来視をやめて、恐る恐る目を開けると、
…僕の目の前には、 水の塊があったのだ。
茶柱
近づいて水の塊に触れてみる。
すると、反発するように僕の手を弾き飛ばした。
茶柱
茶柱
会話をしたくない、 の意思の表れだろうか。
攻撃するのが怖いか、 または僕と会話をする気がないのか
どちらにせよ、 結構まずい事態である。
茶柱
…一つだけ、この分厚い水の塊を掃ける方法がある。
…が、正直やりたくない。
茶柱
「やめておけ」
茶柱
「お主まで倒れる必要はない。」 「…何をするつもりだ。」
茶柱
生憎、他の方法を思いつける程時間も脳ミソもないもんでね。
なんにせよ、他に方法が思いつかないならやるしかないのだ。
ー例え、自己犠牲が伴おうとも
茶柱
…彼女の能力全てを封印するというどんなに荒いやり方だとしても。
朱。
茶柱
…能力が使えない。 いや、そもそも、な、なんで
ーちゃばが、倒れてるの?
朱。
っまさか、封印、した? 私の能力全てを?
朱。
朱。
封印は、余りに強大な力に使用するとその分の代償が本人にいく。
ならば、ちゃばが倒れている事にも 説明がつくのだ。
…つまり、
つまり、ちゃばが ここで倒れてるのは
ー全部、私のせい?
朱。
朱。
朱。
こんなの、こんなのは
"優しい"私じゃない。
…あー…ご察しの通り、 くっそ体調が悪い。
茶柱
視界がもう終わってる。くらくらして浮いてる気分だし、脚が痺れてそもそも立てない。
しかも喉に水が詰まっているような感覚で、上手く息もできない。
茶柱
リアルに血吐きそう。死ぬ。 多分この状態が続いたら確実に後遺症残るだろ。きっっつぅ
朱。
上手く聞きとれず聞き流していた声が、やっとはっきり聞こえる。
茶柱
茶柱
「…馬鹿な事を。」
茶柱
「…残念ながら、お前を助ける事は出来ないな。」
「だが、妾はお前の言動を理解できないのと共に、感動もした。」
「少しの手助けはしてやろう。」
茶柱
あーもー…もっとはっきり喋ってくれよこのばかあほ神
こちとら絶賛超体調不良!!
そんな文句を心の中で垂れていると、手の中に鈴付きの鍵が現れる。
「それをそやつに刺してみろ。」
偉そうにそう言う神様。
従うのはそれなりに癪だが仕方ない。今回ばかりは従おう。
茶柱
目の前で絶望しながら上手く喋れないでいる彼女へと鍵を突き刺す。
すると、頭の中に、身に覚えのない記憶が流れ出したのだ。
茶柱
彼女の記憶?
主
さつき(マッマ)
主
主
【この過去は"実話"です。】
コメント
5件
こりゃ不穏ですわ…… そんでもってまさかの実話! 次も読んできます!!
ちゃばちゃあぁん!俺が体調不良治す!しゅわわわ〜ん๛ก(ー̀ωー́ก)(?)